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裕福な家庭に生まれた平凡な男。 優秀な長男がおり、家族からも世間からも見向きもされなかった。 長男と、家族と、使用人と。周り全てに振るわれる暴力の標的であることが存在価値であった。 生きる糧としていたのは、優しい母と、幼い頃書庫にあった古書に見つけた神である。 ガタノトアに触れた、もしくは目撃したものは内臓まで石と化し、脳と目だけは永遠に生き続ける。 幼い頃は、暴力を振るわれている間、もはや感じなくなってきた痛覚のほかには思考と視界だけの世界になった自分と ガタノトアを目撃した人間を重ね合わせて、 神様がぼくとみんなを同じにしてくれるんだ！だからさみしくないよね！と夢想していた。 中学の頃、世界でただ一人自分を大切にしてくれていた母親が病死する。 棺の中の動かない母は、美しかった。 燃やして骨にするのではなく、そのまま石の彫刻にするべきだったのに。 かの神がすべての生き物を石化した世界は美しい。 老いも痛みも苦しみもなく、ただ移ろいゆく世界を眺めて思考するのみになる。 大切な人を失うこともない。 地上全ての人間が石化するべきであると考えている。 ガタノトアを信仰する狂信者。 表向きは夜霧詩助の名で執筆活動をしているが、彼の書く作品は平凡で凡庸。 技巧が凝らされ、上手い、という評価はされる。つまらなくはないが、ただただ心に残らない。 登場人物すべてに人間味、というものが欠けているようだ。 ギリギリ出版社から出版できる実力だが、知名度は皆無に等しく、 書店に並んでいるのを見かけると喜んで買ってしまうため家に同じ本がたくさんある。 世の人全てが石と化し、思考するのみとなった美しい世界を、作品にして世に広められれば。 有名になって、兄を、家族を、すべてを見返して、作品により世間にかの神の美しさを知らしめたいと思っている。 頭はいいはずなのだが、どこか世間知らずというか、外れている。 自然がすき。自然派ママもびっくりなことを本気で信じている。 石像や無機物などに最も魅力を感じる。 ジャンクな食べ物も好まない。潔癖症の気がある。 とにかく虐げられた経験から人間の営みが介在している現象が嫌いだが、自覚はあまりない。 インターネットで調べものをしていたところ、神成島の噂を知る。 島の住民ならきっとわかってもらえるはず。 全人類石化計画を掲げているが、共感してもらえる人間が欲しいだけなんです・・・ 好きな食べ物：野菜 嫌いな食べ物：ジャンクフード 誕生日：6/3　「アジサイ」「スイカズラ」 クトゥルフ2015　p.58　クトゥルフ神話技能＋10％ SAN-20 20200914『秘密の花園』HO3 あなたはとある神を狂信する信者である。 しかしそれ故に周りからは冷めた目で見られ、あなたに友好的に接するものはいなかった。生き辛いと感じたあなたは布教を諦め、知人のいない神成島でゆっくりと過ごすことにし、島へ下見に行くことにしたのだ。 下見に行く少し前、あなたは神成島の秘密の花園の噂を知る。「奇跡を願えば自分の思い通りの世界を作ることができるのではないか？」「冷めた目で見てきた周囲の人間に自分が正しいことを思い知らせることができるのではないか？」と思いつく。そんな自らの願いのために、あなたは狂信者であることを隠し、下見も兼ねて島へと向かうのであった。 "あなたの願いと目的は『移住先の住民に狂信する神の素晴らしさを思い知らせること』である。" 特記：狂信する神格はなんでも構わない。 また、クトゥルフ2015の狂信者ルールで作成しても構わない。その場合、新規探索者でもクトゥルフ神話技能を得られるだろう。

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