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HO4 【注意事項】 ☆夏祭りはまだ。スケートの発表会もまだ。絶賛練習中。前者が8月中旬、後者が8月末としたい。 ☆母:浩子（ひろこ） 父:雅則（まさのり） 父の弟:松一郎（しょういちろう） ･高校2年生 ･両親は医者。個人病院を運営している。 父親は医者が本業でなく、どちらかというと病院運営のサポートをしていた。（彼女が小6の時亡くなる） ･一人称は「わたし」 ･好奇心が旺盛。人の話を聞くことが好き。 ･母の手料理をとても美味しいと思っており、凄く好きだった。 ･陸という名前は男の子っぽく、よく子供の頃からかわれていた。今でこそ自分に馴染んでいて、普通に受け入れているが、小さい頃はコンプレックスに思っていた時もあった。 「どうせなら名前、海だったらよかったのに！それなら女の子っぽいじゃん」と －－－－－－－－－－－－－－－－ 音が好き。人の声が好き。音楽が好き。……人の奏でる音が好き。 そこに音がするってことは、そこに人がいるってことだから。 なんでこの感覚に襲われるようになったのかは分かんない。でも、もしかしたら入院してた時、布団に潜って苦しさに目を閉じていた私にとっては、母親の声と読み聞かせの物語が心の支えだったからかもしれない。 オーケストラの演奏とかピアノコンクールの映像をテレビで見るのが好きだった。DVDを買う、とか実際に見に行く、とかまでの熱意は無いけれど、見ると本当に感動したし輝いて見えた。 その憧れから親にねだって誕生日プレゼントにおもちゃのキーボードを買ってもらったが、自分では上手く弾けなかった。というより''しっくりこなかった''。今冷静に思えば、小さい頃の私は「人の音を聞くのが好き」なのであって、自分から発する音には強い思いがなかったからかもしれない。自分が自分を表すなら音よりも体で、と思うのだ。これは今私が健康になってて、スケートやってるから感じる感覚だとは思うけど。 －－－－－－－－－－－－－－－－ 幼少期は体が強くなく、よく風邪をこじらせていて入院していた。親が病院を運営していることもあり、入院と言っても親の看病の元で馴染みの病室に寝かされるだけだが、業務中はもちろん両親は自分の枕元にはいてくれない。朝と夜にだけ会いに来て話してくれることが嬉しくもあるけど寂しくもあった。…病気や怪我はダメ。そこは孤独で、狭い病室に閉じ込められたかのような気持ちになるから。それは子供心ながらに染み付いた感覚。根本にある寂しさ。 小学生になると、体は十分丈夫になった。その反動か外で遊ぶことや体を動かすことが好きになる。小2の冬から週一でフィギュアスケートの習い事を始める。フィギュアの才能が特段あったわけではなく、趣味としてのレベルを抜けることは無かったが年に1回の発表会のために毎週通って練習する生活を続けていた。時には面倒臭い感情に襲われることはあれど、発表会はその反面やり終えたあとの感動がひとしおだった。自分の表現、自分がここにいるよという感覚、私が私であるという証明。…そして、親からの賞賛。結果が出た時とか褒められた時ってこれまでの事など忘れてただひたすらに喜んでしまうんだ。これって多分人の習性なんじゃないかなって勝手に思ってる。 自宅からさらに歩いた先にある山は、地域の花火大会の日に母に連れてきてもらった特別な場所。あの日は父親が忙しくて家族3人で祭りに行くことが出来ず、駄々をこねた私のために母が案内してくれたのだ。確か母曰く「学生の頃は父親と一緒に2人で祭りを楽しんだあと花火をここで見ていた」のだとか。 そこで花火を見たのはその時が最初で最後だったが、あの光景が忘れられず、無関係に時々1人で山を登っていた。頂上の広場に着いて、地面に座っておにぎりとオレンジジュースを食べた時は本当に幸福感と達成感に襲われる。 おにぎりは鰹節としらすのミックスが好き。昆布でも鮭でも喜ぶ。母の手作りおにぎりは何が入っているか毎回楽しみだった。母が忙しくて作れなくなってからは自分で作らざるを得なかったから…味は同じでもあの食べる時のワクワク感が失われてしまったような気持ちになる。 時期は覚えてないけど小4とか小5のとき、父親に、父の弟･向井松一郎の経営するバーを紹介される。今まで親戚から1度も聞いた事が無かった叔父の存在。なぜ両親が一緒に会いに行こうとしないのかを疑問に思いはしたが、裏路地にあるバーという存在に好奇心がそそられたこともあり、陸は（父にもたされたお土産と共に）松一郎の元に向かった。 初めて会う叔父は動揺しているようにも思えた。が、その秘密基地感がとても気に入ったのだ。私の話を長時間聞いてくれることも居心地の良さにあったのかもしれない。…両親は私には優しいし話も聞いてくれてたが、反面忙しかったのも事実だったから。とにもかくにも私は度々放課後、叔父さんの元に遊びに行くようになった。 