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かつて星占を家職とした名家の出身……であるが当主が駆け落ちして作った息子である。 父は早世しており、女手一つで彼を育てた母親も十数年前に他界している。そのため、母親の親友であった人物に拾われ、育てられる。 母親の出身地でもある玲藤町という田舎町で幼少期を過ごし、高校進学を契機に上京した。 大学院で心理的病理と脳の関係性を中心に研究している学院生。研究熱心な性格であり、没頭する事柄には専門の内外を問わず寝食も忘れて取り組むため月に一度は研究室で倒れるようにして眠っているのが目撃される。 その背景にあるのは、親同士が親しかったとはいえ見ず知らずの自分を養育してくれるのは母親の生き写しであるがゆえであるとの勘違いと、期待に応えなければならない、恩返しをしなければならないという一種の強迫観念が存在する。 柔和で温厚篤実。困っている人には手を差し伸べ、悪人であっても変わらないが八方美人の言葉が見事に当てはまるだろう。 献身的を通り過ぎて自己犠牲も厭わないある種の厭世的。ある方向性において容姿が優れていることは自覚しているが、自分にそれ以上の価値を見出せていない。 好きなものは勉強と運動、星。苦手なものは昆虫（生理的な嫌悪感）と男性（見た目のせいで言い寄られるケースが多いため）。 年収3000万　資産1億5000万 2021年　5月　星の神話　エンドロール イギリス旅行に端を発した世界滅亡の危機は、大切な友人を失ったものの無事回避された。宇宙の渦よりともに命がけの生還を果たしたロザリーを正式に娘として引き取ったのを機に東京都内の一角で二人暮らしを始める。 以来、研究室で行き倒れていることもなくなり、朝早い生活ではあるものの夜には必ず帰ってきてロザリーとの生活を大切にしているようだ。 しかし神戸での一件が全国報道されたのが原因で全国に顔が知れ渡り、５月中は『星の王子さま』としてマスコミからの取材がひっきりなしに訪れたことにかなり辟易し、男性嫌いに拍車がかかることとなってしまった。 2023年　10月　水媒花 ロザリーとともに旅行に出かけた彼は、その航海中に水難事故に遭う。水底に沈み、そこで出会ったのは猫屋敷乃愛と名乗る女性であった。 モヤがかかったようにおぼろげな視界のなか、彼女に手を引かれ、彼女の耳となり、明星は現実世界への帰還を果たすことになる。 そして、言葉では言い表せないほどの孤独を抱えた乃愛の『友達になってください』の一言と差し出された手を明星は穏やかな笑顔で握り返すのだった。 2024年

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