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Tony･Gray（トニー・グレイ） ガスライト労働者ベース 特徴:1-12 夜目が利く 日が暮れたのちに見ることのペナルティーは半分になる。 ---------------------------------- ロンドン中心部で煙突掃除夫として働いている少年。 臆病な所があるが好奇心旺盛な一面もあり、明るく真面目に日々を過ごしている。 親方と共に行う煙突掃除の仕事は煙や灰で体中が汚れるため、決して楽ではない。 狭い煙突内でバランスを崩して怪我をしてしまうこともしばしばだ。 しかし仲間の少年達と過ごす時間は楽しいし、屋根の上から一望できるロンドンの景色はこの仕事をする者だけが見れる特別な風景で、とても気に入っている。 ＊ ＊ 生まれはロンドンではなく、産業革命により工業都市として発展したバーミンガムから少し北西に離れた、自然豊かな小さな街。 鉄鉱山が近接して聳え立っていたこともあり、生家は貴金属の加工・細工を行う金属細工を生業としていた。 両親は品物を作ってはバーミンガムへ卸しに行き、貧しいながらも幸せな生活を送っていた。 しかし物心がつく頃に両親は、病によってぽっくりとこの世を去ってしまった。 環境が汚染されていたバーミンガムで過ごす時間が多かったことが要因なのかは、分からない。 空気が美しい故郷から出ることのなかった幼い自分には、到底知り得なかった。 両親の死後、街にやってきたのは父の知人だと名乗る一人の男。 ロンドンで働く代わりに養ってくれるという話だった。 年端もいかない少年が生きていくためには頷くほかなく、故郷を去りロンドンへと向かうこととなった。 手に持つのは金属細工師の父が与えてくれた、ブリキで出来ている一本のティン・ホイッスル。 母が歌ってくれた優しい子守歌を胸に、その足を英国一の大都市へと進めた。 ＊ ＊ 男は身寄りの無い子供達に煙突掃除の仕事をさせているようだった。 学の無い子には文字を教え、本を読み聞かせた。 皆は彼のことを親方と呼び、小さな体をせっせと動かし仕事をしていた。 灰色の深い霧に覆われることが多いロンドンは、霧の無い日でも細かな雨が降ることがしばしば。 そのような環境の中での晴れの日は特別だ。 屋根の上でスケッチブックを取り出し、目の前に広がる英国の街並を真っ白なそれに描く。 そして時折、父親が遺してくれた小さな楽器を使って、母の子守歌を思い出してみる。 親方は厳しくも優しく、仲間達もいる。 しかし、何処か満たされない毎日。何かが抜け落ちた時間。 今日の天気は何だろうか。 雨は降っていないだろうか。 灰色の霧は、晴れているだろうか。 ぽっかりと空いた何かを探し求めるように、今日も煙突を上る。 参考：『ロミオの青い空』

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