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〇夏月ミコト(なつき・みこと)『藍と深海のマリンスノウ』HO1：歌えなくなった歌手 【菜の花】：「快活」「明るさ」「小さな幸せ」「快活な愛」「競争」「活発」「元気いっぱい」「豊かさ」「財産」 【夏椿】：「愛らしさ」「はかない美しさ」 ・決して何物にも汚されることのない、たった今世界をはじめて目にしたばかりの新雪の色をした髪を、自身の踵にさえ触れるほどに長く伸ばし、たおやかに世界へと靡かせている。色素が限りなく単色の白色の髪は、けども光の加減によって、まるで氷のようにも様々に世界の色彩を映し上げている。対して、瞳は限りなく鮮やかなあおい、あおい色をしている。世界を満たす大海のような、或いは世界を覆う蒼穹のような。刻一刻と同じときはない天候のように感情を映し出しながらも、然し、認めなければならない景色は、ただ真っすぐに見据える、真っ青な瞳。 ・そんな色彩と見合った線の細い容貌と体躯はしているが、然しその実、細身の体からは些か想像がつかないほどに肺活量が多い。それは勿論日々の鍛練ゆえでもあるが、もとより呼吸器が強い体質であり、いざ声を発するとなると、かなりの遠方まで地の声を高らかに届けることが出来る。 　青い瞳は些か自信なさげに常に俯き気味なことも多く、何処か儚ささえも抱く外見。そして、引っ込み思案な性格をしているゆえに、一見はそうは見えないために、いざというときのギャップが大きい。 　また、自身の声を世界へと響き渡らせるその瞬間だけは、青い瞳が真っすぐに其れを見据え、そして、己の声が届く範囲を、或いは己の声を聞き届けるすべてのひとびとを、その表情を、静かに眼界へと刻み付ける。 ・幼少期から、名の知れた歌手として活躍をしている。 　幼い頃はただ単純に歌が好きなだけの子供だったが、小学校の高学年ほどから周囲からは一歩抜きんでた歌声をもっており、音楽の授業でさえも、彼女が歌い始めると思わず、周囲の子供たちがそれを聞くために黙ってしまうほどだった。だが、その声が影響で、羨んだ周囲からやっかみやいじめを受けてしまうことがそれなりにあり、自信のない性格の由来にもなってしまっている。それゆえに、小・中学校の間はほとんど人前で歌うことはなくなり、以前住んでいた町から引っ越したことを気に、極々一部の親しい人間や、また家族の傍でしか歌うことをしなくなった。 ・けれど、歌を歌うことが嫌いになったわけでも、嫌になったわけでもなく。 　むしろ、歌を歌うことが何よりも好きで我慢が出来なかったからこそ、そうするようになった、というところもあった。 　歌を歌うことを、我慢できないから。もしも、あの小学校のときのように、そんな自分の歌を聞かせて、嫌な思いをしてしまう人の前ではなくて、自身の歌を喜んで聞いてくれて、歌うことを許してくれる人の前だけで歌おう。 　そう意識して、学生時代を過ごしてきた。 ・けども、転機が訪れたのは、高校生のとき。 　引っ込み事案な性格ゆえに、極少人数の友達しかできず、またそんな彼ら彼女らとも特にいつも一緒にいるわけではなく、部活も入っていなかったため、帰宅の際はほとんどひとりだった。 　けれど、ひとりであるからこそ、小さな楽しみがひとつ、あって。それは、住んでいた町の学校へと通う道中、あまり人が多く寄り付かない、小高い山の半ばに、小さな神社があって。街と景色が一望できて、そして人気が少なく静かなそこで、かみさまへと頭を下げてから、自分の気が済むまで歌う、あの時間。いつの間にか生まれていたその時間が、何よりも好きで、いつもの楽しみにしていた。 　話すことも、人の目を見ることも、あれ以来あまり得意ではなくなってしまったけれど。でも、歌を歌っているときだけは、数多の言葉を奏でることが出来て、世界から瞳を逸らすことも決してなくて、ただただ、自由になれたから。 　だから、時折、とぷりと夜が暮れてしまうくらいまで歌ってしまって、慌てて、家に帰るなんてこともあった。 　そして、その日も。歌うことが楽しくて、時間を忘れてしまって、気づけば一番星が視界の端で輝いていたから。少し慌てて、傍の木陰に置いていたスクールバックを手に取って、家へと帰ろうとした、とき。 　鳥居の下に、半ば呆然とたたずんで、こちらを見ている、ひとりの若い男性と目が合って――――「君の歌を僕にくれないか！！？？？」と、開口いちばん叫ばれたそれが、今のマネージャーとの出会いだった。 ・彼の熱烈なスカウトに折れて、歌手としてデビューした。 ・芸名は「MikoTo(ミコト)」。本名は明かしていない。 　Tが大文字なのは、Toと掛けているから。繋ぐ意味。みこは巫女、神子。歌と人々を繋ぐ、巫女。 ・歌以外の自分に自信がない。 ・その実上がり症で人前に立つことが本当は苦手。だが、歌だけには何よりもの自信があるから。