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母親は自分を生んだ直後に死んだと聞かされ、幼いころから全寮制の学校に入学させられた。 その結果家族というものを知らずに育った少女はその全寮制の学校での荒んだ生活により立派にグレて不良少女となった。 ある日、父から一時帰宅しろとの連絡が手紙で届きそれに従い家に帰ると家が燃えていた。 中に飛び込み父を探す、すると腹から血を流す父の姿を見つけ駆け寄ったが父の意識は朦朧としておりうわ言のように自分の名前と『UGNを頼れ』と繰り返す。 何とか父を担ぎ外へと避難したがすでに父は事切れていた。 ふと視線を感じそちらを見ると女の後ろ姿が見つける、その女は血の付いた大きな鋏を持っていた。 犯人と思しき女を追いかけるが敢無く逃がしてしまう。 父のそばまで戻ると今度は知らない男女がその場にいた。 女はケータイで電話を、男は父を担ごうとしている、カッとなった朱音はその男に殴り掛かる。 しかし朱音の拳は軽々と避けられ何をされたのかもわからない内に意識を失ってしまう。 目が覚めるとどこかの医務室のような場所、朱音が目覚めたと知るとすぐに一人の人間が面会にきた。 自分と同じ年頃の少女だった。　名をテレーズ・ブルムというらしい。 そしてそのテレーズからことの説明を受ける。 父はUGNという特殊能力者の集まる組織に所属していた研究者であったこと 研究によってFHという敵対組織への打撃を与えるに値する研究成果を得ていたこと その成果を今回の襲撃で敵に奪われたこと 父の救助に向かった人員が急に襲われたため思わず返り討ちにしてしまったこと そして自分自身もオーヴァードであるということ 朱音は自分もオーヴァードであるならその力の使い方を教えてくれと頭を下げた。 理由を問われると 「あの大鋏の女に借りを返す」 とだけ答えた。 それに対しテレーズは自分たちの裏をかくほどの手練れであれば普通の訓練では厳しいと言い、数年我慢できるのなら普通の訓練以上に強くなれる場所があると提案する。 強くなれるのならばと朱音はその場所へと赴く。

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