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【娘はグレるし息子はヤクザ妻はベンツで空を飛んだので死体を処理することになった最悪プーチンとマーチン冷たい熱帯魚ぶりっ子おじさん】 椹木組に身を置き、半マインドコントロールを受けながら死体処理係を任されてるおじさん。 常にくたびれた白衣を羽織り頭髪はボサボサでどこかみすぼらしい。｢はいはい僕がやればいいんでしょ！｣と常にプリプリ怒りながら仕事をこなしている。 椹木組に身を置くまでは某医大で法医学の教授として働いていたし、身なりも比較的しっかりしていたし妻子持ちの身だった。 元々は勉学含めて要領が良くなく、他人とのコミュニケーションも苦手な類だったが努力で最低限カバーし続けて遅咲きながらも初恋の人と結婚まで漕ぎ着けた。 妻との間に2人の子宝を授かり、幸せな家庭を築き続けることを本人は夢見ていた。が、現実は上手くいかず、年々成長していく息子娘とのコミュニケーションは上手くいかず妻との口数も日々日々減っていき、気付けば研究室に籠るようになった。 たまに自宅に帰り子供や妻の様子を見に行くも、明らかに【良くない】方向に向かっていることがわかりながら｢自分はそれでも家族を愛している｣と言い聞かせてそれを見送り続けた。 見送り続けた結果、久々に自宅に戻ったある日、息子が自分に手を上げてきた。彼は抵抗の果てに息子を殺してしまった。 法医学を学ぶ彼からしたら息子の様子は明らかにおかしく、瞳孔の開き具合や呼気から薬物の影響であることが見て取れた。 彼の息子の殺害が正当防衛足り得る証拠はいくらでも転がっていたが、彼は通報しなかった。 愛した女性の股座を通って産まれ、愛する息子の体温を、その時の感動を、愛情を、それが自分の腕の中で息を引き取り冷たい肉の塊になった瞬間、思い出したからだ。 彼はその瞬間に、『これを隠さないといけない！』という使命感に駆られた、職業上、やり方は分かっていた、1人でもやれるということもわかっていた。 その上で、彼は強引に、学校もろくに行かず風俗紛いな店でバイトと言いつつ入り浸っている【良くない】娘を呼び出し、彼女が幼い頃はよく淹れてくれたレモンティーを淹れさせ一服し、彼女の兄でもある息子の死体を見せ、脅し、解剖を手伝わせ、終わる隙を見て殺した。 初恋の人であり自分の理解者だと信じていたが、自分の留守の間に自分の知らない男の持つ外国車に乗り笑顔を浮かべていた【良くない】妻にも同様に娘を処分させ、殺した。 『僕の【良くない】息子を、娘を、妻を隠さないといけない』 『だって本当の僕の息子は、娘は、妻は、とても【良い】筈なのだから』 彼は愛する人を持った知識で処分し、隠した。そうすることで彼は自分が最初に信じていた理想と愛情を守りたかった。 そして彼の殺意の根源は｢どうして僕の理想と愛情を守ってくれなかったのか｣という怒りにすり変わっていた。 そんな彼の異常な殺害現場を目撃しても尚、彼の死体を処理する能力を見込み、彼の身柄を｢大切な部下を失うという欠落を冒した責任を取ってもらう｣というかたちで引き取ろう提案をしたのが彼の妻を寝取った男の関係者である椹木組の組長、椹木一馬であった。(ちなみにその部下は薬漬けになった息子、椹木組が経営してる風俗店で働いてる娘、椹木組の男と手を組んで警察の情報を横流ししていた妻である) 彼自身も過去に椹木一馬に出会ったことがあり、数年前に素面で家に帰る勇気が出ず俗に言うぼったくりバーに引っかかってしまった件を助けて貰っていた経験がある。 仮にでも警察関係者の自分が椹木組の組長と縁を持つことは危険…ということはわかっていたが、助けて貰っていたことに対する恩義と身をもって感じる椹木一馬から発される静かな【圧】に押され、1晩かぎりの『呑み友達』として聞き役に徹したことがある。 真実はどうであれ、【それがすべての原因だ】と感じた彼の精神は完璧におかしくなってしまった。 現在の牟田家暦は｢愛する家族たちの冒した失態｣の責任取り、人質になった家族たちに再び出会うために椹木組に身を置き法医学医としての知識を利用して死体処理などの仕事を任されている。そう信じ込んでる…というか信じ込もうとしている。 その為に前知識としてあった椹木組の特殊なしきたりに習って『家族といつか出会えるための担保』として左手の薬指を差し出したし、何かと組長に協力的。人から見れば狂信的とも思われるかもしれない。 それでも彼はそう振る舞うことによってある程度人格を保っている。 メンタルすり減り過ぎて教授時代は温厚めだったけど今は常時ヒスりめ。入眠時はODしてかつての幸せな家族とのティータイムを夢に見ている。 椹木一馬組長のことを｢かずまさん｣と呼ぶ。(外で椹木組の名前を出すことを控えた配慮のつもり 本人にはなんか笑われた )

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