タグ： たけくら こじろう

転校する際に親から渡されたものが一つだけあった。日本刀だ。 確かに刀は人殺しの道具かもしれない。 だから自分の犯した罪から逃げないよう、その罪の意識をいつまでも風化させないように手渡されたんだろうと思った。 自分のやったことは許される事ではないと刀を見るたびに思い知り恐怖した。 その意識を変えるきっかけになったのは幼馴染の存在だ。 共にすごく穏やかな時間はかつての事件を乗り越えるための力になった。 彼らのおかげで前を向いて歩けるようになった。 きっと両親は暗い過去を乗り越え、守るべきものができた時のために託してくれたんだと思った。 だから刀に誓おう。自分を変えるきっかけをくれた人たちを何があっても守り抜く。 だが同時に祈る。願わくばこの刀を使う時が永久にこないことを。 end infinity 嫌な夢のような記憶が残っている。 世司がいなくなった記憶、守ると誓ったものがいなくなった記憶。 だから残る二人だけは自身を犠牲にしてでも必ず守ると覚悟していたのに、化け物と対面し奪われるかもしれない恐怖から足が竦み動けなくなる。 動けない自分をかばい傷付いた唯世、隠れていたはずなのに激励してくれた丸子、二人に助けられ体が動く。 気づけば日本刀を手に化け物を両断した。 守るなんて必要なかった。 お互いに補え合えばいい。 足らないところを支え合いながら前に進めばいい。 そんな当たり前に気付かされた。 自分が人を殺した過去を打ち明けようが幼馴染が離れる訳なんてなかった。 だからすべてを明かして一緒に背負ってもらおう。 丸子、唯世、世司に抱えられないようなことがあるなら一緒に抱えよう。 一人では抱えきれないことだって四人なら大丈夫だろう。 この四人ならいつまでだって前を向いて歩いて行ける。 その思いを、覚悟を改めて刀に誓おう。本当の日常が待っているはずだから。 幼馴染がいない場合戦闘技能に-10％の補正

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