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オスカー・A・サンダーソニア
ID:4147413
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オスカー・A・サンダーソニア
タグ:
天城街道
ロスト
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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初期
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デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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通常表示
<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
非表示
簡易表示
通常表示
<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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通常表示
<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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簡易表示
通常表示
<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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通常表示
所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
◯オスカー・アントラクス・サンダーソニア(Oscar・Anthrax・Thunder-sonia)/『SSS.S』HO4 【サンダーソニア】:「愛嬌」「望郷」「祈り」 【ルビー】:「勝利を呼ぶ石」「純愛」「仁愛」「勇気」「自由」 ・鮮やかで些か長めに伸ばした金髪を後頭部の低い位置で緩く結び、また、その金髪によって右眼を覆い隠している。左側の瞳は焔よりも鮮やかなルビーレッドで、常に穏やかな光を湛えており、髪に隠され、普段は見えることの無い右の瞳は、そのルビーレッドとは対照的に真っ青な空を思わせるサファイアをしている。 ある理由から髪を伸ばしており、一見、視界を遮っているように見えるそんな前髪は、然し機能としては逆であり、見え過ぎてしまう視界をある種制限する為に。そして、制限された視界の中での行動に慣れるためのものでもある。 必要に応じた場などではきちんと前髪を上げるものの、滅多なことが無い限りは、煌めく赤と青のオッドアイを外へと見せることはない。 ・すらりとした、均整の取れた鍛え抜かれた肉体をしている。穏やかな容貌をしており、それと相まって一見は細身のようにも見えるが、実際には着痩せをしているタイプであり、服を脱いだ際にはしっかりと鍛え上げられたシックスパックが刻まれている。 だが、余分な筋肉を付けると動きが制限をされてくるところもあるため、必要最低限の筋肉に留まるよう気を付けてもおり、体格のバランスには最新の注意を払っている。 その為、かなりの長身ながらも、驚くような身軽さを披露して、仕事に於いては自身の実力を余すことなく発揮している。 ・穏やかでミステリアスな雰囲気を纏い、何処か人と接する際に一本の線を引いて接する性格。穏やかながらも、人を懐に入れすぎることは無く、ある程度の距離感になると、明確に一歩下がって距離を取る。 組織として必要な交友は行うものの、それ以上の掘り下げや、他者へと歩み寄ることは好んではいない。 決して人間が嫌い、という訳ではないが、必要以上に深い関係性の人間を作るつもりが無く、自身の身の内や本心を他者へと話すことがほとんど無い。 