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二万円 愛里(にまんえん あいり)
ID:3377678
MD:573deba66de35a2dd66e842caa4fb237
二万円 愛里(にまんえん あいり)
タグ:
じゃこ式親
じゃこ式二
じゃこ式二母
二万円家
もう一つの愛のルーツ
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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SIZ
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HP
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初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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通常表示
<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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通常表示
パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
特徴表:奇妙な幸運(愛水薬から引き継ぎ)、格闘センスの持ち主(愛恵枝から引き継ぎ) 年齢による能力値の増減を採用 二万円愛水薬、愛恵枝、楽玖、夜伽里、祢叶里、舞光、美慧留、羽早の母親。 それぞれ、21歳、24歳、27歳、29歳、33歳、36歳、37歳の時の子ども。旧姓は山吹(やまぶき)。圧倒的グリフィンドール。 二万円詩聖の第一夫人、まさにその人である。詩聖が海外に飛び出して旅をしている間、家を守る役割をになっているのが彼女である。 普段は家の財務状況やお手伝いさんの管理、家事や育児全ての業務の統括をしている。統括というのは、普段はお手伝いさんなどに業務を任せ、最終決定権が彼女にあるような状態である。むろん、それはあくまで詩聖の代理という形であるので、真の最終決定権は詩聖にある…はずである。実際のところはどうなんでしょうね?それは夫婦間の秘密です。 ただし、精神面の育児に関してだけは自ら介入してくることが多く、実子への説教は自分でする。手が出ることもあるため、説教モードの時は実子たちが一目散に逃げていきそして母のパワーで捕まえる。かわいそう。実子以外の子どもたちに対しては、あまりに素行が酷い時は説教するが、そうでない場合は放任していることも多い。楽玖や夜伽里がその件に抗議することもあるが、その抗議ごとなぎ倒してくる。怖い。 面倒見がものすごくいいため、困ったときに相談するとめちゃくちゃ親身に聞いてくれ一緒にいろいろ考えてくれる。 他のお母さんたちのこともかなり気配りをしている。女社会というものはちょっとしたことでこじれやすいので、そうならないようにみんなの心のケアなどを積極的に行っている。場合によってはキレている場面も目撃されるが、それはまぁご愛敬。 二万円家は基本的に詩聖と愛水薬の収入で回しているが、仕事をしている母親や子どもがお金を毎月入れてくれたりするので、それも統括して財務を回している。人数が下手な会社より多い家族なので、財政はきっちりしなくてはいけない。 一人相談役兼秘書の使用人がいるので、彼に相談しつつ、新規の使用人を雇ったり給料計算やら処理の統括をしているのも彼女。詩聖や他の母親の意見を聞きながら、お手伝いさんを募集したり管理したりしている。 詩聖が新しい嫁や新しい子どもを連れてくるたびに寝技をかけてきていた人である。学生の時は柔道部に所属しており、あの二万円詩聖の関節を外してはめるところまで朝飯前である。かわいそう。 その寝技は基本的に詩聖にしかかけない、頼んでもやってくれない。