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[経歴] 黎 晓樊は香港の漁村にて生まれ育った村娘であった。 煌びやかな街や裕福な生活などあり得ず、ただ只管に退屈な日々が彼女へ送られたものだった。 当たり前の様に繰り返す作業の繰り返し、娯楽など無くただ生きる事に必死な最下層の人間の一人。 それでも生活を守る為に倒れる事は許されず、只管に地に足を付け懸命に生きていた。 しかし、真面目に生きれば生きる程に莫迦を見るのだと そう、思えたのは老い耄れ達が裏で豪遊をする様を目にした時だったのだろう。 歪み切った私利私欲、真面目に生きるなど所詮愚者の浅知恵だ。 街に売られている甘い龍須糖（ロンシュータン）も饼干（ビンガン）も彼女は食べたくて仕方が無かった。 汚れた大人たちの監視から逃れ菓子を盗むことが当たり前になったが 小さな子供の些細な嘘など、直ぐにバレてしまうのだった。 痛みによる教育と共に盗っ人と揶揄され、村の高台にある灯台へと軟禁されるのだった。 "私だけではない、大人たちは隠れて何度もズルをしていたのに" "苦しい思いをして生きてきたのに、裏切ったのは周りの人間だった!" 彼女は心の底から憎悪した。 次第に雨が降り始め荒れ始めた天候はまるで晓樊の心音に中てられたかのように轟き始めた。 灯台の小さな窓から見える残酷なまでに広い海を睨みつけ、叫んだ。 "正しき者が正しく在れぬのならば、此方に雷を纏いて 我が身を灰塵とせよ" "真に神が人を見守り定めるならば 悪しき者を断罪し 此の身を自由とせよ" "答えよ、天上天下に座す 傲慢な人の身を模した愚かな神々よ!" 夜が終わり朝が来たその日、一日にして 漁村の村人は一人残さず消え入った。 家々も船も 初めから無かったかの様に 津波と暴風に攫われていった。 この大きな出来事が、彼女の狂気の始まりであった。 灯台も、崩れ固く閉ざされた扉も開かれ 少女は何の感情も零すことなく街へと向かうのだった。 街へと向かった彼女は 生存の為に盗みを繰り返し命を繋いだ。 そんな彼女に救いの手を差し伸べた者はマフィア組織の一人であった。 使用人として育てられ、女は義から遠く離れた存在へと身を堕とした。 来る凶日女は、いつもの様に書類の整理と共に 書庫へと足を向けた いつものルーチンワークに奇妙な書物を発見する。 皮肉なことに読書家になった女は、当然の様にソレを開き"真実"を目にした。 無神論者であった女が"神"という存在を認め崇拝するに至った理由は幼少期の災害であった。 あの災厄はまさしくこの神が叶えてくださったのだ。 目に見えぬモノを信じなかった女は、いまだ目にしていない邪神へ敬意と尊敬を持った。 あの出来事が偶然の産物であったにも関わらず…否、もはやそんな事はどうだって良かったのだろう。 あの日、自分だけが生き残った事こそが証明だと 狂い始めたのだ。 "人間は皆、誰も彼も愚かだ" "導くものが必要なのだ" ＿＿＿そう、それは人に非ず。 未だ目を覚ます事の無い、名状し難き旧支配者。 『クトゥルフ』よ、永き夢に揺蕩う我が主（かみ）よ＿＿＿＿。 [狂信者概要] 黎 晓樊は三合會（トライアド）の使用人であるが 忠義などは微塵もない。 寧ろ、三合會を利用してでも崇拝するクトゥルフを現世に顕現させる事を目標に動くだろう。 もしも、探索の最中にそれに近いモノを発見した場合は情報の回収を優先する事は間違いない。 最悪、同じ価値観を分かち合えるものを見つければ 同盟を結ぶこともあるやも知れない…。 だがしかし、導き手と同様に主を崇拝し崇め奉る人間をも必要であると理解している。 その為、いずれ駒に出来る筈だと人間らしい立ち振る舞いを行う事もあるだろう。 彼女なりに拘りも持っている所から 同じ狂信者同士でも理解し合う事は難しいやもしれない。 その点においては、他探索者に対する方が積極的かつ協力的だろう。 [性格] いつも陽気だが、妖艶な雰囲気を持っている。 トリックスターともいえるような性格にも見えるが無論、それは偽りの仮面だ。 自身の本懐を遂げる為なら、殺しも厭わないだろう。 神話現象に遭い、崇拝する主に関連するものならば人が変わったかのように血も涙もない決断すら容易に起こす。 自分の死に関しても適当なため、かの神に準ずる存在に殺められるのなら本望だろう。 逆に言えば自分が望むモノでない、と合点がいけば 危機の脱出に全力で手を貸す。 [特記] 初期クトゥルフ神話 +5% メイン職業に「メイドor執事」を選択。 特徴表 - [前職] EDU×3 = 57P

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