普段からふわり、と微笑んでおり、感情が曖昧な微笑みを浮かべて、その本心を他者から読み解かれないようにしている。 ・けども、人と接することが苦手や嫌い、という訳では無い為、必要であればきちんと交友をし、言葉を交わしはする。けども、飲み会に参加しても、挨拶と最初の数杯を貰ってから、きちんと参加費を払って、その場を後にするタイプ。 後腐れ無く、すっきりとした関係性を好んでいる。 ・なんやかんや真面目であり、職業柄もあって困っている人間や助けを求めている人物を放っておくことが出来ないため、あまり目立たないようさり気なく手を貸して、いつの間にか消えている、ということを時折している。隠れた人助けが趣味にも近しい。 ・喧騒の中に自分から混ざることをしないが、それを一歩離れた外側で楽しむのは、実はさり気なく好きなタイプ。 また、実は悪ノリをすると、結構厄介なタイプだったりもするが、そも悪ノリをするような関係性まで入り込むことが少ない為、そんな姿を見ることが出来るのは稀。ただ、もしもそうなったときは、普段のミステリアスな印象を打ち消すような、無邪気な笑顔を浮かべることもある、だとか。 ・そして、「助けを求める全ての人のために」。それを信念として、今の職にひたすらな矜持を持って、全てに望んでいる。 ・アメリカ合衆国連邦捜査局────FBIに所属する捜査官。現在は刑事部へと配属されており、その中のとあるチームへと所属している。 チームの面々には当たり障りの無いプライベートのこと程度しか打ち明けてはいないが、あくまでも仕事は仕事、プライベートはプライベートと割り切っているスタイルとして貫いており、それ以上をさして話すつもりは無い。 それゆえに、決して面々を信用していない訳では無いが、仕事外での接触は、あくまでも必要最低限。だが、ほんの時たま、大きな事件を解決した後の打ち上げなどには、ほんの一時だけ、にこりと微笑んで顔を出すこともある。けども稀。レア。 ・生まれも育ちも米国ではあるが、母方の血筋に北欧系の血筋が混じっているらしく、透き通るような赤い瞳は、そちらの血筋が影響をしている。先祖返り、とまでは行かないものの、米国ではあまり見ない澄んだ色合いをしている。 父方がサンダーソニア家であり、純粋な米国人の家系。また、警察関係者を多く排出している家系でもある。例に漏れず、父親は元FBIの捜査員ではあるが、過去にとある大きなテロ事件の調査を行っていた際、犯行組織との抗争が引き起こり、その時に撃たれかけた民間人を庇い亡くなっている。エレメンタリースクールの時であったため、その、あまり明確な記憶は残ってはいないが、それでも、立派であり、よくにこやかに笑っていた父の記憶は確かに残っている。 母親はそれなりに著名なデザイナーであり、父が亡くなってからは、女手一つで一人息子のことを育てている。 夫婦仲、家族仲は良好であり、あまり頻度が高く連絡を取っている訳では無いが、母のことは常に気にかけている。どうやらここ最近、そんな母に新しい春の気配がしている為に、余計に自身は彼女へ気を遣わせないよう、細心の注意を払っているだとか何とか。 自分のことを気にせずに、母がまた幸せになってくれたのならば、それは何よりも嬉しいことだから。 ・そんな父親の背中を見、憧れを抱いていたために、父のように人を助け、救い、そして人々を苦しめる存在から大衆を守ることが当然だと認識をしていた。幼少期から優れた体躯をしており、それを父に、「お前の恵まれた身体は、お前が護りたい人を守る為にあるんだ」そう教えられてきていたから。 だから、人を助けることに躊躇いは無く、そして、その道に進むこと――――父の後を追うことにも、躊躇いはなくて。元より優秀な成績を収めていたハイスクールを1年、カレッジを2年飛び級をした後に、19歳のときにラスベガス都市圏警察へと入り、数年間そこで職務に励んでいた。その後、紆余曲折有り、FBIへと採用をされた。 ラスベガスの都市圏警察でも、若き身でありながらかなりの実力で幾つもの事件を解決しており、それなりの評価は受けていたが、あまり目立つことを好んでいなかったため、他者の評価へと隠れることもしばしばあった。