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通過シナリオ……水底のアリス 人思いの優しい人。以前大事な人を失って以来は心の調子が振るわないようだが、心配をかけぬよう人前では普段通りに振る舞い続けている。 体力にはそこそこ自信があるが、筋力は何故か昔からずっと弱い方に位置している。筋肉付きにくいのかなぁ、もうちょっと頑張りたい……と筋トレに励んでいる。 幼少期に周りと比べて力が弱く体力もなかったのがコンプレックスとなり水泳を始めた。真面目な性格ゆえコツコツと練習に取り組んで体力はついたのだが、未だに筋肉はつかない。元来よりどちらかと言うならば頭脳派だし、別にボディビルダーを目指す訳でもないが、もう少しだけ力があればな……と思う日々である。 誰にでも優しい、ある種の八方美人的側面がある。そのためか友人は多い。逆恨みでちょっとした嫌がらせを受けたことがある程度には。その際、不快にさせてしまったかな……と気にする彼女を支えたのが｢大事な人｣、 相模涼音である。 相模涼音は雫の通っていた水泳教室での友人。歳の近い同性同士 馬があったのだろう、初対面の時に仲良くなってからずっと仲が良かった。 また彼女の妹である蒼とも親交があった。蒼は小さい頃から酷く臆病で、身内でもないのに｢自分が守らなければ｣との意識があった。精神科医になった理由である。 雫は涼音を、1先輩として尊敬していた。雫の目に映る涼音の泳ぐ姿はとても美しかった。 ……そんな彼女が、水難事故で居なくなった。 雫は、水泳を辞めた。

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