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『愛する君へ呪いの花を』KPCにて作成。 モチーフ：黄色のアネモネ／花一華、紅花翁草（はかない恋、恋の苦しみ、見放された、見捨てられた） 一人称：私 誕生日：3月12日 好きな食べ物：ナスのみそ炒め A59ACA 表情は少なく口下手。強がり。意外と泣き虫。 昔から音楽は好きだったがあまりの不器用さに奏者は断念。耳がいいのを生かして調律師を目指す。 不器用は相変わらずで、実技ではよく傷んだ弦を飛ばして怪我をした。 親は「女の子がそんなに傷を作って…」と心配したし、学校の先生からも「筆記は優秀なんだけどねえ」と口を濁された。 それでもなんとか3級の試験に受かり、楽器屋も兼ねるさほど大きくない工房へ就職。 ほとんどは楽器屋の店員業務で、たまに近隣の音楽教室や学校へ出張する日々。調律師としての仕事は多いとは言えず、経験の無さがさらに自信を失わせた。それでも、周りの心配を蹴ってこの仕事に就いたのだから、なんとか安心させてあげたかった。 弦音さんとは、たまたま店長に連れて行ってもらった音楽ホールで出会った。 いつもの仕事場の何倍も大きな会場に緊張した。私たちの仕事が、このコンサートの成功失敗を左右するのだと、改めて感じた責任の重さに気絶しそうだった。 いつも通り、"未熟な若い女"や"傷だらけの体"に心無い声が聞こえる中、弦音さんは優しい言葉だけくれる人だった。経験の浅い、しかも初対面の人間に調律させるなんて不安だろうに、「ありがとう」って、「君のおかげで演奏ができる」って。嬉しかった。 そのあと聞いた演奏は本当に素敵で、彼の人柄通りの優しい音色が心地よくて、そこに少しでも自分が力になっていると思うと誇らしかった。 ああ、このために、今までがんばってきたんだって、思えた。 それから、調律師としての仕事もだんだん来るようになり、弦音さんと会う機会も増えた。 そのおかげか、それからしばらくして、ようやく2級ピアノ調律技能士試験に合格した。 まさか恋人になるだなんて思ってもいなかった。 彼はステージで輝いているのが良く似合う。あくまで私は裏方で黒子だ。 これから素敵な女性とたくさん出会って、いつかはきっと離れていくんだろう。 私にはもったいなさ過ぎるもの。 それまでは、彼がくれる愛情を少しでも返せたらいいなと思う。 せめて、もうすこし恋人らしく出来たらいいけど、むずかしい。

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