タグ： 物語抄 チーム七

年収2000万　財産1億 ルルブ・エンターテイナーベース　職業選択技能:応急手当 若くしてオーナーと同僚達の信用を勝ち取りキャバ嬢達を取りまとめている。 にこやかで優しく人当たりがいい、みんなに愛されて頼りにされているおねえさん。 …というのが表向きの顔で、本当はスリルを好む破滅願望の持ち主。みんなどうでもいいし世界も滅んでほしい、死ぬ前にはちょっとでも面白いことが起きてほしい。 物心ついた時には母親はおらず、父親と二人暮らしだった。父親は盗みの常習犯で、子供の頃から半ば強制的に父親の盗みを手伝わされていた。今もその癖が残っており、手癖が良くない。ただし捕まりそうなものや盗んでバレそうなものは盗らない。どうでもいいものや価値のなさそうなものだけ。 父親に土下座して頼み込んだ、唯一自分の希望で始めたバレエが生きる楽しみであり生きる希望だった。踊る時には「羽が生えたように足が軽い」「どこにでも行けるみたい」だと思っていた。 けれど待ち望んでいたバレエの披露会当日、父親に会場まで送ってもらう予定だったが、その日に父親が逮捕されてしまう。タクシーを呼ぶお金もない、警察に見つかったら片棒を担いでいた自分にも話を聞きたいと連れて行かれてしまう。 どうしても諦めきれずに会場まで必死に走ったが、子供の足では遠く離れた会場にはとても間に合わず、着いた時にはもう披露会は終わってしまっていた。その後会場の前でへたり込んでいるところを警察に保護され、親戚に引き取られる。 それ以降、走りに走った時の筋肉痛が治っていつも通りに動けるようになっても「足が重くなってしまった」「どこにも行けなくなった」と感じており、すべてに対して希望を持てなくなる。続けたかったバレエもやめた、何度踊っても前のように踊れないことに耐えられなくなってしまった。　 優しいお姉さんのフリをしているのもただの遊び。自分みたいな人間をみんなが好いて頼りにしてくるなんて笑っちゃうよね。 悪趣味な遊びを繰り返して、鈍麻した精神で毎日をやり過ごしている。 幸運体質だが周りの人間にのみ発揮されるタイプで、自分の望んだ幸運は一度も訪れたことがない。

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