タグ： 沼男は誰だ

子どもの頃から何をやっても飲み込みがよく、上達が早い。 しかし、学んだことが頭打ちとなってしまうのも早い。 本当にそのことが得意な人に追い抜かれ、一位にはなれない。 実家はそれなりに裕福だったため、四年大学(経済学部)に通い、卒業。 家具販売業の営業を務めるものの、接待で行ったカラオケで、重要な取引先の上司から、 自分よりも歌が上手いとイチャモンをつけられ、会社を自主都合で退職するよう勧められ、 上司に使われるのはもうウンザリだ。仕事は自分で取捨選択したい。 そして、自分にはそれなりの能力があるから、そのそれなりの能力を多方面で生かそう、と 個人事業の便利屋を立ち上げる。「便利屋　５０：」(フィフティー)。 「５０％の確率であなたのお願いなんでも叶えます！」というバカみたいな宣伝が意外にウケ、 口コミとネットニュースで広まり、一時はヒットした。その後はブームが収まり、 地元の便利屋としてそれなりの信頼度でいろいろな仕事に駆り出されている。 (レストランのバイトが欠員した穴埋め、市役所の草刈り作業の人員不足、引越作業や脱走したペット探し等) 値段設定は、その道のプロに頼むよりかはずっと安い。 駅から徒歩10分の位置にある雑居ビルの3Fに、事務所兼自分の家を借りている。 2Fはマッサージ屋、1Fは喫茶店。どちらも値段・サービスともにそれなりのもの。 名前以外は、仕事の出来栄え、見た目、言動などがいい意味でも悪い意味でも全く記憶に残らない為、 自分の本業は探偵なのでは？と思い始めている。実家から彼女はいないのか、とよく突っ込まれるようになったのが悩み。

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