タグ： 佐竹班

父方の祖母がアメリカ人。 クォーターのためか、色素が薄く、髪と目の色ともに生まれ持った色。 幼い頃はアメリカで暮らしていたが、両親の仕事の関係で日本に移り住む。 唯一、父方の祖父母がとても可愛がってくれたが、日本に移り住んでからはすっかり疎遠となってしまった。 両親はいろんな国に出向くことが多いため、日本に移り住んでからは速は両親についていかなくなった。 元々、両親はかなりの仕事人間であったため、幼い頃から1人でいる時間が長かった。 その隙を狙われたのか、5歳の時に誘拐される。 恐怖に泣き叫ぶと煩わしかったのか、足首付近を切られる。 それにより、アキレス腱までにはいかなかったが、神経を痛めたため、走り続けることが困難なのはもちろん、歩き続けると痛みが生じる場合がある。 だが、そもそもがマイペースなため、普段からゆっくりと歩くことが多く、周りからはそこまで気にされていない。 今は大きな家(屋敷)に1人で住んでいる。 ハウスキーパーは1人いるが、家庭を持っているため住み込みではない。 そのため、17時以降と土日は常に1人。 そんな事情を知ってか、智拓一家がよく夕飯や外出などに誘ってくれる。 智拓はぶっきらぼうそうに見えるが、意外にも世話焼きなところがあり、マイペースが故なのか、天然が故なのか速がやらかしそうな場面にいち早く気がつき、回避させてくれる。 千里はクールそうに見えるが、実は怖がりであったり心配性であったりと、普通の女の子なのに周りから勘違いされていることをよく悲しんでいる。 周りが噂していて、その輪の中に入り、それは違うと否定しても皆は優しいのだと笑う。 そんな時はいつも智拓がその場に喝を入れて、連れ出してくれる。自分はなんて弱いのだと…、大切な友人1人助けられないのだと苦しむが決して泣かないと決めていた。1番苦しんでいる千里自身が泣かずに我慢しているからだ。 千里が家庭の問題で学校へと来なくなった時は家に出向くなど、心配してもいてもたってもいられなかった。周りがどんどんと大きな噂を流していくことに我慢できなくなり、初めての感情をぶつける。 周りが驚きで固まっていると、智拓が駆けつけてその場から連れ出してくれた。 いつだって、1人では解決できない。 その事実に自分を酷く攻めた。 しばらくして、千里が登校してくると、嬉しさのあまりに泣きながら千里へと抱きついた。 智拓に宥められながらも、しばらくは泣き続けた。 家族からは相手にされず、常に1人であった速にとって、2人は大切な友人。 初めてできた家族のような存在に、いつしか2人に依存しているのでは…？と距離を取るようになる。 大丈夫、1人でいることは慣れている。 そう言い聞かせて耳を塞ぐ。 『あなたはいい子よね。だから、1人でお留守番できるわね』 幼い頃から何度も言い聞かせられた。 自分はいい子だからと、1人で寂しい夜も、幼稚園でいじめられた時も、誘拐された時も、1人で何とか踏ん張ってきた。 だから大丈夫だと自分に言い聞かせる。 そう、意外にもかなりの頑固者。

※歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
↑ページ上部へ