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【空閑烏航（くが うつら）】 通信制の学校で勉強しつつ家計を賄うために趣味の延長で占い師をしている高校生。主に占星術が専門。自宅の庭に小屋を置いて店にしている。よく当たるらしくご近所の口コミで最近そこそこ客足が増えてきている。 誰にでも礼儀正しく大人しいが、少々ひねくれ者なので丁寧な言葉遣いでそこそこな皮肉が飛んできたりする。加えて表情が少なく冷淡。若干人嫌いの気があり、態度が基本よそよそしい。両親のことを「お父さま」「お母さま」と呼ぶ。 でも自室で飼っているノーマル文鳥（二代目）の「くるみ」は別。「くるちゃん」と呼んで非常に可愛がっている。動物は自分のことを奇異の目で見ないので好き。 10年前に住宅三棟を全焼させる放火事件に巻き込まれ、主に左半身に大怪我を負う。左目と左腕を失くしており、顔の左側と両脚には火傷痕が残っている。左脚は切断まではいかなかったもののあまり動かない。 元々住んでいた場所は当然離れることになり、仲の良かった友人たちは火事で亡くなっているか連絡先が分からない状態のため人間関係が希薄で誰にでも他人行儀になった。 生きている友人に関しては親同士の繋がりなどで探す気になれば探せるのだが、自分のことは死んでいると思っているだろうし、今の身体であの頃と同じように仲良くしてもらえる自信が無いので探そうとはしていない。 右半身は問題無く動くが、その分足りないもどかしさを常に感じている。中途半端に機能するせいで五体満足の他人の輪の中に入る機会がどうしてもできてしまうため、決して普通にはなれない現実を目の前に突き付けられる羽目になってしまい周りが一層眩しく見えてしまっている。 両目とも無ければどうしようもない現実を見ずに済んだのに。両腕とも無ければ手を伸ばすことを諦められたのに。両脚とも動かなければ届かない希望を追いかけることなんてしないのに。いっそあのとき死んでいれば……。 と、そんなことを常に考えていた頃もあったが、今は卑屈になったら負けだと思っている。なので自分を可哀想だと思い込ませてくる憐れみの目が嫌い。 でもこの身体のせいで沢山の人に迷惑をかけているとは思っているので治したいという意思はあるのだが、どんなに頑張っても現実的ではないため考えないようにしている。 普通の人間でも手の届かない宇宙が好き。星空を眺めているときは何でもちっぽけに見えて落ち着くのでよく母親に近所の丘まで連れて行ってもらって夜に星空観察をしている。 占星術をしている理由はそれもあるが、「手の届かないものに意味を見出して縋る姿が滑稽」「幸せな人間は占いになんか頼らないので眩しい人間を見なくて済む」「他人の幸せを願うことでしか自分の叶わない幸せから目を逸らせない」などの思考が根底にある。所謂現実逃避の手段のため彼女本人は占いに対して懐疑的。好きなものに盲目になれないのが少し寂しい。 片方でも動くからにはと、自分でできる範囲のことは多少無理してでも一人でやろうとする。そのためあまり自分から助けを求めようとせず必要以上に人と関わろうとしない。できそうなことはできないと分かるまで試さないと気が済まない意地っ張りなところがある。 右手だけで器用に過ごす努力をしてきたため実は並の人より力が強く平手打ちが超痛い。驚かれると「だから何ですか？」と不機嫌になる。それはそれとしてくるちゃんを愛でるときは勿論ソフトタッチ。 「空閑烏航と申します。お気遣い無く」 「お母さま、あの、こんな所までついて来なくても大丈夫なので……」 「今日も可愛らしいですねくるちゃん。よーしよし」 「あなたはこれから良いことだらけですよ。大したものですね。どうか幸せになって、二度とわたしの前に現れないでくださいね」 ◆選択短所：『孤独癖』 -------------------------------------------------- ◆誕生日……10月21日 ◆血液型……B型 ◆イメージカラー……紺桔梗（#4d5aaf） ◆イメージソング……『砂時計』少年ヴィヴィッド&minimum electric design ◆一人称……わたし ◆二人称……あなた、さん付け、さま付け （ペットだけちゃん付け） ◆特徴表 ◇1-4『オシャレ』 いつも身だしなみに気を使っている。APP＋1。 ◇5-4『ペット』 探索者には、最愛の犬、猫、鳥などがいる。シナリオとシナリオの間、一緒に触れ合うことで、正気度ポイントを1D3ポイント増加させてもよい。ただし増加する上限は、能力値SANあるいは最大正気度ポイント（99－（クトゥルフ神話））のうち、どちらか低い方となる。 ◆誕生星……『1・ケンタウリ』 星言葉：自らに厳しい向上心 ◆花個紋……『枝紫式部』 直感力と本質を見抜く力を持った人。 すべてを話さなくても察することができる直感力の持ち主。本質を見抜く力があり、知識や教養を身につけることにも貪欲です。力強く自分の道を歩んでいける人です。 ◆花ダイス……『マーガレット』恋を占う、貞節、心に秘めた愛 貴方は兆しを信じる。星を見てカードを手繰る。それは自信のなさの現われかもしれない。思い切って飛び込めば意外と手が届くかもしれないのに、貴方は手が届いた自分を想像できない。そういう人なのかもしれない。 -------------------------------------------------- 【経験シナリオ】 ◆…通過済み ◇…通過予定 ◇『無辺際の夢』PC 【両親について】 父親は出張が多い営業職で母親は週三のパート。烏航の補助は家にいる時間が多い母親がやっている。事件時は二人とも親戚に野暮用で呼ばれて家を離れていたため無事だった。 二人とも烏航のことはとても可愛がっており、事件以来かなり過保護。それが逆に彼女のコンプレックスを刺激してしまい家出されてしまったことがある。散々冷たく言われたが、心の底から愛しているのでわんわん泣いて探して迎えに行った。今は適度な距離感で生活している。 他人行儀な態度を取られることにはもう慣れているし仕方ないとも思っているが、さま付け呼びは気恥しいのでやめてくれないかな、と思っている。でも烏航のことは嫌そうな顔されてもずっとちゃん付けで呼んでいるし双方まんざらでもないようなのでどっちもどっち。 烏航は正直両親が何故自分を変わらず愛してくれているのか理解できずにいる。事件からすぐの頃はまだかなり卑屈っぽく、自分なんかいない方が良いと常に思っていた。 迷惑をかけたくなくて、いっそ嫌って捨てて一人にしてもらえるように思ってもいない冷たい言葉をひたすらにぶつけて家出したことが一度だけある。それでも嫌ってくれなかったしそれどころか自分を想って大泣きしていたので気負けして仲直りした。今は後ろめたさを抱きつつそれなりの仲で生活しており、少し考えを改めて卑屈っぽい思考を控え多少は前を向くようになった。 でも助けられっぱなしなのは気が休まらないので治れば少しは楽させられるのにな、とはずっと思っているし、治らない限り卑屈も完全には直らないので、自分のことで生活がままならなくなったらさっさと捨てて二人（＋一羽）だけでも幸せに生きてほしいともまだ時折思っている。 -

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