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スコットランドに住む日本人鑑識官。 陰気で卑屈だが、真面目な性格をしている。ジョークはノリに乗り切れない為、苦手。 若い頃は日本で鑑識を務めていた。もともと父親も鑑識官であり、その優秀さから比較される事が多かった。 父親を尊敬し、鑑識官の道に進んだものの、あまりにも父親が鑑識官として偉大すぎた為に、自身の存在意義が分からなくなっていった。 それでも必死に鑑識官を務めていたが、とうとう父親の柵に嫌気が差して「父親の事を誰も知らない鑑識課に行きたい」と上司に嘆願して異動した。それがまさか、スコットランドになるとは本人も想像だにしなかった。 異動が正式に決まったのは25歳。特例な異動だった為、スコットランド先の住居が用意できず、上司の知り合いである男の家にホームステイする事になった。 男はノア・コリンズといい、フレンドリーで女性関係のトラブルが絶えない軟派な人間だった。 だが、彼もスコットランドで刑事をしており、難解な事件をいくつも解決してきた敏腕刑事でもあった。 彼は親に捨てられ、ホームレスとして厳しい環境で育ってきたが、その環境の中でも「警察官になりたい」と決意を固め、必死に賃金を稼いで、独学で勉強し、見事警察官になった男である。 また、彼は千明の父親と面識があり、「君の父親は素晴らしい人だ！」と称賛する人間でもあった。 千明は自分よりずっと優れた才能と努力、そして、何より父親の柵を思い出させる彼から、早く逃げ出したくて堪らなくなった。 スコットランドの鑑識課で懸命に働いていたが、なかなか現場に馴染めずいると、ノアは「おや？君、随分と顔色がいいね」と話しかけてきた。 千明は「うるさい。変なジョークはやめてくれ。どうせ、俺は父親のように優秀じゃない」と言うと「確かに、君の父親は僕のジョークも笑ってくれたさ。でも、君は君だから、僕のジョークが面白くなければ、笑わなくったっていい」と言って、立ち去った。 後から話を聞くと、ノアはこのスコットランドで短期間だけ千明の父親が在中していた時、鑑識の事を教えてもらっていた。ノアも慣れない事ばかりで戸惑っていたが「君は君のペースで、自分の道を歩みなさい」と言われた。それを千明にも言っただけだった。 ノアの後押しもあり、千明も父親の光に追われながらもスコットランドの鑑識課でいくつかの成果を重ねた。現在では実力を兼ね備えた鑑識になっている。 千明は25歳から現在に至るまで、初めにホームステイしたノアの家に住んでいる。 ノアはあいも変わらず、刑事として仕事を全うし女性関係はトラブルばかりに囲まれて、二人は同僚兼友人、または家族として仲良く暮らしている。 スコットランドの治安が日本よりも悪いので、護身術として拳やキックの技術を身に付けた。力は強い。 大切な人:ノア・コリンズ（35） 男性。スコットランド出身。185cm。70kg。 金髪と碧眼。愛想がよく、何も苦労してきていないような顔をしているが、たくさんの努力をしてきた人間。 千明の父親の事を尊敬している。女性と複数関係を持つ理由は家族として、女性の温もりを感じたことがないために、無意識に女性の温かみを求めている。 千明には初めから好意的だった為、彼との生活にこれといった不満は無い。卑屈なところも引っくるめて、家族だと思っている。家族が欲しいと常に思っていたところもあり、ホームステイを快く引き受けた。 千明の風呂が長すぎて、水道代とガス代が半端なく高いから、それでめちゃくちゃ喧嘩した。 結局、千明が謝って、風呂の時間は短くなった。 ーー【通過シナリオバレあり】ーー 2020/06/14 嗤う人間師 生還 HO「キング」

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