昔は少し粗相をした子などに弱めの寝技をかけていたりもしたが、最近はその役目は愛恵枝に移っている。でも、その現場を見ても止めてくれない。厳しい。だが、実子夜伽里や祢叶里には寝技をかます場面が見れたりする。早くまっとうになれ。 趣味でよく家族の写真を撮っている。普段のありのままの写真を撮って、それをアルバムにして詩聖と眺めるのが大好き。 それはだいたい34年ほど前のことである。 愛里はその時は高校に入学したて。持ち前の美貌ですでにうわさで持ちきりだ。 だが、彼女はそんなことは意に介さない。言い寄ってくる男たちは軽くいなしながら、たくさんの友達を作っていった。 彼女は、元より正義感が強い。一人でいる子を見つけてはぐいぐいと仲間に引っ張り上げてしまう、そんな力を持っていた。 もしも友達が泣いているのを見つけたら、ずっと寄り添ってくれる、そんな優しい心の持ち主だ。泣かせた奴はフルボッコにします。怖い。 あと、彼女は文字通り本当に強い。中学の時は柔道の女子大会を制覇したらしい。強い。 たいていの男子はボコせるらしい。怖い。 高校一年生の春のことである。出来立ての友達がとある男の前で泣いてる場面を目撃した。 そんな場面を見てしまったら、愛里がやることはただ一つである。 愛里はその男にむかって、渾身のハイキックをぶちかます。ちょうど急所に入ったのか、その男は膝をつく。彼女は慌てて友達の元に駆け寄った。ところがどっこい、この友達が泣いていた理由が大事なものを取りに行けそうもない柵の向こうに落としてしまって泣いていたところ、この男がそれを取りに行ってくれたらしい。 愛里は完全にやらかした顔をする。そう、この男、むしろいいやつだったのだ。 「う、うわ~~~~~ごめん…!私勘違いしちゃって…」 『はは…、友達の為にやったんだろう…?気にするな、…ッ!いてぇ…』 これこそが、二万円詩聖との出会いである。なんてドラマチックなのだろうか(棒) その後、むしろそんな粗相をしたはずなのに、なんと二万円詩聖から愛を告白される。 あんな初対面でハイキックする女なのに大丈夫? と聞いたが、むしろこんな男に恐れもせずに立ち向かう勇敢な心、そしてそのキックの強さ、なにより友達の為に全力で戦えるその愛情に惚れたとか言われたらしい。やけにくさいこと言われたなぁとは思ったが、実際いい人だし顔はめちゃくちゃいいし…、せっかくなので彼と付き合ってみることにした。 詩聖とのお付き合いはとても楽しかった。帰りは一緒に帰ってみたり、一緒に勉強してみたり、清純なお付き合いをしていた。 って、そんな清純さでは山吹愛里には物足りない。なぜなら彼女は、超がつくほど性遊びが好きなのである。もちろん早い段階で詩聖にもそれをねだったが、どうも彼の歯切れが悪い。そして結局抱いてはくれない。彼のことは間違いなく好きだったのだが、愛里はこのことだけが不満であった。 仕方がないので、その辺の男と遊んだりしていた。まじかよ。時たま女の子から誘われたらそれも笑顔で受けていた。嘘だろ。ただし、あくまで遊びだったので基本的に行きずりの関係だった。行きずりだったらいいと思ってるのか? 清純なお付き合いの申し出はすべからくお断りしていたので、一応一途らしい…。それは一途って言っていいのか? 高校時代の愛里は柔道部のエースとして高い成績を残しつつ、なかなかのヤンチャな女子高生だった。 それでも、本命は二万円詩聖だった。それだけはずっと変わらなかった。 高校を卒業して、ついにその日が来る。詩聖とベッドを共にする。その日にお互いに大人の階段を登る約束(大嘘)をしていたわけで、愛里はついに愛する詩聖と一緒になれるとわくわくしていた。 ところが、詩聖に直前になって否定されてしまう。あの詩聖が、いつもの強気な顔ではなくとても弱弱しい顔になっていた。思わず愛里は詩聖を抱きしめる。余計なことは言わず、ただただ優しく抱きしめる。人の温もりというのは、多くを語らずとも気持ちを伝えられる。愛里は抱きしめながら、指と指を絡め合わせ、肌と肌を抱き合わせ、頬と頬を擦り合わせる。自身の温もりを彼に伝えた。 それが伝わったのかどうなのか、詩聖はぽつりぽつりと語りだす。