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源頼光の手により、酒天童子が討伐された。 多くの鬼どもは首魁を失い、その姿は京からは消えていった。 しかし、その残党は未だ潜んでおり京にて人を喰らわんとしていた。 その人喰い鬼共が起こしかけていた百鬼夜行を未然に防いだ陰陽師である。 無論、酒呑童子等の名だたる鬼と比べれば有象無象ではあるが、 それでも百鬼夜行を止めたことから新生気鋭の陰陽師として名が知れているのである。 その出自は明らかになっておらず、にも関わらず陰陽師として活動しているのは安倍晴明がどこぞより拾ってきた子であるからだ。 安倍晴明曰く、「身の丈の半分ほどの長さの小太刀を抱え、返り血塗れで一人佇んでいた子供」であるそうだが、 当人は安倍晴明に拾われる以前の過去の一切を忘却している。 その後陰陽師として手ほどきを受け今に至っており、名は晴明から名付けられたものであり名字は持っていない。 異形を非常に嫌っている。 右京の五条の二坊

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