タグ： くろい あくる

いつも一緒、ずーっと一緒って約束したの！ でも、どうして今は1人なの…？ くるを盲信的に愛してくれて、なんでも言うことを聞いてくれる妹は何処？？ 何も出来ない自分の劣等感を埋めるためにくるを何も出来ないと決めつけてた憐れで愛しい弟は何処？？ 早く見つけなきゃ。使えるものは、全部使うの。 くるが楽しく生きれる世界のために。 そして私に、他人の前で死に怯える様を見せて、それを記録するなんて言うこれ以上ない辱めを受けさせたあの男は、早く消さなきゃ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 身体が浮く。自分の力のはずなのに思うように操れない。壊れてくのがわかる。何処がどんなふうにかは分からないけれど、何かが壊れていく。 早く、この力を扱えるようにしないと。 そうすればきっと、崩壊は止まるはず。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 邪魔だった。全部が邪魔だった。 どうしてくるの邪魔をするの？ くるは自分の操る糸が付いた人形を壊したいだけ。 邪魔されたくない。全部まとめて壊さなきゃ。 全部まとめてばらばらにしなきゃ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 最後。そう、これで最後なの。 さようなら、大好きな人。 さようなら、愛してくれた人。 さようなら、妹。 さようなら、クソ野郎。 ここでお別れ、勝っても負けてもくるはみんなとお別れなの。だってくる、自分のことも、みんなのことも好きなんだもん。 でもね、だからこそ自分の半身である弟くんを探しに行かなきゃなの。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー …1人じゃ、ない…ナナくんも一緒。 駒繰も、一緒……嬉しいな…1人だと思ってたから。 これからも、一緒にいてくれる…？ 大好きで、大切で、愛しい人達。 くる、2人のこと守れるかな？ 自分のこと大事だから出来るかわかんないや。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・ESP発現の経緯(以下シナリオテキスト引用) 【ヤトラの資料1】 クローンの精製は安定した。これにより素材の消費を惜しむことがなくなる。 実験効率は格段に上がるだろう。 蟲毒というものがある、クローンであれ記憶の植え付けさえしてしまえば本人とそう変わりはない。 生きる為に顔見知りの友人同士で殺し合いをさせ生き残った個体の肉体でドールを作ろう。 ESP実験に耐えられる強い肉体がまずは必要だ。 精神面の苦痛はどうしようか・・・そうだ、アレがあったか。 ------------------------------------------------------------- 最高の結果だ。 予想以上の成果に胸が躍る。 実験映像から更に分かることがあるかもしれない録画ファイルは残しておこう。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 【映像ファイル】 画面に映っているのはトラッシュルームとその操縦室のようだ。 トラッシュルームのベルトコンベア上には配線の伸びたヘッドギア を装着したアリシアと駒繰が立っていた。 操縦室には空繰とナナがいた。 二人の頭にも配線の伸びたヘッドギアが装着してあり手にしているのはコントローラーに見える。 ベルトコンベアとあたりの解体用のドリルやミートシュレッダー、リフトバイスがいっせいに動き出し、ベルトコンベアの終着点には地獄の窯のように轟々と燃え上がる深紅の炎が見えた。 涙ながら空繰とナナはコントローラーを必死に操作する。 その動作に合わせてベルトコベア上でアリシアと駒繰は動く。 始めに空繰が操作を失敗し駒繰は炎の中に投げ出される。 燃えあがり肉の焼ける匂いが充満する。 空繰はガタガタと震えていた、しかし、その顔に恐怖や悲しみの色はなく、恍惚とした笑顔が張り付いていた。 対するナナはミスをおかすことなく一つ一つ障害をよけさせていく。 しかし、ミスをおかせば本当のバッドエンド 普通のゲームとは違う命を掛けられたデスゲームにより緊張は限界に達し、そして操作を間違えた ミートシュレッダーがアリシアを真っ二つに切り裂きその身体もまた焼かれた。 空繰の顔に浮かぶ恍惚感・ナナの絶望は頂点に達した二人の足元が開き、次はお前たちの番だと言わんばかりにトラッシュルームに落とされる。 ベルトコンベアが動き、それぞれの機械が迫る。 しかし、二人が解体されることはなかった。 空繰はフワリと浮き、力の突風ともいえる凄まじい力で機械を押し飛ばす。 ナナは頭部を大きく削られたというのに快感に酔いしれた顔を浮かべあたりに力の波を放つと、機械たちの武装が機能しなくなる。

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