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イタリア在住。移民。他に頼れる者がいない状態で現在の土地に移り住み、何の因果かレストラン経営者の華僑の女性に拾われてそこで働く事になった。店の立地の関係上付近の治安が悪く、従業員として求められている仕事は主に荒事の解決となっている。同じ宗教を信仰する民族的に近い立場のコミュニティに所属していない理由は難民としてこの土地にやってきた時のそういった繊細な事情がひとつ、もう一つは故郷の家族・知り合いを全員失った事により彼らと近い属性の人々と関わる事に喪失の恐怖を覚えるからである。雇用者である夫婦もまたイタリア国内の華僑コミュニティの中心部に食い込んだ人間ではなく、ナージの立場は何重にもアウェイなものになっている。しかしそのアウェイさでしか得られない安寧もある。人と関わる事に深くリソースを割けるほどまだ彼に余裕はない。また移民コミュニティに属さない事は移民問題が槍玉に挙げられる時、本来その属性に当てはまる人間でありながらそこから外されるというメリットもある。このメリットを享受する時のナージの顔色はあまり良くない。何はともあれ彼は労働の対価として居場所を認められている状態で、ただ日々生きて飯を食って寝ている。必死なんです。 故郷がそのような事になったため、彼は神と生活習慣(信仰とその実践)についても考え方を改める事となった。ナージは「自分ひとりで可能な範囲でしかそれをしない」という風にそれを定めている。神の試練などという考え方については最早思う所しかありはしなかったが、己の人生に根ざした世界の在り方まで捨てる事は出来なかった。信じる事をやめたわけではないが、決して敬虔な信者であるとは言えない状態だ。信仰におけるかなりの手順を省略しているため、傍目から見れば信者には見えないかも知れない。民族コミュニティに属さないのはそういった在り方を他人に見せないためである可能性もある。 母語以外の言語はやや品の無い語彙に偏ったイタリア語、最低限の片言程度の中国語と英語を話すことが出来る。読み書きはそれよりもやや拙い。 家族を失った時の事を夢に見るため寝付きがあまり良くない。安いイヤホンで音楽を大きめにかけて寝る。 寝起きする場所は雇用主の夫婦に貸して貰っている。狭いが、生存には十分。家族のように可愛がられているとは言えないが、かなり世話にはなっている。拾われた犬。そこそこの信頼を置かれたお手伝いさんくらいの距離感かも知れない。ナージが心の距離を取っていても仕事をすればそれでよしとしてくれるタイプ。15歳の時に拾われた(事前導入次第で変更される可能性のある部分)ので付き合い自体は長い。やや治安の悪いエリアにある分店と、それなりの格のエリアにある本店がある。一見して同じ経営者の店とは分からない。ナージは治安が悪い方の店の従業員として雇われている。 ナージー نَاجِي [ nājī ] [ ナージー ] Naajii、Naji、Naajy、Najy、Naajee、Najeeなど （敵・死・災難から逃れて）免れる（者）、生き残る（者）、助かった（者）；（人やラクダの歩みが）速い 【 日本語のカタカタ表記としてはナージー以外にナジも使われている。口語では語末の長母音が短母音化してナージと聞こえることが多い。エジプトなどjをg音に置き換えて発音する地域ではナーギー、ナーギに。そこから派生する英字表記はNaagii、Naagi、Nagi、Naagy、Nagy、Naagee、Nageeなどが考えられる。】 ガンナーム、アル＝ガンナーム غَنَّام [ ghannām ]→Ghannam、Ghanam、Gannam اَلغَنَّام [ ’al-ghannām ]→al-Ghannam、al-Ghanam、al-Gannam ▶羊飼い 【 家長・先祖の職業に由来するニスバ。定冠詞がついていたりついていなかったりする。】 ・引用元サイト https://alarabiyah.sakura.ne.jp/words/name/arabicname-male/ https://alarabiyah.sakura.ne.jp/words/name/familynames/

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