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『榎本班』、正式には『警視庁特殊犯罪捜査零課』に所属している。 発足は四年前。主な活動内容は警視庁刑事部捜査一課と特命捜査課を合わせたようなものとなっている。つまりは現行の犯罪と過去の未解決事件を平行して捜査している班という事になる。 警察署内の立場としては、NPCの後ろ盾などもありそこまで悪いものではないが、他の所属に比べて自由に動き回れる事や、警察組織にそこまで囚われない独特なチームである事ということもあり、快く思わない刑事も多い。 共通認識 あなた方は警視庁特殊犯罪捜査零課の同僚である。各々がそれぞれに特化した技能を有しており、四年前の結成当初からの付き合いだ。紆余曲折ありながらも、共にそれだけの年数を過ごしてきた。 共通の同僚である『相模原涼』は温厚で優しい女性であったが、三年前とある事件によって死亡してしまう。あなた方はその光景を忘れた事はない。 とある教会跡地にて、まるで磔刑にあったかのように吊るされた彼女の肢体。祭壇の奥に位置していた十字架に無数の蔦が這い、彼女はそこで事切れていた。肉の隙間から色とりどりのアザレア、アイビーそれ以上の美しい花々を咲かせて死んでいたのだ。 彼女の目や鼻、口から伸びたものが一層激しく、最初は誰のものかも判別は出来なかったが、ふと「相模原」と呼ぶ声が聞こえ、あなた方はそれを誰であるかを理解した。 三年前、応援の刑事達が現れるまでの間、あなた方はその名を叫び、泣き、悲痛と嘆きの中彼女の死体を床に下ろし、ただひたすら慟哭していたのだ。 犯人は未だ捕まっていない。その死体の異常性から犯人は『庭師』と呼ばれ、今でもメディアを賑わせている。 あなた方は日々別の捜査に当たりながら、『庭師』を探し続けている。 シナリオ内　季節は冬 HO1 あなたは三年前に死亡した「相模原涼（さがみはら　りょう）」の恋人である。しかしこの事実は同じ課の誰も知らない秘密だ。 あなたは彼女を愛し、また彼女から愛されていた。故に三年前からの心の傷は未だに癒えていない。 彼女の事件を追う内、犯人である『庭師』は警察署内関係者の誰かの可能性が高いとされた。 理由としては相模原自身が、体術・防衛手段に於いて一般人に劣る事がない事。更に彼女が非常に警戒心が強い人物であると知っているからだ。 あなたは彼女が無残な死に方をした為か、その前後の記憶が曖昧な状態だ。 だが一つだけ確かな事は、その死体を見て一番に「相模原」と名を呼んだのは自分という事だ。 自PC：榎本夏季の叔母 涼とは幼馴染であり、かつ友人以上恋人未満の関係性だった。昔からずっと一緒にいたから、一緒にいるのが当たり前で、そこに「恋」があると気づいていながら現状を崩したくなくて、「幼馴染」「腐れ縁」という立場を無くしたくなくて打ち明けられずにいた。それはきっと相手も同じだった。二人は家も近く、半同棲に近かった。それでも、「幼馴染」から抜ける事が出来なかった。 それでも、もう互いに歳だった。30も過ぎるという時、打ち明けようと思っていた。そんな時に涼は死んだ。

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