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男。いかつい外見に反して争いを好まぬ穏やかな性格。しかし売られた喧嘩は買う。そして買うと後悔する。血の気の多さが難点なのかもしれない。一人称は拙僧。 人間山脈というものに憧れ、黒服の格好してる。 その正体は「かつて蓮沼から生まれた怪異」 むかし無理心中を図り美しい蓮沼へと身投げした女と幼子がいた。女は死に、幼子は自分の亡骸をほっぽいて、美しい蓮沼の汚泥と嵐の中の雷と混ざり合い新たな身体を得て蓮沼近くのお寺の稚児として生涯を過ごした。 お寺は廃寺となり、美しかった蓮沼の蓮は枯れ果て腐り、沼は埋め立てられた。 蓮が綺麗な頃は、「沼に不用意に近づくとこの泥と雷から生まれた奇妙な稚児に沼へと引きずられる」だとか「悪いことすると蓮沼のお化けが来るよ」とそう近隣の子供たちの戒めとして恐れを得ていた。しかし、沼を埋め立てられて数十年、もう誰もそんな話をする者も恐る者もいなくなった。 恐れを糧として生きるこの怪異はこれにより妖力も人間並に落ちていった。恐れを得るために、大きくておっかない外観の人間の形を取っている。 もう元の稚児の姿を知るものはいない。彼自身も自分は果たしてどんな姿だったのか思い出せない。自分の亡骸がどんなものだったのかそれを知る手段はもう残されていない。

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