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▼人物▼ ▶︎正義 美澄は本質的には悪である。しかし、今までに見てきた悪党の様にはなりたくないと足掻き、正義であろうとしている。彼にとって『疑い信じないこと』が1番合理的で己の本質だと思っているが、心の何処かでそれは間違っているのかもしれないということには気が付いている。しかし、長年貫いてきた信念を曲げることはプライドが許さず、何かにぶつかるまで止まることはできない暴走車と化している。合理性と正義というものは必ずしも一致することはないのである。 ▶過去 ギャンブル中毒の母とアルコール中毒の父のどうしようもない両親の元に生まれた。飯にはハエが集り、床にはゴミが散乱しており、家の中はいつも酒と煙草と鉄の匂いが広がっていた。10歳離れの兄がいたという話も聞いたこともあるが、美澄の物心が付く前に家出してから行方が知れないらしい。学校でも特異な容姿と家庭環境でクラスメイトや教師までもが美澄を白い目で見ていた。何処にも居場所がない。助けてくれる人はいない。そんな美澄には、地獄の様な日々が待ち受けていた。 父が働いているところを美澄は見たことがない。テレビの前で野球中継を見ながらいつでも酒を煽っていた。その癖、酒に弱くすぐに酔ってはその臭い口で怒鳴り散らし、暴力を振るった。時には割れた酒瓶で顔面を切りつけられた時もあった。追い出されたのか逃げ出してきたのかも覚えてはいない。ただ、誰かが通報してくれたのか次に目を覚ました時は病院のベッドの上だった。顔には大きな傷が残ってしまい、失明する恐れもあったとか。しかし、治療費は払うことができずに借金を負うことになったが。 母は違法風俗店で働いていた。夜は仕事に出て昼はずっと寝ていた為、まともに話したことはなかった。しかし、父や仕事などのストレスで日常的に癇癪を起こし、何かあると全て美澄に当たった。力の弱い美澄は絶対にやり返さないと知っていたから。精神がおかしくなった母の唯一の娯楽はギャンブルだった。母は美澄が必死に貯めた金も霞取り、更には生活費や美澄の進学金を使って散財した。その後、母は闇金により攫われ蹂躙された挙句、莫大な借金を残してこの世を去った。 勿論父には母の残した借金を返せる程の財力もなく、前科持ちで生活保護も受けれない。故にまだ働けぬ歳の美澄が稼ぐことになった。昔、よく母に連れられて来ていた裏カジノでイカサマを用いて大金を稼ぎ、その天才的な技術は誰もが感嘆の声を上げ、若きペテン師として名を馳せていった。しかし、その稼いだ金も借金と父によって搾り取られていくのだが。努力をしても得られるものはない。この世に綺麗事なんてものは存在しない。美澄にとって人は騙して裏切るモノと思い込む様になった。 仲間なんてものは所詮虚像。相棒なんてものはただの嘘っぱち。信頼関係や共存関係などはエゴと嘘だけで構築されている。ギャンブルによって人が変わるのではない。ギャンブルがヒトの本性を暴き出すに過ぎないのだ。人間は皆が思っている以上に残酷で欲望深い。裏切り裏切られる者達を目の前にし、彼が信じれるのは己の頭脳と能力だけだった。どんな人間でも、心の奥底には悪が眠っている。自分以外の人間を信じるだなんて、自分以外に執着するだなんて馬鹿げている。 人間の裏側を見て育った美澄は悪を嫌うようになった。そこが自分に相応な居場所だと理解しつつも、自分の人生を狂わされた元凶を許すことは出来ず、復讐の為にも白日の元に晒してやろうと決心し、死に物狂いで勉学に励み警官を目指す様になった。その為に賭博も引退したが、日々苦しい生活を強いられている。誰にも頼れない、頼ろうとも思わない美澄は借金のことは周りに隠し、表では綺麗に着飾って完璧人間を演じている。 警官になった現在、父は病を患い1人で外に出歩くこともままならない状態だが、薬も飲まず酒を煽っている。介護施設に入れる金もなく、美澄も看病する暇なんてない。時期に死ぬのは明白であろう。脳裏にふと、いっそ殺してしまおうかという言葉が浮かんだ。父も、自分も、苦しまなくて済むのだと。だが、理性が警報を鳴らす。それじゃあコイツらと同じ悪党に成り下がってしまうと。何度も殺意が湧いては理性で抑える。いつかこの理性の壁が決壊してしまう時が来るのだろうか。 ある日、鏡を見ていると刺青に目がいった。自分が教団員である証である蛇の鱗のような奇妙な刺青。そういえば、いつからあったのだろうか。今まで疑問に思うことはなかった。しかし、よくよく考えてみると自分がいつから教団員だったのか、全く思い出せない。それに漠然とした妙な違和感を感じている。自分は正義を持って警察官になった筈だ。しかし、それは教団の為だったのか？考えれば考えるほど得体の知れない恐怖に襲われた。 いつの間にか自分も両親と同じような道を辿っているのではないか？そんなことは認めない、認めたくない。しかし、仕事を成せばそれなりの報酬は貰える。この犯罪行為がバレるかバレないかのギリギリの駆け引きは美澄の胸を昂らせた。罪を犯すスリルに対して“楽しい”と思ってしまったのだ。自分のいるべき場所は教団なのだと、本能が告げた。血は争えない。...いいや、それは違う。彼は孤高の警察官だ。警察と教団の二重スパイとなれば、一斉検挙できるかもしれない。 これは本能と理性の戦いだ。本能に従って教団につくのか、理性で制して警察につくのか。どちらかを裏切る結果になることは変わらないだろう。賽は、既に投げられたのだ。 ▶表の顔(他のPCたちが知っていてもよい情報) プライドが高く、常に自信に溢れている。その為、人をよく見下した発言をすることがある。