その言葉を、愛里は優しく寄り添いながら静かに聞いていた。彼から溢れる涙と、彼の言葉を受け止めた。 その日は体を交えることなく、ただ強く抱きしめ合って終えた。だが、不思議と愛里は満足していた。完璧超人だと思っていた彼の人間味に触れたからなのか、愛里の庇護欲を掻き立てられたのか、それとも他に理由があったのかはわからない。 詩聖は高校生のころから会社を経営するツワモノであった。高校を卒業して大学に入学してもそれは変わらず、収入は申し分がなかった。そういう経緯もあってなのか、高校生の時に愛里はプロポーズされる。その時は愛里は軽いノリでプロポーズを受けた。人生は経験だし、詩聖は好きだしいいでしょというノリである。軽い。 だが、あの日のベッドの上の出来事からはその意識が少し変わった。この人にも護ってあげる誰かが必要なんだと、そう思ったから。 後日、改めてベッドを共にする。今度は体を交えた。 激しい情緒の後のインターバルの時に、唐突に詩聖が口にする。 『なぁ愛里、俺たちここでお互いに大人の階段を登るって約束をしたよなぁ。』 「ええそうよ。今、ここで登ったの、二人でね。」 『その割には愛里は手慣れてなかったか?』 「えっ!? あーなんのことかしらねー。ほら、私こういう予習は欠かさないタイプだから。」 『そうか。…まぁいい。聞いてくれ。』 「…なぁに?」 『俺な、夢があるんだ。その…言い難いんだが、子どもがたくさん欲しい。あまり良い夢じゃねぇかもしれねぇが、それが俺の夢だ。…お前にはいろいろ苦労をかけるかもしれねぇ。』 「…うん、それで?」 『それでも、俺の傍にいて欲しい。』 「…アンタ、私を誰だと思ってるの?アンタに頼まれなくてもそのつもりよ。」 『はは、そりゃ心強ぇな。』 その後、二人は結婚した。 詩聖はまだ学生ではあったが、同時に社長であり、資産家でもあった。愛里は結婚を機に例の男遊び女遊びは止めたらしい。 朝は詩聖を送り出し、夜は詩聖を出迎えた。慣れない料理や掃除なんかも頑張ったらしい。もちろん、遊ぶこともしっかりやっていた。…例の性遊びではなく友人たちとの健全な交友である。高校時代の柔道部のOBとして遊びに行ったり、妹と遊んだりと、彼女は彼女なりにエンジョイしていたそうだ。 家を構えしばらくしたころ、妊娠が発覚する。初めての子どもだと詩聖と共にとても喜んだ。検査によると双子ちゃんのようだった。詩聖の夢は子だくさん。これは頑張らないとなと、愛里も張り切っていた。 と、ここでまたひと悶着起こる。妊娠8か月目くらいのことである。 詩聖が神妙な顔で愛里に語りかける。おおきくなったお腹を撫でながら愛里がそれを聞いていた。 「どうしたの?」 『いやぁ、愛里。俺はずっと考えてたことがあるんだ。』 「考えていたこと?」 『俺は子どもがたくさん欲しい。』 「うん、知ってる。私も欲しい。そうねぇ~やっぱ10人家族くらいは目指したいわよね。」 『…いや…それじゃ俺は満足できねぇって思ったんだ。』 「…はい?」 『俺は、もっと子どもがたくさん欲しい。10人どころじゃねぇ、20、30…いや、100人は欲しい。』 「………は?」 『たくさん、たくさん欲しいんだ。それで、大家族の中で、俺は幸せになりたい。』 「あのね…いくら私でも100人は産めないわよ? うーん、頑張っても…20人くらいが関の山ね。」 『なぁ愛里。それで、俺は考えたんだ。』 「何?」 『この街に最近できた”多重婚制度”。これを使えば俺の夢が叶うんじゃねぇかって。』 「多重婚…?」 『俺の子を産んでくれる女の子を嫁にして、この家で一緒に暮らしてさ…!きっと俺は、楽しいと思う。』 「それはつまり、私以外の女を抱いて子どもを作りたいってこと?」 『あー…その………平たく言えばそうなっちまう。』 その瞬間愛里のハイキックが詩聖に刺さる。出会ったときのあの時と一緒の場所に突き刺さる。そして妊娠中とは思えない体裁きで詩聖の身体をバッキバキにしていく。愛里は衝動に身を任せていたし、詩聖もまた甘んじて受けていたようであった。 『おい!愛里!馬鹿!!いや馬鹿は俺かもしれねぇが!!俺はどうなっても構わねぇがよォ!