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誕生日：9/27 血液型：B Kuchihaの名前で活動している。 初めて人を好きになったのは幼馴染だった。…同性の。 男が男を好きになることはない。初恋は気付いた瞬間に終わってしまった。 幼馴染には気持ちを伝えることなく、ゲイであることを隠していたが、高校２年のある日仲の良かった一つ上の先輩に告白される。 ずっと好きだった幼馴染とは決して結ばれることがないのはわかっていたし、性に対する好奇心も相まって気付けばそれを受け入れていた。 長く敵わない片思いを続けてきたことへの反動か、愛されることへの飢えか、いつの間にか幼馴染への恋心を忘れての彼にのめりこんでいた。 求められれば身体も開き、初めての相手への執着はさらに強くなっていった。 しかしその先輩には他に女がいた。自分はただの浮気相手、興味本位に消費されただけだった。 朽葉に一方的に迫られたのだと、今まで必死に隠してきたことを狭いコミュニティである学校という場でばらされ、同級生はおろか家族や幼馴染にも気持ち悪いものを見るような目で見られるようになる。 その先輩とはそれきり。高校卒業を機に家族からも幼馴染からも逃げるように家を出た。 上京しやりたいことも決まらず、また痛い目にあったことを忘れたかのように愛される安心感や快感を求めてゲイバーや発展場で出会った男の家を転々としていた。 半年ほどそんな生活を続けていたが、フラフラしているところをスカウトされ、モデルとして活動することになる。 その後もしばらくマネージャーの部屋に転がり込み、彼とも求められるまま時折体を重ねることもあった。 モデルは朽葉にとって天職だった。整った容姿や体格であったこともそうだが、たくさんの人間に愛され必要とされることがとにかく気持ちが良かった。 順調に仕事が入り始めた頃、マネージャーが仕事をやめることになった。そして朽葉に愛を告げたのだ。モデルをやめてついてきてほしいと。 しかし朽葉にとって彼一人分の愛とたくさんの人間の愛では比べようがなかった。 人間はどんなに大事に扱うそぶりを見せてもいつか裏切るから。手のひらを反すように捨てるから。 現在のマネージャーに変わったのを機に一人暮らしを始める。 桜夜とモデルの仕事を通じて知り合ったのはその頃だった。 しばらく仕事上の付き合いが続いたが、ある日彼の撮った風景写真が目に入り、それがなぜだか今まで見た写真のどれよりも目を奪われた。 それがきっかけで桜夜本人にも興味を持ち近づくようになる。 何度か食事や星空観測など撮影に付き合うようになり、いつしかお互いについても話をするように。 顔をしかめるような生い立ちを何でもないことのように話す桜夜を強い人間だと思っていたが、そうではないことに気付き彼を一番近くで支えたいという気持ちが生まれる。裏切られたことのある人間の気持ちは裏切られたことがある人間にしかわからない。 そしてたくさんの人間からの愛よりも、桜夜からの一つの愛を求めるようになっていた。 それこそ、彼が自分を愛する代わりにこの職をやめてほしいといえばすぐにでもやめてしまったっていいほど。 彼が自分を受け入れてくれた時は本当にうれしかった。 彼と出会えたのはきっと運命なのだ。 だって、自分をわかってくれるのはきっと彼だけ。そして彼をわかってあげられるのは自分だけなのだから。

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