それをしなければ、FBIへの採用がもっと早くなったのではないか、と彼を知る周囲からは、実はちらほらと言われていたりもするだとか。 ただ、当人は困っている人を助けるために働ければそれでいい部分があるために、あまり昇進やそういったものは気にしていない。人を助けることが出来るのならば、手を貸すことが出来るのならば、あまり自分のことは気にせず、それなりに無茶な行動もとれてしまう。 然し、まあ確かにFBIになって給料が上がったのは利点だよなぁとぼんやり思っている程度。そして、諸々の捜査をしたり、事件を追ううちに、ある程度地位があった方が動きやすいのかもしれない、と考えつつもある昨今である。 ・かなりの仕事人間であり、仕事がない日は主に身体作りをしたり、勉強をしたり、或いは静かに休息をして体力を回復したりと、テンプレート的な生活を行っている。 NWのブライアント公園近辺のマンションに一人暮らしをしており、其処から職場へと通っている。それなりに高層階に住んでおり、部屋も広々としているが、あまり家具は多くは無く、何処か閑散としている。だが、一通りの家事や炊事は全て熟している為に、閑散とした印象ながら、僅かばかりの生活感は見えるかもしれない。 肉体的なバランスを気にしている為に、家に居る際は基本的に自炊をするようにはしている。休日に幾つかのバゲットサンドを作って、近場のブライアント公園へと散歩に出かけ、人気の無い少し奥まったところにある大きな木陰で静かなブランチをするのが最近のちょっとした楽しみ。 ・身体が身軽なだけではなく、指先も元来器用であり、機械弄りをなんやかんや好んでいる。 また幼少期、父と母がふたりの共通の趣味として好んで集めていたオルゴールにも触れる機会が多くあったため、いつの間にか小さな趣味でオルゴールを作るようになっていた。基本的には部品を組み立てたり、手製で側を用意して、市販の曲を譜面へと打ち込み、オルゴールを作成することが多い。中でも、「アメージング・グレイス」を奏でる楽譜を作ることを半ば無意識の内に好んでいる。 ・そんな「アメージング・グレイス」は、今は亡き父が、好んで口遊んでいた曲だったりする。 メロディが好き、だなんていう単純な理由と。そして、口遊むのではなく、祈るように彼が歌うときは、助けることができなかった、或いは散ってしまった、そんな数多な命たちへの、安らぎの歌となるように。 そうやって口遊んでいた父のメロディが、無意識的に残ってしまっていて、自身でも時折、口遊むことがある。父の背中を追い掛けて、きっと一生追いつくことが出来ないであろうその背中を、少しでも忘れないようにするための、ほんの小さな標の祈り。 ・また、実はほんの少しだけ、作曲の勉強を、多忙な仕事の片手間に、本当にほんの少しだけしている。知識がさしてある訳ではないので、完全に独学で、ほんの時折、気紛れで音譜を並べて、自分だけしか知らないメロディを組み上げては、その拙さに笑ってしまっている。あくまでも、ほんの気紛れであり、誰かしらにそれを言うつもりはない。然し、過去にたったひとりだけ、その趣味を教えた人物がいたりもする。 ・今から、ほんのしばらく前。ミドル・スクール時代。 たったいちどだけ、美しい歌声を聴いたことがある。美しい歌声で、聞いたことのない異国の歌を歌う、美しい年上の少女に会ったことがある。 誰かも知らない、会話をした訳ではない。きっと、自身よりも少しだけ年上の、ハイ・スクールの生徒だろうか。 夕暮れの教室で、ひとり、静かにハミングのように口遊む黄金色の彼女のその姿が酷く美しくて、その歌が酷く優しくて、思わず、聞き惚れてしまったことを、今でも覚えている。彼女の、その旋律を、今でも微かに耳の奥に刻んでいる。 たったいちどだけの、ほんの一瞬だけのすれ違いが、今でも記憶に残っていて。 別に、そんな彼女を探したい訳じゃない。けれども、何とは無しに、時折、その彼女の歌声を、あのメロディをオルゴールで再現したくて、記憶を頼りに楽譜へと音譜を打っていくけれど、記憶頼りではどうにも難しくて。 だから、もしいつか何処かで、あの金色の主に再会する奇跡があったら。 