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小桜 柊佑(こざくら しゅう) 中学の頃から居合を習い、日本刀の扱いに長けている。その腕前は日本の全国大会に出場し入賞するほどの実力である。父が結婚してからも居合の選手を続けていたため、父の引退のタイミングで自分も習いたいと思い稽古に通い始めた。地方大会止まりの父に比べ、センスがあった柊佑の居合の技術は瞬く間に上達し、中学を卒業するころには全国大会で優勝を遂げた。また彼はそれでも尚努力を重ね大学まで居合を続けることになる。度重なる入賞の結果、志望大学から居合の推薦状が届くが、それを蹴り一般で入学。当時学内でかなり話題になった。 勉強もでき医学大学にトップレベルの成績で入学する。両親は特に医者というわけはないが、母親の実家が医者を経営していて、母方の祖父母からの柊佑への期待が大きかった。加えて小さい頃から体調を頻繁に崩していた妹を助けるべく、小学生ながらに医者になりたいとよく語っていた。そんな彼を両親も応援し、彼本人も期待に応える形で医学の道に進むことにする。現在妹は、体が丈夫、とまではいかずとも子供の頃より体調を崩すこともなくなり、元気に中学生活を送っている。それでも彼が医者を目指し続けるのは、彼の視野が広がり、妹だけにとどまらずいろいろな人を助けたいと思ったからだろう。 居合の名選手で医学生の彼は、文武両道…とはいかず、スポーツはからっきしだった。走るのは早いがそれだけで、特に球技がひどい。サッカーやバスケ、バレーはボールを追いかけるのに必死で周りが見えず他のメンバーとぶつかり、野球はボールに怯えバットが振れない、グローブで掴めないという具合だ。バドミントンもシャトルを打ち返せずにラリーはめったに続かない。幼・小と学校を休みがちだった妹よりできない。それを家族からもいじられる始末である。 学生のほとんどを居合の稽古と勉強に費やしてきたからと本人は言い訳しているが、じゃあ妹の榎音はどうなのかとよく突っ込まれている。 誕生日:11月16日 小桜 榎音(こざくら かおん) 柊佑の妹、現在中学二年生で、兄とは6歳差。幼・小まで学校を休みがちになるほど頻繁に体調を崩していたが、徐々に回復し、中学二年の今は元気に学校に通っている。しかし、今でも些細なことで体調を大きく崩すので家族全員で榎音の体調に気を遣っている。運動も長い時間はできないが、もともとのセンスが良かったためか身軽な動きができる。 兄・柊佑とは仲が良く、兄に比べて勉強が得意ではないためよくテスト勉強に付き合ってもらっていたり、それこそ幼少期は周りに比べ遅れた勉強を柊佑に教えてもらっていた。今でもそれは健在で、わからないところは柊佑の部屋へ押しかけ教えてもらっている。 小桜家 父は企業の営業サラリーマンで趣味程度に居合を続けていた。母は実家の病院ではなく出産の際にお世話になった病院の事務で働いていた。柊佑は子供の頃から勉強ができ、小学生から医者の道に進むことを期待されていたが、柊佑本人がそれをプレッシャーに感じたり、母方の祖父母に会うたびに医者になることを期待されうんざりしなかったのは、彼には体の弱い妹がいたからである。母は自分の両親にうんざりしていたが、柊佑が自分の意思で医者を志し、妹をとても大事に思っていたからこそ、彼の医者という夢を応援することができた。 妹の体が弱いこともあり両親が妹に付きっ切りだったことももちろんあったが、柊佑ものめり込んだらどんどん先に突き進んでいく子供だったため、両親は柊佑のことも同じくらい気にかけていた。というのも、柊佑が両親以上に榎音を心配しお世話をするので、”お兄ちゃん”に榎音を任せながら、自分たちは柊佑を気に掛ける余裕もあったのだ。

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