歌をうたうときだけは、いつもの自分とは全く異なる自分だった。歌に関することだけは、誰にも負けない自信があった。 ・かなりのストイック。一日の半分以上を歌の為に使い、歌の為に努力が出来ることならなんだってやった。 ・歌が全て。 ・「夏月海言」 ・カラーコード：#72b3f2 【特徴表】 29：バイリンガル 【花言葉】 12：カランコエ 「幸福の印」「おおらかな心」「小さな思い出」 手にある全てが幸福への道しるべ。貴方の持っている一つ一つはとても小さいものだろう。だが、貴方は決して捨てない。捨ててはいけないことを知っている。 66：林檎（りんご） 「名声」「選択」「評判」「選ばれた恋」 レールの上を歩くのが貴方。全ては用意されたものなのだ。ああ、何か新しいことはないものか。それが不幸か幸せか……それすらも問わなくなってしまうほどに貴方は決まり切った道を歩き続けてきた。 90：浜木綿（はまゆう） 「どこか遠くへ」「汚れがない」 どこか遠くを見ている。ここじゃないどこかへ行きたいといつだって考えている。それは願望となり、目標となるだろう。さあ、準備はいつだって出来ている。あとは一歩踏み出すだけだ。そう思いながら、今日が来た。 ＜以下、『藍と深海のマリンスノウ』HO1歌手秘匿情報有り＞ ・「海言」という名前は。 　赤ん坊のころから、まるで鳴き声が細波のように美しかったのだという父の言葉と。 　そんな声音をもってほしい、という願いと共につけられた。 　まるで漣のように。まるで白波のように、まるで大波のように、或いは凪いだ海原のように。 　数多の表情を見せ、けども、誰にも汚されることのない、伸び伸びと広がった蒼。 　時に、自然の厳しさと自然のおおらかさ、双方を見せつける、真っ青な大海。 　そんな風に、育ってほしい。そんな風に、もし歌をうたうのならば、歌ってほしい。 　そんな、願いと祈りと、思いの名前。 ・おねがい、これ以上私から、”私”を、”歌”を取り上げないで。 〇歌唱しているイメージソング ・すずめ(RADWINPS) ・ノーザンクロス(シェリル・ノーム starring May'n) ・ダイアモンドクレバス(シェリル・ノーム starring May'n) ・夏灯篭(HACHI) 〇愛を喩えるならばなんと称するか？ 「……貴方の為に歌うこと」 「私には、歌がすべて、だから。……だから、そのひとの、ためだけに歌うこと」 「愛は祈りで、愛は願いで、愛は思いで、愛は言葉で、愛は旋律。だから、歌」 〇曲のタイトル ・夏時雨 ・雪、星、シンシンと。 ・boil the ocean ・clam up ・かみさまなんかいない ・リトル・クライ ・ヘリオポリス 〇芸名 「MikoTo」 ●HO1　歌えなくなった歌手 貴方は逃げ出した。 歌えない貴方に、残るものはなんだろう ▽ 幼い頃から貴方は歌うことが好きだった。生きがいで、全てだった 幸運な事に才能もあり、努力をしなくて困った事はない。 周りからも「天才」だと持て囃されてきた事だろう。 上記について貴方がどう思っているかは好きにするといい。ただ一つ大事なのは貴方の唯一である「歌声が失われた」という事実だ ▽ 貴方は突然歌声を失った。まるで奪われるみたいに、泡のように声は溶けて消えたのだ。 ツアーライブ中の事で客席は満員、皆が期待と熱ののこもった瞳を向けていたが、貴方がいつまでも歌い出さないのを見て、それは次第に失望へと変わる 騒然とする観客に動揺が滲み始めた頃、ステージの照明が落とされて絶望のまま意識を失った ▼ 活動は休止、ツアーライブ休止への苦言や、ファンからの失望。家へ押しかけるマスコミから隠れるような日々がしばらくの間続いた逃げるように、貴方は【かもめ街】と呼ばれる街へと赴く事になる ▽ ・医師には【心因性失声症】だと診断されている。 ・通常喋る分には問題がないが歌おうとすると眩暈や動悸に襲われうまく声が出せなくなる ・メディアにこの事は公表しておらず、倒れた時の事も一時的な体調不良として扱われている ・倒れた日から貴方は悪夢を見るようになった。 ・また、貴方の母親は幼い頃に他界しており、写真で姿を見た事がある程度だろう ▽キャラ作成 HO推奨技能：芸術：歌唱　 芸術：歌唱にその他技能で+50を割り振っておく powは2d6+2で作成する シナリオ開始時に悪夢の影響から1d10+5のsan減少を行う ▽また別途キャラシに記載して欲しい事 ・歌唱しているイメージソング（任意） ・「愛を喩えるならなんと称するか」「曲のタイトルを一つ」 ・芸名の有無、使っているようなら教えてください 【通過シナリオ】 ・『藍と深海のマリンスノウ』HO1//END3：SAN値-12,芸術(作詞作曲)+1

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