あの歌をもう一度聞かせて貰えたら、と思ってる。 そしたらきっと、最高に綺麗な音色のオルゴールが、作れるんじゃないかっていう夢を、不思議と捨てることが出来ないでいる。 ・関係者は全員ファミリーネーム呼び。 ・アントラクス=ルビー ・イメソン:「ワタリドリ」「M八七」「すずめの戸締り 主題歌」「フューリア」 ・カラーコード:#C70067 ルビー 【特徴表】 21:手先が器用 53:鋼の筋力 1d6→1d6+1 【フレーバー】 53:ムスカリ 「失望」「失意」「絶望」 すでに打ちのめされたのが貴方。なにに? 全てに。癒してくれる人はもう居ない。心を通わせる人ももう居ない。なにもかもが悪い方向に転がる気がするのだ。もう助けを求める声も枯れ果てた。……しかし、だからこそ、這い上がるしかない現状を理解する。 91:春紫苑(はるじおん)・ハルジオン 「追想の愛」 会えない人を、いつまでも思い偲ぶ。あの人しか考えられない。あれ以上の思い出など出来るはずもない。いつまでもいつまでも、過去にしがみつく悲しい人なのが貴方。悲しみでは前へ進めないのも知っている。悲しみを活力に変えられるのが貴方だ。 95:毒芹(どくぜり) 「貴方は私を死なせる」「死も惜しまず」 誰かのために死ねるなら。そんなことを本気で考えているのが貴方だ。それはとても危険な思考だ。しかし時には貴方のような人が必要になるのだ。さあ、誰も貴方を止められない。貴方の愛を示すが良い。 <以下、『SSS.S』HO4秘匿情報有り> ・19歳でカレッジの卒業単位を修めた後に、住んでいたニューヨークの土地から離れ、ラスベガス都市圏警察へと採用され、数年間の間、職務に励んでいた。 些か人と距離を取りがちではあったものの、それでも当時は現在よりも社交的であり、なんやかんや年上に頼ることに抵抗はなかったため、年上の警察官らにも可愛がられ、歴戦の彼らから教えられる知識や技術をどんどんと吸収し、日々職務を熟していた。若い身であるがゆえに、些か無鉄砲をして、先輩たちから怒られることも多々あったものの、然し、それらも全て経験とし、またなんやかんや肝も据わっていた為に諸々躊躇いなく行動し、先輩警官らの一歩先へ行き、先陣を切ることもあった。 なんやかんや、穏やかな性格ながらも時折見せるその大胆さが年上の警官らに受け、それもあって可愛がられていた節もある。然し同時に、同じくらいに疎まれる経験も多く、嫌がらせや暴力等もそれなりに経験している。だが、あまりそういったことをさして気にする性格ではないために、スルーしてしまうことも多く、その度に沈静化することもあれば、過激化してしまうこともあり、その交わし方についても、よくしてくれる先輩警官から説教を喰らうことがままあった。 現在の飄々とした風のような態度は、そんな教えから来ているところもある。 ・そうして暫くを過ごしていた、22歳のとき。ラスベガスのカジノを現場にした、とあるマフィアの立て籠もり事件が発生した際、先輩たちのサポートを受けながら、若手数名でカジノへと突入し、立て籠っていたマフィアを鎮圧。人質となっていた客たちを助け、事件を解決した。 それが知られたのか、或いは元より、今現在よりも些か派手に動いていたこともあってか、その噂がとあるところまで飛んだようで。 あるとき、FBIからのスカウトを受ける。 偶然にも、スカウトへとやってきた捜査官は、父の同僚であり、自身が父の息子であることを知って、FBIへと誘ってきた。それも、FBIはFBIでも、連邦捜査局の中でも最も過酷な「SWAT部隊」への勧誘だった。 唐突なその勧誘に戸惑い、最初はあまり受けるつもりはなかった。FBI時代の父の話は僅かであるが聞いており、そんな彼から、過酷なFBIの中でも更に激務たるSWATの話は、時折耳にしていた。何より、世間一般で大きな事件が起こった際に話題に取り上げられるのは、まさしく「SWAT部隊」だからである。 勧誘に、心が躍らなかったかと言われれば嘘になる。そも、FBIに採用されること自体が高い関門であり、その中でも、「SWAT部隊」に入隊をするためには、更なる高い門が待ち構えている。