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鯖威張　暦（さばいばる　こよみ） 鯖威張家最高齢の半人間半機械生命体。元は人間。旅人の妻。その姿はとても美しく、鯖威張家が美形揃いとなった要因でもある。 現在は水槽に保存液が充填され、その中に脳がむき出しで入っている状態であり、気を失うレベルの恐ろしい姿となっている。 水槽には四輪駆動による自走装置及び電気信号を捉え合成音声により発話する装置、五感を数値化し脳にデータを送るセンサー並びに小型カメラ、26本のアーム、様々な用途に使うモニターが装着されており、脳だけではあるが暦は現在も存命である。非常に頭が良く、現在の姿になる前は有名な学者として多方面で活躍していた。大学では生物学、化学、考古学を専門とし、学生に教えていた。現在は退屈らしく新たな学問に手を付けている。装置は太陽光、水素燃料、有機物燃料を使い分けている。中でも有機物燃料は暦の食事に相当する。といってもトウモロコシなどのタンパク質や炭水化物に限るが。 人間では到達しえぬ長い年月により蓄えられた知識に加え、機械による補助データも組み合わさりその頭脳は人智を超えている。対価としてなのか運動能力はアームでの補助や走行するための四輪以外ほとんどなく、残念ながら暦の表情データが存在せずモニターで再現できない。 この姿になった理由は旅人が何者かとコンタクトを取り手に入れた詳細不明のテクノロジーを用いて暦に末永く生き続けて欲しいという歪な愛の形によるものである。本人も旅人を溺愛しておりこの姿になった事については負の感情は一切抱いていない。 性格は落ち着きがありお淑やか。高知能が故に常に冷静かつ物事を達観している。だが家族の事となると多少の感情の起伏が現れる。家族のために自分が出来る事の少なさに不甲斐なさを感じている。人間の姿だった時からお酒（特にカクテル）を好み、現在は飲む事はできないが味覚センサーが取り付けられたアームをカクテルに浸し楽しんでいる。だが性質上酔えないため楽しむ度に残念がっている。 孫を可愛がっており、アームを使って絹菜子の頰をプニプニしたり雅栖斗の頭を撫でたりする。彼らは小さい頃から慣れ親しんでいるため違和感は感じていない。彩雨とは仲が良く、最初は彩雨が酷く困惑していたが現在では科学データからの味の分析が出来ると喜んでいる。暦もまんざらでもないようだ。 対して祈里とは仲が悪い。はるか昔の因縁というものらしいが真偽は不明。苔石を師匠と呼び慕っている。理由は不明。 旅歩の事は馬鹿息子と呼び常に攻撃的に接する。現在旅歩は行方不明のためかなり心配している。 飾里に文学を教えたのは暦の存在が大きい。飾里も暦を非常に尊敬している。 狩真は暦の装置を解析したいと強く興味を持っている。が、暦は私の体はあの人の愛なのよ！と言い拒み続けている。

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