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特徴表 格闘センスの持ち主　素手技能50% 俊敏 回避dex×5 　バイオリンに心血を注ぐ秀才バイオリニスト。練習量が凄まじいが、一人で練習している時は極端に短気になり、自分の演奏が気に食わないと周りの物に当たる。なお、足癖は最悪。 　二つ下の後天性失声症の妹がおり、両親と離れて二人暮らししている。この兄妹の間では、何故か筆記手段も無しにコミュニケーションが図れる。 　あまり似ていない兄妹だが、仲が良いことで有名。時折デュオコンサートが開かれることがあるが、普段のコンサートより楽しそうな二人が見れる。 　二人でバイオリンを奏でる瞬間を何よりも愛してる。 　それなのに。 　無意識に差を見せつけられる度、どうしようもなく妬ましくなるのは。 　無邪気に笑う妹を見て、泣きたくなる程苦しいのは。 　自分が、妹を愛しているからなのか。 　それとも、憎んでいるからなのか。 　「椎名奏は天才である」 　齢十二歳にして、椎名響が確信した事実だ。 　自身より2年遅くバイオリンを始めた妹がみるみるうちに上達していくのを、段々素直に褒めることが出来なくなっていった。 　彼がプロになって一年もしないうちに、妹もプロになった。彼らがアマチュアだった頃のように、表立って「コンサートに行くから」などと、言わなくなった。 　それでも、コンサート会場の最後列。スポットライトなど全く当たらないような端の方で、彼はチケットを握りしめ、ステージの上に視線を注いでいる。 　終わってしまったコンサートのチケットを、捨てられないでいる。 　家族愛、兄妹愛、自己愛、渇愛、可愛、恵愛、眷愛、慈愛、私愛、純愛、情愛、鍾愛、信愛、親愛、惜愛、切愛、深愛、憎愛、忠愛、溺愛、貪愛、寵愛、偏愛、無我愛、盲愛、聖愛、性愛、友愛、…その他、愛という意味を持つ世界中の言葉たち。 　それら全部、引っくるめて。 　椎名響は、椎名奏を愛している。 2020/11/3 傀逅　生還

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