勿論、勧誘であるから、無条件で「SWAT部隊」に入ることが出来る訳ではなく、正当な手続きや試験を踏む必要はあったが。 ――――それでも、父が所属をしていたFBI。その中でも、最も国と人々に貢献することが出来る、SWAT。 幼少期から追っている父の背中に、近づける。多くの人々を、守ることが出来る。 そう思った。 けれども同時に、――――過酷さ、その危険性も、理解をしていたから。 自分自身に何かあったとき、母をひとりで残してしまうことへの危惧感があった。 だから、すぐには頷くことが、出来なかった。 ・ラスベガス都市圏警察に入ってからは、暫く帰れていなかった実家に、久々に帰った。丁度、父の命日だった。 久しぶりに会った母は、帰らずとも連絡自体はしていたから、いつもと変わりない溌剌とした姿だったけれども。 …………自分が知っているよりも、ずっと小柄で、華奢なことを、改めて知った。身長も、数年の間でずっと追い抜いてしまって、彼女の視線は、自分よりもずっと会った。 母は、自分が悩んでいることに気付きながらも、然し、何も言わずに、いつも通りに接してくれて。 一緒に墓参りをして、一緒に街で少しだけ買い物をして、いつも通り家事をする彼女を手伝って、そして、その日の終わりに、父の好物だった母手製のシチューを、ふたりでゆっくりと食べるだけの、そんな日を過ごした、最後に。 「貴方の恵まれた身体は、貴方が護りたい人を守る為にあるの」「だから、貴方が護りたいものを、守りなさい」 「それをね、父さんだって望んでるの」 「大丈夫。私はそんな父さんのことを信じていたし、今でも信じて愛している。それはね、オスカー。彼の跡を追った、追ってくれた、貴方も同じなのよ」 そう、美しく微笑みながら、彼女は言った。 ……全部、きっと、知っていて。背を、押してくれた。 ・だからその日の夜に、勧誘をしてきた父の同僚へと、YESの連絡をし。 FBI、「SWAT部隊」への入隊を決めた。 試験も苦戦はしたものの、それでも幸運も味方してパスをし。 「SWAT部隊」へ、その足を踏み入れた。 ・そして、其処で。生涯の友とも呼べる、エリックと出逢った。 出会いは単純、FBIに入隊したその日に、整列した順番が真横だったという、それだけだった。 「はじめまして」、そう挨拶をして。ほんの片手に満たない同僚の中で、彼の突き抜けるような、けれども何処までだって澄み渡ってみえた蒼穹の瞳が、不思議なほどに印象に残っていた。 ・そうしてはじまった過酷な訓練の中で。体力と筋力をある程度自慢としていた自分でさえも、弱音をあげてしまいそうになるほどに過酷な時間の中で、けれど、必死に、ただ前だけを、先だけを目指して縋り続いている中で。 不思議と、前を、後ろを、時に隣を行くエリックと、瞳が合うようになった。 気づけば、訓練の幾つもの中で競うようになっていて、或いは手を貸すようになっていた。 あまり人との競争には興味を向けないはずなのに、彼との対峙は、或いはバディは不思議と心が躍って。 いつの間にか、目が合うとよく笑うようになっていた。 どうして彼と一緒になると楽しいのか、ふと考えていった首を傾げていたときに、それを見ていた父の同僚が言ってくれた「お前、エリックと気が合うんだな」という言葉。それを聞いて、些かばかりやはり首を傾げたけれど。然し、どこか、心の中にストン、と。感情に名前がついて、落ちた気持ちだった。 人と、気が合うとは、こんなにも「楽しい」ことなのか、と。 自身の目標に必死になりすぎていた為に、忘れてしまっていた、感情だったのだと思う。誰かと競い合うことが、誰かと楽しむことが、こんなにも心躍ることなのだと、思い出せた。 だから。同僚たちが根を上げ、崩れ落ち、或いは脱落する中で、しかし、共に息を切らしながら迎えた、訓練の最終日。エリックへと、もう一度自分から声を掛けた。「宜しく、エリック」そういって、握手を求めたときの、彼の輝かんばかりの笑顔を、今でもずっと覚えている。 ・以来、彼とは多くの時間を共に過ごすようになった。 一番最初に笑ったのは、SWATとしてオフィスへと初めて顔を出した際に、誰の計らいという訳でもなく、席が隣同士だったこと。 席を見て、隣を見て、そしたら全く同じ視線をした相手と目があって。