タグ： 亜月式NPC 振斗

昔々、と言うほど過去のことではないお話。 ある所に小さな村があり、そこで暮らす幼い兄妹がおりました。 妹はその村の者達にとって「カミサマ」でした。 2人のお父さんとお母さんいわく、妹は村に伝わる宗教、その神様の生まれ変わり。 兄は両親の教え通りに宗教の活動を手伝い、妹は神様として崇拝されながら生活していました。 この村に住む者は大半がお年寄りでしたが、皆が皆、膝をついて小さな妹を崇めます。 そんな光景を見て、あくせく働いていた兄はこう思ったそうな。 きっっっっっっっも。 なぁにがカミサマだよ、バカなんじゃないの？そこにいるのはただの俺の妹だけど？ 父さんも母さんも俺がずっとダマされてくれると思った？ザンネンだったね、俺は村の他の奴らと違ってバカじゃないんだよ。アンタたちが俺たちを利用してるだけだってこと、もうとっくに気づいてるから。 けど、けどさ。こうやって暮らしてるうちは確かに楽なもんだよな。だってアイツら、勝手に俺たちに色々けんじょーしてくれるんだもん。父さんと母さんがこんなことしてるのもそれが理由なんだろ？ それならさ、俺もとことんまで利用し尽くしてやるよ。どうせ俺たち子供が2人だけで村の外に出たってどうにもならないのが現実なんだから、もう少し大人になるまでは我慢してやる。父さんと母さんもそうしたんだから、俺たちもアンタたちのことを踏み台にしたっていいだろ？ それでさ、大きくなったらさ、こんな所さっさと逃げ出してやるんだ。その時までの辛抱だから。それまでずっと、狂わないように、染められないようにしよう。こんな所絶対におかしいし、こんなの絶対間違ってるからな。 いるわけないだろ、カミサマなんて。 ほら、これあげるよ。ぬいぐるみ。俺が傍にいない時もこいつが一緒にいるから。寂しくないよ。 俺たちは絶対にただの操り人形で終わらないんだ。 きっもい宗教もきっもい大人も大嫌いだから、こんな所絶対に出てやる。 彼らはある日突然この村にやってきました。 烏みたいに真っ黒な髪の男性と、真っ白で綺麗な髪の女性でした。 男性の言葉は穏やかな川のせせらぎのようでいてその実悪意の濁流だったので、 何の力も持たないただのちっぽけな村はすぐに呑み込まれてしまいました。 言っとくけど、俺はダマされないよ。 だっておじさん、父さんと母さんみたいだから。アンタみたいな人は生まれた時からよく見てる。 あぁ、でも、でもさ。 アイツらが潰れていく所を見るの、楽しいなぁ！！！！ はははっ、見ろよ！！！！父さんと母さんが潰し合ってる！！！！！あのジジイもババアも皆！！！！！ ざまあみろよ！！！！アハハハハ！！！！！ いいよ、分かった。アンタらのことも利用してやる。おじさんの言う通り、潰してやるよ。この村のこと。 こんな所壊れたって知ーらね。むしろ壊れちまえ。壊せるんだったら徹底的に壊してやる。 そうして兄妹を除く村の皆が潰れた頃。 男性は穏やかに笑んでいるだけでしたが、女性は兄妹2人にこう言いました。 「野垂れ死にたくないなら着いてきな」 …へえ、いいの？だったらそうしてやる。 アンタらのことも利用してやるよ。もし俺たちに手を出してきたらその時は殺すからな。 ほら、行こう。これからはアヤミとシズハに着いていくんだ。大丈夫、何かあった時はこいつらも殺せばいいから。もうあんな奴らにも構わなくていいんだ。 じゃあな、最悪の故郷。もう一生帰ってこねえよ。 特徴:強固な意志、不屈の精神力 職業:用心棒 職業ポイント:EDU×10+STRまたはDEX×10 職業特記:人間や自然界の動物の死体などを見ても正気度ポイントを失わない。ただし、超自然的な原因で死に至ったことがわかれば通常通り正気度ポイントを失う。 年収:500万円 財産:2500万円 桜庭 彰莉(さくらば しょうり) 15歳 男性 ある辺境の村で生まれ育った少年。 小さな頃から両親の宗教活動の手伝いをさせられていたが、歳にしては聡く精神力が強かったため、妹が神様として扱われていることなどの村の異常性にちゃんと気が付いた。 妹と共に村から逃げ出しても問題ない年齢になるまで、限られた手段から情報を収集したりして来たる日に備えていたが、ある日突然村にやってきた烏鷺紋澪・烏鷺淪芭により運命が変わる。 今は妹と共に烏鷺2人に着いていきながら生活している。「紋澪が俺たちに手を出してきたら殺す」と言ってはいるが、現状普通に烏鷺に懐いている様に見える。そう指摘しても本人は否定する。 ゲスい所があり、烏鷺に着いていく過程で他の集落を潰した時も楽しそうに笑っていた。と同時に妹思いでもあり、妹に手を出した奴には絶対にやり返す。良くも悪くも子供らしい性格である。

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