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もう自分がいつ産まれてどれだけ生きてきたのか数えるのも忘れたが、なんとなーく生きている。最近は由羅兎という新しいオモチャができたので、生きることがちょびっと楽しくなった。 何百年か生きたころにとある郊外の村に居座っていた時、年端もいかない少年（ルイ）に「一目ぼれをした」と告白をされてつきまとわれるように。どれだけ突き放してもめげずにアタックをされ続け、彼だけが年をとっていった。いつまでもまとわりつくのでなかば諦めてしかたなくそばにいさせてやったら、自分もいつのまにかほだされてた。表には出さないけど。ちなみに最初のころに自身が吸血鬼だということを明かして離れてもらおうとしたが、それでもかまわないと強く返されたためもう完全にあきらめた。本当に厄介。 結局そのまま彼の生涯つきるまで一緒にいた。今までの人生で何気にこいつは特別だ、と思えた人間は彼ただひとりだけだったので、それ以外の人間には基本的に心を開かない。ちょっと高慢でプライド高い。しかし打たれ弱い。 「僕たちが生きたこの世界を僕が愛したように、君にもこの世界を愛し続けてほしい。もし生き続けた先で飽きたり、いやになることがあれば、その時は向こうで待っているからね」 彼からの遺言を受け取り、少しは愛して、この世界を守ってやろうかなと思うようになった。

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