何が面白いのか、それこそ、ティーンエイジャー時代を思い出すかのように、声を出して笑いあってしまった。なんやかんや自身のことを知っていた先輩たちや、父の同僚からは、後から「お前ってそんな風に笑えるんだな……」と何故か関心されたほどには笑ってしまっていたようだった。 だが、その爆笑もあってか、他のSWAT部隊の面々にも、徐々に慣れ初め。 多分、彼との出会いのお陰で、仲間の大切さにも、改めて気付けたのだと思う。 SWATの面々も、少しずつ、決して顔には見せることは少なかったけれど、大事な存在になっていった。 ・そうして、幾つもの仕事を熟す内に。気付けば、エリックとはどちらかの家に転がり込んで、お酒を飲みながら、或いは簡単なゲームをしながら、或いは仕事の話をしながら、夜を明かすだなんてことも度々した。 一緒に買い物にいったり、映画にいったり、散歩をしたり、と、他者を自身の内には入れさせないはずの自分でも不思議なほどに、エリックとは気が合って、仕事の外までの付き合いに発展していた。 時に、彼の頑固な性格に呆れて、だけど自分も譲れなくて喧嘩をして、でも、不思議なくらいに下さらないことで笑い合って、好きなものを共有して、時々、仕事の失敗を互いに励まし合って、でも時に揶揄ったりして。 仕事でも、死地へと互いに突入し、けれども時に方向性や作戦の違いに本気で喧嘩し、意見を交わし、そうして時に視線だけで相手の意図を読み取って、まるで互いの思考を手に取っているように動いて、支えて。互いに本気で、人を助けるために、国を助けるために、全てを懸けた。 いつしか、なくてはならない相棒同士に、そして仕事の内外含めて、親友のような関係性になっていた。 ・それから少し経って、とある任務へと赴いた際に。 先輩だった父の同僚が、犯人が一般人へと放った凶刃から彼らを救う為に撃たれ、命を落とした。 そのとき近くにいた、自身とエリックでさえも、あと一歩間に合わなかったところを、彼は自分自身の命と全てを投げ出して、その一歩先へといって、小さな少女の命を救った。 泣くことはしなかった。けれども涙が出ないだけで、酷く落ち込んだ。 そんなときも、エリックが傍にいて、励ましてくれて。 そこで、親友の有難さと温かさを、改めて知って。 ――――もう、これ以上大切な人は喪いたくないと、強く思うようになった。 ――――助けを求めるひとと、国は当然のことながら。「仲間」をも守りたいと、確かに決意をした瞬間だった。 ・エリックには、彼だけには。 自身がいちばん美しく、記憶に残っているあのメロディが奏でられるオルゴールと、あと、美しいアメージンググレイスが奏でられるオルゴールと渡している。後者は、彼が23歳の誕生日のときに。 そして、前者は。お互いの誕生日でもない、特別な日でもない、ただ、あの不思議な黄金色の彼女を見た、そんな日に。ふと思い至って、打ち込んだ楽譜が、今までの中でいちばんいい出来だったから。 嬉しくて、思わず彼に渡してしまってから、自分が喜んでいることに気付いて、若干恥ずかしくなって。 けれども、何となく、彼とならばその思い出を共有してもいいか、と。いつか理由を話すから、といって、そのメロディを、はじめて他人に、エリックへと共有した。 それを聞いた彼が、「綺麗だな。光みたいだ」と言ってくれたのが、まさしく自身が思っていたことと一緒で、ひどく嬉しかったことを、今だって覚えている。 その、いつか話すといった理由は、結局、話せず終いだったけれど。 ・そして、お互いに24歳だった、あの日。 全てのきっかけたる、テロ事件が引き起こった。テロリスト集団が大使館へと人質をとって10日をも立て籠もったその事件を、当然、解決する気概で、現場へと臨んだ。10日をも、人々が危険が環境の中に置かれていることが許せなくて。 父の同僚の一件があってから、仲間を喪うことへの、一抹の不安が脳裏に過っていたことも否めないけれど。 それでも、エリックが「俺たちだったら大丈夫だ」と言ってくれた言葉が、全てだと思っていた。 けれど――――彼は、いなくなった。 ・集団、或いは最低でもバディとして。共に行動をしていた、はずだったのに。 作戦の終盤で、ふと、彼と別れて行動していた。