本日付けで配属される為、他PCからするとその力は未知数だろうが、その立ち振る舞いは他の新人警官とは違った雰囲気を感じ取れるだろう。かなり毒舌だが、意見自体は正論であることが多い。たった1人で完璧になることにこだわり、バディのいるHO1,2,3,竜馬に強く当たる傾向がある。例え、相手が目上の者だったとしても減らず口を叩き続けることだろう。 そんな彼の容姿だが、白い髪と赤い目が特徴的な青年である。顔立ち自体は美しいのだが、全体的に痩せ細った体と目元には大きな傷跡があり、態度も相まって威圧感を感じられる。爪にマニキュアを塗っていたり、派手目なピアスをしていたりとお洒落には気を使っている様に思える。スーツは緩めに着飾り、首には年がら年中赤いマフラーを巻いている。全体的には警察らしさは感じられないが、何を言われても自分から変えることはないだろう。 ▶裏の顔(他のPCたちが知らない情報) 両親にされたことを引きずり続けてはいるが、完璧にこだわる彼はそれを隠し通そうとし、一人で全て抱え込んでしまう悪癖がある。まだ周りを信用できていないのとプライドが邪魔をして誰にも頼ろうとはしない。目的を達成する為なら平然と嘘を吐くし、裏切りもする。自分について詮索されるのを嫌い、そういった話題を極力避ける。しかし、情報収集の為にも多少は馴れ合うつもりではある。それでも彼の仮面は取れることなく、ただの新人を演じ続けることだろう。 彼の考え方は少々倫理観が欠けるが、それは自覚しているのだが、警官が悪党のような考え方でどうする？と、自らを善行を積む警官という枷に縛り付けている。思考回路は悪党だが、決して悪党などにはなりたくない。それは、両親のことを酷く軽蔑しており、それを反面教師に生きているからである。あんな人間にはなりたくないという思いと己の思考回路が矛盾し、日々葛藤している。美澄自身は気が付いていないが、美澄は心の何処かでヒーローに焦がれているヴィランなのである。 表向きは着飾り、余裕さを醸し出しているが、それは上っ面だけで家ではクズな父親と共に貧しい暮らしをしている。顔の傷は昔父に酒瓶で殴りつけられた時にできた傷である。一時は失明する恐れもあったが、運良く視力低下だけで済んでいる。痩せ細ったその体格を隠す為に少し大きめなスーツを着崩して着ている。マフラーは幼少期に頑張って貯めた金で買った思い入れがある品で、刺青はこのマフラーで隠している。 1人で完璧にはなりたいが、トップになりたい訳ではない。何か大きな力に利用される使い勝手の良い完璧な操り人形で居たいのだ。トランプならJOKER、チェスでいうならクイーン。だが、教団からすると美澄はただの数字やポーンに過ぎないのだろう。しかし、いつか必ず成り上がって完璧な駒になってみせると思っている。言うことを聞いていれば、自分の正体なんて考えなくていいから。その為、今は教団や村上の言うことは従順に従っている。 しかし、それも時間の問題だ。自分はいつだって裏切れる人間なのだから。 運命の天秤は『警察』と《教団》どちらに傾くのだろうか...。 ▶︎キャラクターアーク ・ゴースト：人間の根底には悪心があるから誰も信じられない。 ・嘘：人を疑って、たった1人で完璧に生きてこそ一人前。 ・WANT：1人で全てをこなせる完璧人間になる。 ・NEED：仲間を信じて協力することを学ぶ。 ▶小ネタ ・誕生日：3月31日 ・血液型：AB型 ・好きなもの：強い自分、他人を見下すこと、孤独、チョコレート ・嫌いなもの：弱い自分、他人の力を頼ること、集団、蠅の集る飯 ・趣味：ボードゲーム、トランプ、ウミガメのスープ、思考実験、家庭菜園 ・喫煙/飲酒：かなりの愛煙家/強くはないが深酒しがち (本人はどちらも辞めたいと思ってる) ・恋愛対象：外見が整っていて性格が悪くない女性 ・癖：一言余計に毒を吐く ・イメージカラー：赤 ・借金：約3000万程。闇金には仕事を偽り、警察には借金のことを隠している。 ▶一人称/二人称 オレ/アンタ ▶おおよその口調 「先輩共は引っ込んでてくださいよ。全部オレ1人でやるんで」 「JOKERはKINGに口答えできる唯一のカードなんだよ」 「協力？ああ、知ってるよ。お互いの足を引っ張り合う無駄な行為だろ？」 「この世に“絶対“なんてねぇ。裏切られない確証もねぇって訳だ」 「母はパチカス、父は無職、兄は失踪、オレはカルト教団員だなんて...。本当にどうしようもねぇな」 「オレはアイツらとは違うッ！！あんなクズどもと一緒にするな！！」 ▶︎イメソン ・Casino https://youtu.be/96lIO4tnpNo ・Shadow Shadow https://youtu.be/2ZoIHGC-xZU ・M.S.S.Phantom https://youtu.be/RB0rHDhijAo ・孤独毒毒 https://youtu.be/_FhgjDhBAWI －－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－ ▼履歴(通過シナリオ) －－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－－ ◤家族構成 ・父：無職。現在は外に出ることもできず、家のベッドの上で酒を煽っている。 ・母：死亡済。元々は違法風俗嬢でギャンブルに溺れていたが、闇金に攫われ殺された。 ・兄：行方不明。まだ幼い美澄を地獄の様な家庭に置いて逃げた。 ◤知人 ・村上 健介 有能な上司。

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