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【セリフサンプル】 「迷冥市役所へようこそ、本日はどういったご用件で――おや、なるほど。では、私がお話を伺いましょう。都市伝説課担当、赦鶯と申します。どうぞお見知りおきを」 「おや、迷子ですか？ もう大丈夫ですよ、僕が一緒にご両親を探してあげます。だからほら、そのように悲しむことはありません」 「世の中には知られざる真実が、そして知る必要のない真実だってあるのですよ。怪異や都市伝説もその類です。知ってしまえば、もう引き返せません……ご自身の命が危ぶまれることもあるでしょう。それでもあなたはこちら側へと足を踏み入れますか？……なんて、すこし怯えさせてしまったでしょうか？ ご安心を、ほんの冗談ですよ」 【呼び方】 一人称…私、もしくは僕 二人称…君、あなた、～さん、～君など。 【基本情報】 迷冥市役所、その中の都市伝説課に配属され、勤務している青年。 物腰柔らかな人物であり、常に優しい笑みを湛えている。なにかあっても「おやおや…」と取り乱すことがほとんどなく、誰もが彼の怒ってる姿を見たことがないという。 誰に対してもそのように接するが、特に子供相手には甘く、子供にあげる為の飴などのお菓子を常に持ち歩いている。 趣味は日向ぼっこ。仕事が無い時は市役所内の窓際で呑気に舟をこいでる姿が見受けられる。 対怪奇現象のスペシャリストであり、どこかぼんやりとした印象を与えがちではあるが、腕はたしか。 攻撃的な怪異に対してもそれなりに生きる術を会得しており、その一つが太極拳である。 【事前設定】 いつの日からか、これは本当に正しいことだったのかと思い悩む日が続く。 「生きていて欲しかった」、確かにそう望んだのは僕だ。 孤児として迷冥市役所の都市伝説課に保護され、育てられてきた。 どういった経緯でそのようになったのかは随分と昔のことで思い出せないが、それでもここに保護してもらわなければもっと悲惨な末路を辿る可能性もあっただろう。 そして、市役所で働く人たちを見て、いつしかこの人たちのようになりたいと憧れ、自分なりに勉学を積み、時には教えてもらい、よく遊びに来るおじいさんから太極拳なる武術を教えてもらい、生きる術を身に着けた。 やがて、職員として働くようになったころには、ようやく憧れの場に立つことが出来ると息巻いていたことを覚えている。 「常に誰かの傍に寄り添える職員であること」。それが僕がここの職員になるうえで掲げた目標だった。 やがて、都市伝説課の職員として働くようになってから一つの仕事を任されることとなった。 なぜだかはっきりとは思い出せないが、確かとあるアパートでのこと。その一室で僕はその子に出会った。 明らかに虐待を受けている形跡があり、すぐに駆け付けては容態を確認したり、様々な手を尽くしたことは覚えている。 それでも一向に事態は改善に向かうことはなく、せめて寂しくないようにこの子の傍に居続けようと、可能な限りはこの子も元へ足繁く通い、この子が寂しくないようにを手をうった。 それでも、しかしというべきか、ついにというべきか……とある真夏の暑い日のこと、その日は別件でアパートに通うのが遅くなってしまい、遅れてしまったお詫びとしてアイスキャンディーを手に子供の様子を見に行った時だ。 そこには床に寝そべるようにして動かないその子の姿があった。 最初はただ眠っているだけかと思いたかった……しかし、その希望はその子へ振れた瞬間に現実へ引き戻され、呆気なく砕かれた。 「このような事態になることは想像できていたはずだ……」 真夏の空気が孕む蒸し暑い熱気とは裏腹に、すっかり冷たくなってしまったその子の手を取る。 「この子を助けるために、もっと出来る事だってあったはずだ……」 それが出来なかったのはどうしてだろうか？ いくら考えようとしたところで、今の頭ではなにも思い浮かぶはずもなく…… 「僕は、ただ――」 頭の中で反響するのはただ一つ、望むことはそれだけだったというのに―― 「――君に、普通の人らしく、生きていて欲しかった……それだけなんだ」 虚しく響いたその願い事は、やがて望まぬ形で叶う事となった。 言葉には魂が宿る――所謂言霊というものが存在するのだとどこかで聞いたことがある。 都市伝説とやらもそういった言霊の集合体であり、幾つもの言葉が形を成し、姿を得るものなのだとは有名な説の一つとして挙げられる。 故に、僕が再びその子と巡り合ったのも、僕がそう望み、言葉を発してしまったからなのかもしれない。 都市伝説課の一職員として、それ以前に僕個人としてそれを許容できるのか……未だに答えは見つけられずにいた。 何事もなければ、このまま健やかに過ごしてほしいという思いはある。しかし、最近は善からぬ噂を耳にすることも出てきた。 もし、決着をつけなければならないとなった時、僕は―― ふと、日向ぼっこをしながら考え耽る自身の耳に誰かが呼ぶ声が届いた。 頭を振り、応じれば仕事へ戻るために腰を上げる。 結局は、今考えたところで答えなんて出せるはずもなく、捻りだした答えもその時にどうなるかなどとわからないことなのだ。 だったらせめて、今この時は後悔をしないよう、あの子と向き合う事にしよう。 その想いを胸に、今日も訪れる人々の悩みに奔走しよう。 「ようこそ、迷冥市役所都市伝説課へ――」 【備考】 【不定の狂気】 【後遺症】 【通過済みシナリオ】 『ようこそ！迷冥市役所都市伝説課へ！(HO1)』『さて命をかけようか』 以下ネタバレ注意 ーーーーーーーーー 【遭遇した神話生物】 『イゴーロナク』『ズ=チェ=クォン』『アフォーゴモン』『ミ=ゴ』『ムーンビースト』 【会得呪文】 『悪魔退散』(249p) 異生物にとりついた人間を自由にしてあげられるもの。呪文にエネルギーを与えるために10MPと投入してから悪魔祓いをするもの（呪文の使い手）のPOWと犠牲者にとりついている敵のPOWを抵抗表で競わせる。この呪文を知っているものは手を貸せる。

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