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白鳥ネタバレあり 未通過閲覧禁止 「よしよし、いいこ。よくできました」 「ピアノは嫌いじゃないよ。……むしろ好き」 「俺はこんなところで死ぬわけにはいかねぇんだよ！」 彼の一番古い記憶はゴミ捨て場だ。それより以前にどう生きてきたかもわからない。そんなおぼろげな記憶。寒くて臭くて痛くてひもじい。 生き残るために生き延びるためになんでもやった。毎日寒空の下なんとか食べ物を探した。腹を満たすこと以外は考えられなかった。ごみ箱をあさり盗みもやった。追い付かれてどんなに殴られ蹴られても食料だけは返さなかった。 その日暮しの生活をしていたそんな彼がずっと持っているものがあった。安っぽいシルバーリング。いつから持っているかも定かではない。内側になにか文字が彫られていたが学がないため読むことはできなかった。なにか大切なもののような気がして持ち続けていた。 転機が訪れる。老紳士に声をかけられるのだ。拾ってくれたのはおしゃれなカフェの老夫婦。金に余裕がある稀有な家族で、そして子どもができなかったようだ。 「そのリングは？」「……」「それは名前だね。名前が彫ってある。君の名前は、Luke Hellenなんだろう」「………」「いい名だね」「……、俺のこと捨てたやつらのことなんか知るもんか」 余生に刺激を？おもしろがって？自分の顔の造形が整っている自覚はあった。なんでもいい。雨風しのげる場所があり、毎日飯が食べられる。なにに利用されるかは知らないがその時は裏切って逃げてやる。変な頭のおかしい奴らだ、与えられている今がチャンスだ。バカはこの世界で生きていけないと文字を学び本を読み漁る。老夫婦の前職が医者であったためそちらの方向に知見が広がる。 1年たった。2年たった。なにもされないどころか、与えられるばかりだ。もしや本当に心からの善意で……？そんな人間がこの世に存在するのか？話しかけられ徐々に徐々にゆっくりと心を開いていくことになる。 カフェにはピアノが一つあった。ガラではないのだがその美しい旋律にひかれた。「教えてあげよう。きっと君も気にいるさ。だって僕の子どもなんだから」｢……誰がそんなのやるもんか｣最初は拒否していたがその魅力にはあらがえず舌打ち一つして習い始める。……するとどうだろう。彼には才能があったのだ。言葉にはしないがピアノを弾いている時に見られる彼らの穏やかな顔が好きだ。幸せな時間は続かず、先の長くなかった老夫婦は亡くなってしまう。そこでまたひとつ学ぶのだ。信頼していた人間も死ぬ…ならば信頼などしなければ心穏やかにいられる…。 こういう人間が好かれるんだと彼は学んだ。二人には感謝している。これからどうしようかと悩んでいた時、孤児院から声をかけられることになる。そして学校へ。 穏やかで優しい。気配り上手。皆の気持ちを考えられ行動できる。男の子にも女の子にも優しい。お兄ちゃん。 だってこういう人間が好かれるんだろう？……人のことを信用するのは時間はかかりそうだ。性格の悪さと口の悪さは随一。 自分のことを話すのを極端に嫌う。自分を話すということは自分の弱さを見せるということだ。他人のことを信じられないのでかなり警戒しながら生きており、絶対に悟らせない。幼いころの記憶や体験があるため眠りが浅い。小さいときに路地裏で大人たちに暴力をふるわれ、身体を暴かれそうになったことも何度かあり、人に触れるのも触れられるのも凄まじくこわがり嫌がる。動物が苦手。賢いとよくアダムは言うが教養はなく知識はかなり偏っており、うまく隠している。本当の性格を隠しているが、ただただ臆病なだけである。本当の自分をみせてここで仲良しこよしできるとは思えない…。話してほしいとは言われても、話して離れてしまうなら今のままでいいし。そもそも悪いことなのだろうか、人間には誰しも裏と表があるだろう。 と、ここまで記述してきたが。学校に入る以前のことは一切なかったことであり、その記憶は植え付けられていたものである。 あの事件を経験し、彼の中では未来、しかし現実世界での生活を余儀なくされた。彼自身が望んだことではあったが。ケースの中のマウスでいるのは苦痛である。 すぐに現代の情報、常識、を吸収する。世界に遅れ取り残されることは彼のプライドが許さなかった。半月もすれば社会に溶け込む彼の姿がそこにはあった。 医学系の大学へ進学。6年間学ぶ。 無能と無知は搾取されるのみである。しかし医者になる気はあまりなかった。他人の命を救う救えないということが重荷に一切感じないという点であれば向いていたのであるが。他人のために働き、人と関わる仕事など自分には向いていないという自覚はあった。向いていなくとも続けられる自信はあったが、よく考えやはり止める。大学でも別の世界から来たということを一切悟らせず、親友も多く作ったが、誰一人として本当の自分のことを話すことはなかった。彼の仮面は治ることはなかったが、それは以前のように嫌われたくないという気持ちからではなく、その方が楽でうまくことが進むからである。そのため以前のように笑顔で優しいだけではなく、茶目っ気も不満もすべて演じて見せた。勉強熱心な彼の成績は悪くなく、知識も潤沢に身に着ける。 ミュージシャン。ピアノ演奏家へ。3年経過。 ピアノが好きなのはずっと変わらなかった。その才能と笑顔を巧みに使いピアノ奏者として名をはせる。その界隈に詳しい者であれば彼の名を聞いたことがあるものも多いであろう。皆、情報を集めるために様々な手をとったが、悪というのは資金があり、そして権利がある、というのがルークの持論であった。芸能関係から特殊な情報を集められないかという考えがあったが、三人には漏らしていないだろう。ピアノを純粋に楽しんでいたころの気持ちは少し薄れてしまった。裏の世界の権利者と関わると危険な目に合うことも多く、喧嘩の強さも身につけていく。 設定なのにやはり人や動物が苦手なのが面白い。設定とわかっているのに、触れるときやはり手が震え動悸が激しくなる。