タグ： かなきみ

ごく普通の中学三年生。受験シーズンのため、家庭内に緊張が走っているようだ。 本人は早く1人になりたいと願っている。 母方の祖父は秋田でも有名なマタギ「熊撃ち玄二」であり、幼少期から祖父のような熊撃ちになりたいと思っている。 小学生から競技ピストルを始めており、全国大会に出場する等優秀な成績をおさめている。 (本当はクレー射撃をやりたかったが、ライフルは体格に対し大きくて危険と判断され、高校生まで保留されている。) 幼少時からマタギになりたいと言い続けていたにも関わらず、今更難色を示す大人達に不信感を持っている。 特にマタギの娘である母は、強硬な姿勢で反対している。(近年の熊撃ち業界の極端な高齢化や世間の不理解をよく知っており、同じ苦労はさせたくないので大学までは行けと思っているが話していない) なまじ本人が真面目でそこそこ成績が良く、学校出世レースの競走馬になれるため、教師は軽率に母に乗っかってしまった。彼の周りには話が出来る大人が居ない状況である。 「将来に対する保証は無いにも関わらず、選択肢を一方的に潰す行為は果たして均衡と呼べるのか?理解出来ませんね。」 「将来的に責任を負うのは何れにしろ私じゃないですか。無責任とはどの口が言うのだ」 「山のあなたには幸いがある。私は早く自由になりたい」 「マタギとして活動するだけでは食えないなんて100も承知ですよ。だから何通りも今後のプランに関してプレゼンしたのに、聞く耳を持たなかったのは大人側ではないですか。僕の最適プランは大手林業会社に所属して山を現場にする道ですが、そのために必要なのは大学ではありません。基礎体力作りと早めの現場経験です。これ以上現実的なプランを出してから口を出すべきだ。」

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