彼のことを、多分、確かに、見ていたのは自分だったはずだった。けれど、いつしか、彼がいないことに、姿がないことに気が付いて。辺りを見回しても、彼の名前を呼んでも、無線に語り掛けても、いつもならすぐにでも返ってくる返事は、なくて。 そして、彼の姿は、何処にもなくなった。 何処にも、彼は、いなくて。 ・作戦が終わってから探しても、彼の姿は見つかることがなく。 行方不明とされてからしばらくして――――テロリストによって、殺されたことを知った。 そして、遺体が見つかった、と報告が入った瞬間さえ、泣くことはできなかった。 信じられなかった。 信じたくなかった。 信じることなんて、出来なかった。 葬儀には、多分、出たのだと思う。けれど、その時の記憶は残っていない。 きっと、仲間たちは様々に声を掛けてくれたのだろう、けれども、その言葉さえも、ぽっかりと空いた心の穴から、全て虚空の中へと落ちていってしまったようだった。 気づいたら、彼の名前が刻まれた墓石の前に、喪服で、立っていて。 たったひとりになって、はじめて、その日は雨が降っているのだと気付いて――――否、それが、自身の左目から流れた、たった一筋の涙だったのだと、目に掛かる金髪を避けようとした時に気付いた。 同時に、この片目を覆う金色の髪をはらったら、きっと、自分は泣いてしまうのだ、と直観的に分かって。 だから、その日から、左目を覆う髪を避けることはやめた。 決意だった。 だって、泣いてしまったら。それは、エリックの死を、認めることになる。 だから、決して、己が泣くことはしない、と。 ――――そして、いなくなってしまった、彼の為にも。 彼の分まで、この町を、この国を、人々を、そして仲間を守ろうと、――――確かに誓った。 その日は、透き通るほどに綺麗な、青空の日だった。 ・その日の、帰り道。 左目に青いカラーコンタクトを入れた。 以来、その色を変えたことは、この4年間一度もない。 赤い右目と、青い左目。けれど、青は決して他者へと見せることはせず。 それは、自身が胸中へと隠した、全ての決意の現れなのだと、思う。 ・また、あの日から、髪を切ることもやめた。 伸ばし続けている。 これも、きっと、祈りのひとつ。 もしも、いつか、エリックの死の真相が分かったそのときに、切ろうかと考えている。 ・けれども、同時に。 今でも、彼の死を、心の片隅で信じられずにいる自分もいる。 そして、同時に。 何故、彼が死ななければならなかったのか。そうやって、ずっと、考えてしまっている自分がいる。 だから、或る意味。 彼の死に、納得をする為に。 あの日、あの時、姿の消えてしまった彼が。行方不明になった彼が、いなくなってしまった彼が、冷たい身体になって発見される、その瞬間までの間、彼に何が起こったのか。 知りたい、と、ただ切実に思う。 否、知らなければならないと、思っている。 彼の為にも、自分の為にも。 ・そして、その日以来、胸中にこびりついて離れない、恐怖の声を聞き続けるようになった。 あの日から、SWATの同僚からも距離を取るようになった。全ての人々から、距離を取るようになった。親しい人を、決して作らないようになった。 それは、或る意味、昔の自分に戻ると、同じで。 けれども、その時から随分と大人にはなったから、最低限の仕事の付き合いは出来るようにはなったけれども。 あの日から、声を出して心から笑ったことは、この数年間一度たりともない。 笑いはする、ふわりと。けれども、それだけ。 いつかのティーンエイジャーを思わせるように声を出して笑うことは、あの日、相棒が死んだ日に、きっと、泣けなかった心と一緒に、置いてきてしまったのだ。置いて、逝ってしまったのだと思う。 ・そして、その日から暫くした後に、FBIの刑事部へと異動になったのは、もしかしたら、同僚たちの気遣いもあったのかもしれない。 けれども、そのことにも、さして心は動かなかった。 だって、仕事だ。職務だ。 この職務を全うするために、自分は、父の後を追って、警察官へとなった。 そして、FBIまで駆け上がった。 止まることなく、進み続けた。 それが、この先も変わることなど、何一つ、どんなことがあったってないのだ。 