お酒しかないよ、と言われる中オレンジジュースをせびったりもした。いつの間にかバーの冷蔵庫にはオレンジジュースが常備されるように。私の好きなお菓子も用意してくれる。しょーいち叔父さんは本当に私に甘い。 小6のとき、父親が交通事故で亡くなる。 ショックだった。でももっとショックを受けていたのは母親で、それはもう酷い様子だった。 母を励ますとまではいかなくても、声をかけて明るく沢山話しかければ小さい頃の入院してた私の時みたいに、お母さんの支えになれるかな、って。 医者になろうと決めたのもこの頃だった。いつも私を支えてくれた母のように、今度は私が支える立場になりたい、ってそう思ったんだ。無力で医者になるような勉強なんて全くしてない私でも、それでも頑張りたいって。…この時期は習ってたスケートにも暫く通えなかった。母の負担もあったし私自身のショックもあった。発表会をすると応援に来てくれる両親2人の姿を思い浮かべてしまうから。 中2になって、私もお母さんも落ち着いてきて、フィギュアのことも忘れて学校という日常に溶け込み始めたある夏の日、なにかしらの縁があってピアノのコンクールを見にいった。これは何故だったかは覚えていない。母のすすめだったような気もするが、まぁ特になんでもない理由だったんだと思う。どんな演奏だったかという記憶もない。…でも、この事実を私が鮮明に覚えている理由は、これが私がフィギュアを再度始める原因になったからだ。私はこれを見て、小6の時にやめたフィギュアスケートをやりたいと無性に思って、ブランクを何とか克服して再度同じ教室に通い始めた。 対照的にこの頃から母は仕事が忙しくなる。父が亡くなってから適用していた休業や業務の減少を、亡くなる前のように元に戻すことを母が決断したからだ。 フィギュアを始めた代わりに母が練習や大会に来ることもほとんど無くなった。仕方がないことではあったと思う。母の仕事的にも精神的にもそれは察していたし私自身も割りきれた。とにかく、この頃から私たちはそれぞれの方向を向き始めた。私は母の背中だけを見つめる子供じゃなくなったし、母も私を保護し見守り続けようとする存在では無くなったということ。 そして今、私は高校生になった。私は医者になるための勉強をしてる。…とは言っても大層なことはしてないが、それなりに勉強を頑張って大学の医学部を目指してる。志望校は県外の大学で、余程のことが無ければ一人暮らしをするつもりだ。母の病院を手伝いたいという気持ちも無くはないが、それはきっと今じゃない。そろそろあの狭い世界から旅立つべきなんだろうと思ったっていうのが曖昧な1つの志望理由だったりする。 －－－－－－－－－－－－－－－ 〇心の隅では仕事を頑張っている母に幼少期感じたような寂しさを重ねていて、感謝とともに引け目を感じている。紛れもなくフィギュアをやらせてもらえ、塾にも通わせてもらえ、毎日不自由なく過ごさせてくれているのは母の仕事のおかげだから。 〇母は嘘をつくのが得意だった。娘だから分かる。娘だから分からない嘘もあっただろうけれど、それでも母は感情と事実を人のために隠すのが上手い。特に私のために隠す時は。 〇昔は感情表現が素直で豊かだった。今もそうありたいと思ってる。人のことを心から純粋に賞賛できて、感動を伝えられる人でありたい。 また、人に話しかけることは積極的にやりたいとも思っている。人と話す行為の尊さ…というと過大表現だけど、力の強さは分かっているから。だから可能な限りは真摯に人の話を聞いて、自分のことも話す人でありたい。 〇「人に自分を観測してもらいたい」「私がこういう風にここにいると見てほしい」という思いが根本にある。人の記憶に残るような、人の人生にポジティブな意味で関われるようなそんな存在になれたら良いなと。それの実現のための手段が医者という夢。人の支えになりたいし、人の生きた証としてその人と関われたらいいのかなって。 〇物事に積極的に試みるのが少し苦手になった。どこかで俯瞰してみてしまったり、思いが揺らいだりする。昔は何かに一直線に打ち込めていた気がするから、現状が悲しいし嫌になる。 ※時空を多少歪めています。 →小説の中で医者が陸にみせた夢が（陸が幸せでいられるよう作り出した夢なので）歪んでいるという解釈を使いたいという思いから。父親は死んでいるし、フィギュアを再度始めたのはピアノコンクールを見たあとの中二からという風に。 →そもそも！パラレルワールドなんでね！！！！！よし！！！！ ※音無鳴とは出会っていない。はじめまして。 もし中二の時に見たピアノコンクールに彼が出ていたとしても、それに彼女が気づくことはないので、これはフレーバーの域を出ない。 ーーーーー 問死用 1.あなたの名前を教えて下さい 向井陸 2.あなたの母親の名前を教えて下さい 向井浩子 3.あなたの父親の名前を教えて下さい 向井雅則 4.あなたの兄弟の名前を教えて下さい いない 5.