それが愉快でありまた不可思議であり忌々しい。記憶は植え付けられたものの、それを元に生きてきたのだから受け入れるしかないだろう。そのため事情を知っている皆に対して接触が多くなる。今までの反動もあるのだろう。 そこまで元の世界に未練はない。アダムのように彼らに復讐を誓い恨んでいるわけでもないし、ルーシーほどコレーのために泣くこともできない。ミアほどローレンスに絶望もしなかった。むしろまた会いたい気持ちもある。このまま残りの人生を謳歌するのも悪くはないと思っているが、何を愛するわけでもなく、なにか生きている理由があるわけでもなく、のらりくらりと生きてきてしまった。そのため生きている理由がある皆に仕方が無いので最後まで付き合おうという気持ちもある。 理由も執着もなく生きているが死にたくないという気持ちはまだ強い。事情を知っている皆に対しては愛情というよりは身内意識が強い。いつまでたっても三人に対しては保護の意識が強いであろう。恋人ではないし友人となど笑わせる。しかし、まあ、皆の前でだけは素の自分でいられる。 2015　特徴表持ちキャラ 18　幸運のお守り　幸運のお守り（どんなものかはキーパーと相談して決める）を持っている。身に着けている限りPOW+1。 もし手放したり紛失すればPOW-1。POWの増減により〈幸運〉は変化するが、正気度ポイントは変化しない。 →シルバーリング　普段は首からかけている 28　芸術的才能 稽古事を小さいころに習っていたか、実用ブログなどで人気を博している。 任意の<芸術>一つに［INT×3］%を加える。プレイヤーは音楽、著述などの専門分野を指定すること。 経験シナリオ 20180427 白鳥の歌を謡うとき 第1話 春の夜に (KP:DANKEさん)　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん)ミア・ローウェル(虎繪さん) ……面倒なことに巻き込まれた。イレギュラーは好きじゃないんだ。面倒なことも大嫌いだ。子守りはごめんなのに。 AF：妖精の指輪 一度だけ1d6ダメージを軽減する。軽減したのちは色あせた普通の指輪になる。 20180601 白鳥の歌を謡うとき 第2話 永遠の少年少女 (KP:DANKEさん)　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん)ミア・ローウェル(虎繪さん) ……この学園はなにかおかしい。知らないことが多すぎる。自分に降りかかる火の粉には対処をすべきだ。これまでだって一人でやってきた。 20180607 白鳥の歌を謡うとき 第3話　同じ夢から覚めた後　(KP:DANKEさん)　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん)ミア・ローウェル(虎繪さん) すべて設定であるのならば、寿命が短いのであれば。もう嫌われようが、他人を不快にさせようが関係ねぇ。俺は俺の生きやすいように生きてやる。人生楽しんだもん勝ちだ。短命を悔やみ過去を嘆いている暇はねぇ。 20180630 白鳥の歌を謡うとき 第4話　どこでもない楽園にて　(KP:DANKEさん)　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん)ミア・ローウェル(虎繪さん) 様々なことがわかってきた。それぞれの思いもわかってきた。その中で俺がしたいことは。目指しているところは。俺の生き方は。 20180714 白鳥の歌を謡うとき 第5話　謡う歌の名は　(KP:DANKEさん)　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん)ミア・ローウェル(虎繪さん) お前らと過ごした日々は。まぁ悪くはなかったよ。これまでも、これからも。お前らに出会えてよかった。ありがとう。 レイチェルからルークへ ルーク・ヘレン あなたが毎日、努力し、夢を叶えたこと嬉しく想います 寿命が、近付いているのは知っていますが それでも腐らず、真っ直ぐ、歩いてくれることを願います あなたの残りの人生に、多くの幸がありますように その幸が、どうか、私も関われらたよいな、と思います 幸せに過ごすのですよ ルーク・ヘレン　残り5年の命。 最後まで彼は駆け抜けるであろう。彼の人生を。彼の、彼だけの人生だから。 20181108 忘却のゴミが原(KPC)　アダム サンズ(塩分過多さん) ごめんって。怒ってんの？わりーわりー。ま、許せって。 20181110 SAN値回復温泉旅行(KP:虎繪さん)ミア・ローウェル　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん) このメンバーで旅行に温泉ね。平和なもんだ。……ほんと、よかった。 20190107 アイイズノットチョコレート！(KP:虎繪さん)KPCミア・ローウェル ……ま、ご達者で。えらい目にあったな。 20190107 ラジオ・ミッドナイトラヴァーズ(KPC)　信貴諒矢(虎繪さん) お幸せに～。俺はまあ。幸せは自分で掴むもんなんで。 20190325 緋色の真実(KP:DANKEさん)　アダム サンズ(塩分過多さん)ルーシー・グイド(大和さん)ミア・ローウェル(虎繪さん) 生きて帰れないと思ったわ。さすがに。 20190613 しょうらいのゆめ 20200202 ファントムシンドローム 20210513 毒蛇の口付け AF・聖なるヘビのウロコ 　イグの加護がかかった小さな白いウロコ。これを持っていることでヘビに襲われにくくなる。 例：ヘビの攻撃に対する〈回避〉に＋10%など (効果はさほど大きくなく、完全に防げるものではない) 20221111～20231025 あなたはわたしのやさしい地獄 じゃあ今後もよろしく

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