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末に古武術の流れへと至る源流たる古式歩法を究めた伝承者だが、事故で両脚を失い車椅子での生活を余儀なくされた。 だが、古式歩法の身体並びに精神制御技法は体内の全てを操るに至っていた。そう、外から入り込んだレネゲイドウイルスすらも。 そして、また歩むために覚醒へと至る。それは古式歩法の到達者における必然だった。 エフェクトにより生み出した脚を用いた歩みは古式歩法の奥伝たる「散歩」とそれに対なす「集歩」である。 「散歩」とは至る場所への意思を持たず、虚を踏み空へ至る歩法である。現代の一般名詞として用いられる"散歩"の語原だが、その実態は見る影もない形へと変化していることは知っての通りである。 「集歩」とは至る場所への意思を持ち、一を踏み全へ至る歩法である。これを攻撃に転じたものを「襲歩」と呼ぶ。意思を一とした歩みはあらゆる障害を踏み越えて"其処"へ至る。"其処"がモノであればそれは無垢なる衝突を生むだろう。

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