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《通過シナリオ》 ・ヤドリギあやかし探偵社 HO狐 ・ ・ 10月5日生まれ/AB型 一人称：俺/二人称：おまえ、てめぇ、あんた 21.手先が器用/29.バイリンガル 探偵社の外交担当。 中身は態度のでかいヤンキーだが外面はいい。歌手として活動していた時は素だったがファンサや打ち合わせはきっちりこなすのでヤンキー“キャラ”と見られていた。 元々は左利きだったがとある事件により大怪我を負ったので右利きに矯正した。現在は左手も問題なく使える両利きだが、重いものは運べない。 「あっはは！ はい、残念俺の勝ち！」 「勝手に期待して勝手に失望して、人間サマってのはどうしてこう自己中なのかねぇ……ま、俺も人のこた言えねぇが」 「お初にお目にかかります。本日はよろしくお願いいたします」 《過去》 幼い頃から人の敵意や悪意に敏感だった。程よく整った顔は人気の的でもあり嫉妬の対象にもなりえた。 「○○ちゃんがおまえのこと好きだって」「○○くんが言祝くんの悪口言ってたよ」 聞きたくもない裏の顔を知る度に、少しずつ他人が怖くなった。その恐怖を消すために、他人と同じになろうとした。裏表があるのが人間ならば、俺も表と裏を作ろう。そうやって、今の裏表の激しい性格の基盤が形成された。 誰からも好かれないように、でも嫌われないように。発言をコントロールして、話題は適度に受け流して、面倒事から逃げ出して。 そうして、上手く生きてきた、はずだったのに。 中学にあがってすぐ、いじめの標的になった。理由は学園のマドンナに告白されたからだった。クラスどころか学年も違う人間は、狐繰の努力など露知らず、「顔がいいから」とそれだけで惚れて、狐繰の人生をめちゃくちゃにした。 狭い学校という社会の中で、いじめというものは絶大な力を持ち、そして伝染する。誰かがやっていたから。あいつなら許されるのでは。そんな軽い理由で、人は簡単に他者を傷つけられる。いじめはあっという間に校内中に広がった。 陰口、窃盗、無視、暴力、脅迫……いじめの項目をスタンプラリーにしたら、きっと狐繰はすぐに埋まってしまうのだろう。そう思わせる日常だった。 両親は家庭に無関心で、毎日制服を汚してくる狐繰を鬱陶しそうに眺めるばかり。たまに会話をしたかと思えば「飯はまだか」「誰のおかげで学校に通えていると思っているんだ」「面倒事はおこさないでちょうだいね」とそればかり。家事や炊事をこなしながら、狐繰は早く大人になりたいと願った。 高校へ進学しても、いじめは収まることはなかった。むしろ、義務教育を終え大人の目が強く向かなくなったことで、増長したかのように思えた。肉体ばかり大きくなった子供たちに、その力をセーブなどできるはずがなかった。 そしてある日、事件が起こる。 廊下の隅を歩いていた狐繰は、いじめの主犯格に当たる男に突き飛ばされてガラスを割ってしまい、利き手である左手に大怪我を負ったのだ。人間というのは慣れるもので、すっかり傷つく狐繰に慣れ切った男たちは、その光景を見ても反省すらせずに笑い続けた。 その日を境に、学校へは行かなくなった。 家の中で独学の勉強をしながら、ネットを漁る毎日。何となく気が向いて始めた動画サイトへの歌の投稿だけが狐繰の心の拠り所だった。顔も名前も知らない誰かに褒められる時だけ、生きていると感じられた。このあたりで、狐繰の性格は完全に歪んでしまった。相手を馬鹿にした態度は、自身の弱さを隠すために覚えた彼の仮面のひとつだった。 ある時、動画サイトに連携している告知用のアカウントに、一件のダイレクトメールが届いた。内容は『うちでデビューしませんか』。詳細は会ってから話すと。勿論、一度は断った。人と会うのは怖かったし、詐欺かもしれないと思ったからだ。しかし、その相手は何度も何度も狐繰に連絡を送ってきた。長い時間をかけて、やっと、狐繰は相手に会う決心がついた。 一度会ってみれば、悩んだ期間がアホらしく感じるほどにトントン拍子に話が進んだ。彼女のプロデュースは完璧だった。音楽の勉強のために、留学までさせてくれた。そして、いじめられっ子の言祝狐繰を、一躍スーパースターにしてみせた。 そんなある時、彼女が狐繰のファンのひとりに刺された。助からないかもしれない、と医者から宣告されるほどに重傷だった。絶望に打ちひしがれる狐繰のもとに、ぬえが現れた。 「なんでもするから、あいつを助けてくれ」 狐繰はそう泣いてぬえに縋った。ぬえは彼女を救ってくれた。その恩に報いるため、狐繰は歌手をやめ、今に至る。 《ヤドリギあやかし探偵社 通過後》 【AF: 鵺の目】 ぬえから探索者へのプレゼント。いつでも貴方を見守っている。 【効果】 １：所持しているとどのシナリオにおいても＜孤独＞による恐怖が和らぐ。 例：一人でいることに対する SANc などがなくなる。 突然変なところに一人できたことによる SANｃなどは普通にはいる。 ２：ニャルラトホテプとの接触、交渉の際、わずかに好印象を得られる。 吉と出るか凶と出るかは不明。 ３：上記に加えて、HO ごとに以下の追加効果。 HO: 鬼：ダメージボーナスに＋１ HO: 蛇：好きなステータスに＋１（上限は突破しない） HO: 狐：回避に +20% ／又は芸術：嘘※に +20% HO: 蜘蛛：目星に +20% ／又は子蜘蛛を一人、側近にしてもよい。＜予期せぬ協力者＞として参じるかも。 ステータス、容姿などは自分で決めて良い。 ※芸術：嘘…成功すれば相手の心理学に -30％で判定を行わせることができる。

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