恵まれた体躯を持っている、恵まれた頭脳を持っている、鍛え上げた肉体と、技術を持っている。 全てを懸けて、鍛え上げた。 だから、それをただただ、使うだけ。それだけだ。 ・それでいいんだ、それがいいんだ。 だって、俺は、助けを求める全ての人々を守る為にいる。 この、愛すべき祖国を守る為に居る。 その国を守る為に、命をはって職務を遂行しようとするであろうとする仲間たちを、護る為に、居る。 だから、いいんだ、己の感情などは。 己の気持ちなどは、何もいらない。 ただ、国を、人々を、仲間を、全てを、護れれば、きっと、俺はそれでいい。 ・我らが主よ。どうか。 貴方の為に、俺の全てを捧げます。 オスカー、それ即ち神の槍。全てを穿ち放つ、神の槍。 神槍として、戦士として、その全てを全うするという、それだけだから。 俺の全てを、愛する人たちへ。 彼らのことを、護れるように。 きっとこれは、俺の祈りだ。 俺の、さいごの、いのりなんだ。 ・名前を呼ぶのはエリックだけ。 ・オスカー(Oscar)=「神の槍」「鹿の友達」「戦士」そして――――「愛する人へ」 ルビーは独立の石とも呼ばれる。アメリカの独立とも掛けて。人々の心との独立とも掛けて。孤独に、ただひとりに、護れるものはすべてを守る。その祈りを込めて。 また、サンダーこと雷は、古来、極東の国では、戦の神たる存在のまた別名に、鹿島さま、というものがある。それとも掛けている。神の槍とは、即ち稲妻である。鹿の如き素早さで、皆の前へと立てるよう。 全ての結論。これは過去一番の自害です。 ・19歳でカレッジ卒業、ラスベガス都市圏警察へと所属。22歳の時にSWATへと採用の後活躍、25歳の時に事件が引き起こり、エリックが行方不明に。その後に、FBI刑事部へと異動。 ◯HO4 死を纏った戦士 あなたはもともと別の部署出身の人間で、刑事課に来る前は「SWAT部隊」にいた。 4年前、親友を亡くしている。その時に部署を移動した。 亡くなった親友のエリックとは気の合う友人で、FBIになってから初めてできた友人だった。何かと話が合い、よく一緒に遊んだり、仕事でもお互いのことを支えあう相棒に近い関係で、あなたにとっては親友と呼べるほどの仲だっただろう。 彼は、4年前のある日行われた人質救助作戦で行方不明となり、後日エリックのものと思わしき死体が発見された。その後死亡が確認され葬儀があげられたのだ。 なぜ彼が死ななくてはならなかったのか。 失うことの恐怖から、あの日以降、親しい関係のものを作らないようにしていた。亡き友人の分も自分がこの街を守ろうとあなたは考えている。 現在の年齢は28歳以上。 ◯あなたは 「親友の死の真相を知る」「仲間を守ること」 を大切にしている。 ◯特記 1:SWAT部隊出身。 戦闘技能が基本的に初期値が50。<拳銃>にはさらにボーナスで+20される。 SWAT部隊とは、米国警察の特殊部隊。 特殊火器を装備し、凶悪事件など特殊任務に機動的に対応するための警察部隊である。 2:部隊に入り訓練を積んでいた身であるため咄嗟の判断が早い。DEX+1。 ◯事前情報 ①ASL人質救助作戦 テロリストが10日間にわたって大使館に立てこもり大使館の人間が人質となって軟禁された事件。当時あなたとエリックはこの救助作戦に参加していた。 エリックは救助活動を行う過程でテロリストによって死亡している。 大使館を襲ったテロリストは「Giraffeman(ジラフマン)」と名乗りこの事件後逃走。未だ捕まっていない。 ②あなたには忘れられない友人がいる。「エリック」だ。 エリック・グッドマン(28) SWAT部隊。あなたとは非常に親しい関係性だった。 責任感が強く頑固な一面があり、なかなか折れないところもあるが基本は性格はいい。 一度決めた道を最後まで通す芯の強さがあった。 苦しんでいる市民を救うべく、鍛錬を怠らない勤勉さと、見知らぬ誰かに命を懸けれる信念がある。 仲間からの信頼も厚く信頼された人間だろう。 B型 11/22生まれ 趣味:筋トレ / 読書 / ドライブ
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