タグ： ackaの探索者

心臓から茨が生え、全身に絡みついている。茨は触れても肌と融合する不思議な感じなので、刺さってけがはしない。髪の毛は絡むので短めにしている。茨は、伸ばしすぎると指先からチョコレートがバラに付いちゃうので、気が付いた時に切っている。 親が菓子職人なので、幼いころからお菓子作りをしていた。チョコレートは自分で作るのも食べるのも好き。また、本人は自覚がないが、作るチョコレートは仄かにバラの香りがして、人気だった。ただ、心臓のあたりからバラのつぼみが生えてからは、店頭に出ず、厨房で作業をするようになり、親以外には心を閉ざすようになった。 そのうち、腕に茨が絡みだし、花が咲き、それを見た近所の人々は彼女を忌避し、迫害した。さらに、村八分のような扱いを一家で受けたので、高知県に引っ越した。そして、空気の美味しいところで、通販の菓子店をウェブ上で開業した。しかし、サイトを見つけた前の町の人が、ひどい書き込みをしてからは、経営も苦しくなっている。 自分だけでなく、両親をも不自由にしたこの病を嫌っており、早く治したいと思っている。いまは、いつだったか誰かにこのバラが綺麗だと言われた記憶と、治そうとしてくれる両親の存在に縋って、なんとか生きている。病が治れば、両親を支えながら細々と生きれれば、とぼんやり考えている。 バラの益虫・害虫問わず虫を嫌う。ただ、高知の家の近所の野生動物も近づかれるのが怖いというか、抵抗があるというか、何となく好かない。ただ、動物は好きなので、写真や映像はよく見る。 所作は上品で、落ち着いた雰囲気だが、年頃の少女らしくはしゃいだり、深く考えずに行動したりすることもある。迫害されたことがトラウマとなっており、指をさされること、注目されることを嫌う。 服は防刃効果のある糸を編み込んだ特注品なので、バリエーションが少ない。実家にいた頃は、夏も長袖を着ていた。 『花冷えに亡く季節』 「高峯香華っていいます」 「チョコレート、美味しいですよね。トロっとしてて、甘くて...」 「このバラ？私にもわからないのよね。早く治るといいのだけど」

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