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「命はとても儚く、そして脆いわ。紅蓮の炎の中にも、凍てつく氷の中にも生きられない」 「穢れも闇も、血の色も知らない瞳………ふふふ」 とある財団傘下の研究施設でレネゲイドに関する研究を続ける女性。 感情の起伏はほとんど無く、日々に達観したかのように黙々と研究を続けている。 唯一表情を変えるのは子供を目にした時。少しだけ微笑ましく、穏やかな気分にされるらしい。 サラマンダー特有の炎を操る能力と氷を操る能力を両者ともに高いレベルで併せ持ち、灼熱の火焔と凍える吹雪を自在に操る姿は“魔女”と揶揄されている。 幼児期からの英才教育により17歳時には大学院に入るも、それ以来は研究室に篭もりっぱなしの生活に。 ひょんなことからレネゲイドの存在を知ってからは非オーヴァードでありながらもUGNの傘下に入り研究室もそこに移した。 研究を続ける最中ふと人工生命も作れるのではないか、と思い立ち実践に乗り出す。 結果確かに成功はしたのだが生み出した人工生命はわずか3時間で死亡。 彼女なりに激しい罪悪感に襲われUGNを去ることさえ考えたのだが、精神的ストレスによりオーヴァードへと覚醒してしまったのでそれも出来なくなった。 その後も人工生命を作り出す実験は続けており、成功例も多数出している。 今はUGNを離れつつも未だ研究室に篭もってばかりの生活は続けているが、週1くらいに近くの公園に散歩に行くのがちょっとした趣味。 やることと言えば暖かい目で無邪気に遊ぶ子供を見つめるくらいだが、近頃不審者扱いされ出しており肩身が狭いらしい。 ―――コポ、コポ。 培養液の中で素体が反応を続ける。 ただの物体でしかなかったそれに、徐々に意志と生命が吹き込まれていく。 もうじきEXレネゲイドとして、この世に歪な生を遂げるのだろう。 だが、それを見つめる薄紫の瞳からは、とうに光は消え失せており――― 「……あら、ごめんなさい。つい実験に夢中になりすぎちゃって、ふふふ」 「私は榊氷見音。研究者としてスピードワゴン財団から施設を一つ頂いているわ」 「…何の為に続けているのかも、忘れちゃったけど」 「そうそう、日曜は軽食を持って公園に出かけているわ。何故かって、子供の無垢な笑顔を見る為でしょう？」 「…それじゃ。欠片ほどの楽しみしか持てない私だけれど、どうぞよろしく。うふふ……」 シナリオボスが一発で死んだ どうやらこの猫喋るらしい ごめんね、これからはずっと見ててあげるから←今ここ

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