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昔から有名な廣瀬一族の次男だ。 曾祖父の屋敷で発見した文献をきっかけに超心理学者への道を歩み始めた。 曾祖父はかなり優秀な医者だったらしいが、なぜかある時期から急におかしくなって一族から気味悪がられて縁を切られたとか。 墓などないし、どんな最期を遂げたのかすら知らない。 祖父にそれとなく聞いたことがあるが、そんな奴知らんの一点張りで何も教えてもらえなかった。 俺が曾祖父に見た目も性格も似ているのもあるだろうが。 廣瀬一族は軍人だったり警察のお偉いさんの奴が圧倒的に多い。 俺もそうなるはずだったが、大学も中退してご覧の有様だ。 道を外れた俺も同じく既に縁を切られているが、特に後悔はしていない。 曾祖父はとても頭が良かったらしく、文献は全て暗号化されてしまっていて俺では太刀打ちできない状態だ。 他にも誰のものか分からない黒い眼帯がとても大事にしまってあった。 曾祖父は目が悪かったという話は聞いたことがないから、誰か…大切な人のものじゃないかと勝手に思っている。 今は曾祖父がなぜおかしくなってしまったのか…それを知りたいと思っている。 存在すらなかったことにされた、その人の人生に触れてみたい…ただ、それだけだ。

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