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しらぬい　そら 火点し頃の蜘蛛踊り　PC1 八肢島で生まれ育った、運動が得意な高校生。将来の夢はパイロットになること。外見は怖いが真面目で硬派。男に見えるが実は女。好きな食べ物はあたりめで苦手な食べ物はもやし。 （以下の文は蛇足のため読まなくて大丈夫です） 物心ついた時から、自分も住民も蜘蛛人間である環境で生きている。それは空にとって、あまりにも当たり前すぎていた。目つきが怖い自分の顔をコンプレックスに思いながらも、親友の信子や優しい島の人々に囲まれ、幸せに暮らしていた。 数年前に、学校から自分の名前の由来を調べるという宿題が出された。宿題は宿題なので、仲のいい母と寡黙な父に尋ねると、あなたが生まれた日の、よく晴れて、空気も澄みきった空に深く感動した。その空が忘れられず、力強さや心の広さ、自由さを願って「空」という漢字をあなたの名前に使った。あなたがどのように生きるかはあなたの自由だが、どうか後悔のないようにのびのびと生きてほしい、と話された。その話を聞いて、空は、願いが叶うのならば、自分の由来となった澄みきった空を近くで見てみたい、奇跡が起こるのならば、将来は空に関係する職につきたいと思うようになる。例えそれは、島を出られない自分では叶えられない願いだとしても、空想だけでとても楽しいものだった。 そんなある日、偶然にも両親の会話を盗み聞きしてしまった空は、今年の生贄が自分であることを知ってしまう。それが栄誉なことであるのは頭では理解していた。しかし、なんとしてでも生き残りたい、と思った。それがどんなに不名誉なことであっても、たとえ両親を裏切ることになっても、島から出なくてはいけない。両親がつけてくれたこの名前で、夢を叶えるために。

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