タグ： 魔法使いの水葬

一人称は私、二人称は君。 掴みどころが無く、どこか飄々としている。 その態度が年齢から来るものなのか、それとも元々の性分だったのかはわからない。 ただ、マイペースに生きているのは変わらない。 ある意味その性格も含めて魔法使いじみているというか、どこか人として大事なものを失っていそうなところはある。 なんて事ないただの家庭に生まれ育ったが、人ならざるものと恋に落ち、生涯を添い遂げる事を選んでしまったばっかりに家族から縁を切られた。 そんな異形と伴侶になるなどあり得ない、と。 昔は今ほどそういうのに理解がない時代だった。 とは言え相手が冒涜的な存在であれば、現代でも受け入れられないだろう。 それでも彼は、自分が愛した者を選んだのだ。 たとえ世界から見放されようと、家族から縁を切られようと、それほどまでに彼を愛していたのだから。 人間という枠から外れた事で、どこか人間を小さな子供として見ている部分がある。 元はもちろん人間であるのだが、二百年という時は人間には長すぎる。 それだけ生きていれば、達観しはじめてもおかしくはない。 人間って(自分も含めて)本当に愚かで、可哀想で、可愛い生き物だよ。 弟子に対しては確かに大切に思っているが、自分の伴侶は本物の彼だけであるし、弟子は弟子なので重ねるような事はあまりしない。 それでも弟子として近くに置いているのは、きっと彼の子供のようなものだからだろう。 男同士、別種族、子供には恵まれなかった。 だから、たとえそれが許されない存在だったとしても、彼の子供ならそれは愛する対象に入るのだ。 きっとそれが最善ではないけれど、それでも愛して止まない彼のためなら、なんだってしてやるさ。 彼のために色々実験やら研究やらをしている過程で、右目の色が変わってしまった。 加えて、右目だけ視力が落ちてしまったのでモノクルをつけている。 コンタクトレンズも試したが、なくしたら困るし、管理もめんどくさいし、何より目に入れたまま寝てしまい地獄を見たのでやめた。 それにほら、今の子ってこういうの好きなんでしょ？ 昔、流行っていたのもある。 それから昔、彼が贈ってくれたものでもあるからだ。 彼の瞳と同じ色の装飾が付いていた。 弟子に贈ったブローチは本来伴侶に贈ったものと同じもの。 本物は今も伴侶が大切に持っている。 たまたま拾った真珠がとても質の良いものだったので、ブローチに加工してもらって贈ったのだ。 当時二つ拾っていたため、もう一つは自分でアクセサリーにしてつけようと思っていたが、それをすっかり忘れてしまっていた。 そして弟子が自分の前に現れたので、同じものを贈ることにしたのだ。 そうすれば、彼と自分が死んでも、思い出だけでも生きれるような気がしたのだ。 SV 「やぁ、初めまして。私はルイ・エバンス。ただのしがない魔法使いのお兄さんだよ。」 「愛しているよ、私の愛弟子。この世の物の二番目くらいにね。」 「魔法使いだなんていうけれど、あれはただの肩書きに過ぎない。魔法なんて、ただの副産物だから。」 「私は、ただ、もう一度彼と笑って過ごしたかっただけなんだ。それなのに、運命って奴はどうしたってそれを許しちゃくれないみたいだ。」 使用可能呪文 ・門の創造(クトゥルフ神話TRPG6版/P289) ・魚を引きつける(クトゥルフ神話TRPG6版/P258) ・記憶を曇らせる(クトゥルフ神話TRPG6版/P255) ・刀身を清める(クトゥルフ神話TRPG6版/P273) ・治癒(クトゥルフ神話TRPG6版/P272) ・癒し(クトゥルフ神話TRPG6版/P252) ・犠牲者を魅了する(クトゥルフ神話TRPG6版/P255) ・空中浮遊(クトゥルフ神話TRPG6版/P256) ・コウモリ形態(クトゥルフ神話TRPG6版/P27) ・深淵の息(クトゥルフ神話TRPG6版/P260) ・セイレーンの歌声(クトゥルフ神話TRPG6版/P267) ・動物に命令する(クトゥルフ神話TRPG6版/P274) その他魔法使いに適切だと思う呪文 (これらの呪文は生還の際に忘れます) 【呪文の忘却】 貴方達は最後に、魔法使いの伴侶に呪いをかけられている。 ただの人間として生きていくための忘却の呪いを。 また、呪文を学ぶ元となった魔導書は全て海の底に沈んだ。 そのため今まで覚えていた呪文をこれから使用することは叶わないだろう。 しかし、これからも探索を続け再び魔導書に触れることがあれば、常人よりは幾分か早くその知識を身につけることができるかもしれない。 通過シナリオ ・魔法使いの水葬(KPC)

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