あなたの親友の名前を教えて下さい いない。強いて言うなら加納幸那。 →特別視している長期的に仲のいい友人はいない。今仲良くしている人と親密な関係ではあるため、現在の親友は1番の友人の加納幸那となる。 →大学進学後加納と疎遠になれば、親友は大学で新しくできた友達になる。連絡を取り続け友人関係を継続することはあれど、1本の柱として友人を設定することは無い。 6.あなたの幼なじみの名前を教えて下さい 寺本美冬（てらもと みふゆ） →女。りくよりも早くフィギュア教室に通っており、フィギュアスケーターを目指している。陸はエンジョイ勢であったので、スケートに対する向き合い方は全然違ったが、毎週一緒にスケート教室で習っていた。お互いにお迎えに来たり発表会に見に来たりする親の姿を認知しているが、挨拶や雑談を交わすだけで深い付き合いが家族ぐるみであった訳では無い。陸がスケートを辞めてもなお、彼女はスケートを続けており、復帰した時も（実力にはかなり差が出来ていたが）自然に陸を受け入れ、共に練習してくれた。普段連絡を取ることもないが、連絡先は繋がっていて毎年年賀状を送り合う仲。 7.あなたが小学生で1番仲が良かった人の名前を教えて下さい 屋田藍良（やだ あいら） →女。小学校2年、4年、5年で同じクラスだった。苗字が番号順で近いために必然的に仲良くなった。劇がとても好きで、学芸会に本気を出すタイプの生徒であった上に、他の生徒よりも飛び抜けて上手かった。一緒に発表ごとや劇をやる時はそのストイックさに1歩引いていたが、普段は軽い性格で明るい彼女とはかなり仲良くしていた。 ※自PC 8.あなたが中学生で1番仲が良かった人の名前を教えて下さい 新田明石（にった あかし） →女。サバサバした性格で男の子のような学生。今は連絡を取っていない。当時の陸は父親を失い不安定であった。その時に同じクラスで親しくなった相手であり、彼女のサバサバした様子や近寄りすぎない距離感が丁度よく、学校や通学時間ではよく時間を共に過ごした。 →クエスチョニングくらいの学生で、制服はスラックスを履いており、短髪で男の子にも一見見える。クラスで言う変わった子ポジションではあった。基本笑うことは無い。 ※自PC新田七香の上の妹。 9.あなたが高校生で1番仲が良かった人の名前を教えて下さい 加納幸那（かのう ゆきな） →女。クラスが同じであったこと、進路は違うが勉強内容や仕方が似ていたこと、家が思いの外近かったことを理由になし崩し的に仲良くなった。学校近辺のカフェや家近くのショッピングモールは彼女とよく行きテスト勉強などを行った。ちゃんとJKをやっているタイプの女子なので、彼氏の話も聞くし、ちょっとオシャレなところにも精通していて連れていってくれていた。 10.あなたが大学生で1番仲が良かった人の名前を教えて下さい ‪✕‬（高3のため） 11.あなたの恋人の名前を教えて下さい いない →出来たことは無い。仲のいい関係になった男子は多くいるが、その関係性にまで至らなかったり、陸が断ったりしている。陸自身、良いなと思うような人は居るが、熱心に誰かに恋に落ちたことは無い。 12.あなたが好意を抱いている友人の名前を全て教えて下さい 寺本美冬、屋田藍良、新田明石、加納幸那、音無響、他クラスメイト等沢山 13.あなたが大切にしている人の名前を全て教えて下さい 向井浩子、向井雅則、向井松一郎、時任明日実、加納幸那 0.あなたの死の定義を教えてください 生命活動が止まること。医学的に肉体が死亡すること。 自分という自我が消滅すること。永続的に自分という意識を失うこと。 現在は高校三年生。医者になることを目指して、志望校の医学部に入れるよう勉強中。 ー－－－－－－－－－－－－ 「ワンミーツハー」通ったよ AF：赤と青のハート型のロケットペンダントトップ(PC1) 幼少期、一番印象に残っている場面〈母親とみた花火〉の写真が入っている。 これをつけていると、また記憶をなくしてしまったとき助けになるかもしれない。 魔術的効果はないが、海が我が儘を言って持たせたお守りであり、自分の存在を認めて貰えたことへの感謝の印である。 ー－－－－－－－－－－－－ 「幸せの在り処」通ったよ 柳井医院に就職しよう。絶対に医者になります。ネモの難病を何年かけても治します。 ーーーーーーーーーーー 「問：死の定義を教えてください」 後遺症「問9:誰かの犠牲の上に自身の幸福は成り立つのか?」 あなたは人間の生死に関わる選択を行う時、自分を責める幻聴が聞こえる。 人殺し。 その声はα世界の人類かもしれないし、あなたの大切な人かもしれないし、はたまた 置き去りにした迷子かもしれない。 あなたは77億人の命の上で、今の幸福を掴んでいるという事実を決して忘れてはならない。 向井松一郎を置いて行った。

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