タグ： 門間まどか

■フレーバーテキスト■ 実際の所。俺は【哀しい】がわからない。 きっと、俺という人間の在り様が砕け散ったあの瞬間から、俺は俺のまま――違うナニカになってしまったのだろう。 それを【哀しい】とは思わない。 替わりに湧き上がるのは、自虐めいた悔悟と、強い【怒り】だ。 どうしてあの時戦わなかった？ どうしてひとりで【逃げ】出した？ どうして、どうして、どうして――。 ……俺には、戦うだけの力があったはずなのに。 今でも時折考える。 もしあの時、せめて【立ち向かって】さえいれば、こんな風にはなっていなかったんじゃないかと夢想する。 でもきっと、それは益体のない妄想だ。 だって俺は――そんな自分からも【逃げ】たがっている。そして、そんな自分の在り方に【怒って】いる。 ■設定■ この地域一帯に影響力を持っていた名士の家柄に生まれた。 氷上家は代々――それこそ20年前にレネゲイドウィルスが世界中に拡散するよりも以前から――オーヴァードに縁のある家系だった。 無論、“オーヴァード”や“レネゲイド”などという単語は知らない。ただ、“神掛かり”的な力を持つ存在と交わった家なのだという言い伝えだけが代々、一族間で共有されており、時折その片鱗を持つ子が生まれてくることがあった。 そんな中生まれた優の周囲では物心つく頃には不思議なことが絶えず、知らないはずのことをいつの間にか知っていた。 家族は優を“神掛かり”の再来として持て囃し、優も自分の力を信じて疑わず育ってきた。 しかし10年前の事件の際、優は恐怖に竦んで動けなかった。 その所為で家族を失い、ひとり逃げ出した事に強い悔悟と怒りを抱くと、血脈の内に眠っていた残滓が優に遅すぎる力と代償を与えた。 以降、優は哀しいを理解できなくなった。 親戚に引き取られた後、気味悪がられない様に悲しむフリだけが上手くなっていった。 現在。容姿も手伝って芸能界へとスカウトされた彼の評判は悪くない。 ★性格 プライドが高く、自分に出来る事は自分でやるのが当然と思っている節がある完璧主義者。 逆に他人に対してはほどほどに寛容で、自分のレベルを他人に求めるのは間違っているという考えが根っこにある。 その為、自分の成果に傷をつけられない限りにおいては大体の失敗を許せる度量を持つ。 また、過去の失敗からそれらの生来の気質の根っこに潜む様な形で自分自身に自信がない、虚勢の様な性質を抱える。 総じて【糸が張り詰めた人形】のような男。 表面上は爽やかな好青年。 その本質は自身に対する不満と怒り、それらすべてからの解放を願う逃避願望に身を委ねたいと思っている破滅願望主義者。 戦闘スタイル 自己の認知する領域空間を掌握し、空間を歪める事で敵に触れる。 性質上、自身に近ければ近い程強い影響力を発揮する事から、その手に触れたものは“空間ごと”捩じり上げる事が出来る。 その性質は血脈由来の物というよりは本人の力によるもので、本来の血脈は火や氷と言った熱に干渉する存在だった。 結果、優の領域歪曲は距離さえ適切ならば体勢も位置も無関係に対象を掴み、空間ごと圧搾する過程で生じる熱をも破壊力に変える。 暴走する事でその強度は飛躍的に跳ね上がる。 ■ハンドアウト■ PC2 ワークス：職業系なら何でも ロイス：八幡　冬華　P/誠意：N/隔意 キミはあの事件により身寄りを失い、遠くに住む祖母によって育てられた。 そして最近、この街に仕事の都合で赴任することになった。 遠い親戚であり地元にある神社の宮司をしている八幡はそれに先立って色々と世話をしてくれた人物である。 何かにつけて気にかけてくれる彼のおかげで仕事も順調…だと思われた矢先、事件は起こった。 ■リザルト■ 最後まで参加した：1点 目的達成：10点 侵食率：0点(3倍振り) 諸々3点 計14点

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