タグ： 星へ至る棺

テーマカラー：762f07＜栗色＞ 最近まで地元の郵便局の局長をしていた。 曲がったこともいい加減なことも嫌いで自分に厳しい。 そんな性格だからこそ、郵便局という堅い仕事が非常に性に合っていた。 妻には先立たれており広い一軒家に一人暮らしをしている。 判を押したように6時には起床し、軽く朝食を済ませた後は小一時間散歩に出る。 仕事を辞めてからも自らの社会性を失わないようにするためと、健康維持のためにこれらの習慣を欠かすことは無い。 日頃の食事も栄養バランスを気にする等、健康に気を付けている為か、 この年齢にして大した不調も抱えずここまできており健康診断以外では医者の世話にはなっていない。 そんな折に、コールドスリープの処置を受けるという治験の話題を耳にする。 年齢的な制限があるのかと思ったが健康上問題がないのであれば可能ということで応募することにした。 500倍の倍率を潜り抜けて自分が選ばれたのは、もしかしたら高齢者への実施という枠があったからなのかもしれないと考えている。 自分は今は健康とはいえ、それがあと何年続くかは分からない。 健康な高齢者として社会貢献できるなら光栄だと思った。 同時に、まだ若い先の長い人達もあふれるほどに多く応募している事実に憂いも感じている。 未来が不安なのか、それともすぐに大金をもらえるならと思うほどに生活が苦しいのか。 何事もなく治験を終え、報酬を手にした時はどこかに寄付しようと考えている。 ＜以下ネタバレ＞ 現在の住所：三須歌（ミスカ）地域 ライカと一緒に住んでいる。 元セレネル人。

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