お前とそのお腹に入った子どもたちは大事にしろよぉ!』 「うるさい!私の子どもがこんなんで何か起きるわけないでしょ!!舐めるんじゃないよ!!!」 その夫婦喧嘩という名の一方的なぼうr…愛の攻防は1週間ほど続いたらしい。詩聖が甘んじて全て受けていたということもあるが、この時は本当に死にかけたと後にぼそりと語る。男って大変ですね。 1週間もたってようやく愛里の頭に登った血が落ち着いたらしく、改めて二人で会話した。 「…で、意見は変わらず? 全身の関節外したわけだけど。」 『あぁ、変わらねぇさ。愛里に100人産ませる訳にいかんだろう?何よりオレの最愛の嫁さんが死んじまう。』 「100人をあきらめるって言う方法もあるけど? 20人くらいなら頑張りますけど?」 『はは…。でも、それじゃ足りねぇな。俺は…もっともっとたくさん子どもが欲しい。俺自身の親が死んでしまったから子供は幸せにしてやりてぇって思ってる。愛里には本当に悪いと思ってる…俺もまだまだガキもしれねぇな。』 単なる男の子の我儘、愛里はそう思った。頑固で曲げようとしない。これだけ全身をバキバキに折り砕いたというのにまだ心は折れる気配がない。きっと、それだけそうしたいのだという願いがあるんだろう。 「…………はーっ、わかったわよ。」 『そうか…ありがとう』 「どうせ何言っても何本折っても、曲げないんでしょ?」 『…そうだな。』 「まぁ…100人家族ってのも楽しそうだしね。いいわ、認めてあげる。」 「その代わり、私からの条件がある。」 『構わねぇ。何でも言ってくれ。』 「1つ目、アンタのことだからすぐにでも女の子見つけてこようとするんでしょ? ちゃんと、どの子も幸せにしてあげなさい。適当に扱ったりしたら私がキレる。」 『わかってるさ、当たり前だ。……やーっぱ優しいなぁ、オレの嫁さn』 「は? 今はアンタが茶化していい時じゃないけど。」 『悪い。』 「…2つ目、とはいってもね。私も女なの。絶対、貴方が連れてくるであろう子に嫉妬してしまうかもしれない。だからその時は、アンタが全てを受け止めて頂戴。」 『…全てを受け止める?』 「そう。私はね、女の子に手をあげる趣味はないの。だから私の嫉妬の矛先をね、全部アンタに向ける。それを、否定しないで受け止めてほしいの。」 『…もちろん構わないさ。具体的には何をする気なんだ?』 「その時にならないとわからないけど…、たぶん全身の関節外す。」 『そうか…今より鍛えとかなきゃだな。』 「3つ目。女の子のこと、私にちゃんと教えて、紹介して。それは隠さないで。せっかく家族になるのなら、みんなと仲良くなりたいじゃない。」 『そうだな、わかった。』 「あとこれで最後。せめてこの子たちが産まれるまでは、私だけの男でいて。」 『当たり前さ。この先の人生、俺はお前の…二万円愛里の旦那だ。』 愛里は四つの約束を条件に、詩聖の多重婚を認めた。 彼女も本当はそうなってほしくなかった気持ちはあるだろう。だが、それ以上に…きっと詩聖は止まらないだろうなと思った。 だからなのかどうなのか、多重婚を認めた。 きっと大家族になる、普通じゃない生活になりそうだ。 しばらくして、二人の子どもが生まれる。 長男愛水薬と長女愛恵枝の誕生だ。 初めての子ども、夫婦は大層喜んだ。 「ほら愛水薬を見て、詩聖にそっくり。」 『はは、愛恵枝は愛里にそっくりでとても美人だな。』 それからの生活は、普通の人では味わえないような生活だった。 慣れない子育てをしていたと思ったら、ちょっとずつ家に女の子が増えていく。家にやってくる女の子はだいたい一癖も二癖もあるような子ばかりだ。そらそうだ、多重婚だとわかってこの家に来るような子なのだから。愛里は、そんな子たちの良き姉御のような立ち位置で、二万円家を引っ張っていった。 人間が増えたらその分いろいろ家でやることも増えるわけで、みんなで協力していたもののそれぞれ子育ても抱えていたこともあり、だんだん家事なんかの手が回らなくなる。変に誰かに負担が増えたりしたら確執の元。仕方がないので何でもしてくれそうなサポートを求人してみたりもした。慌ただしいながらも家を回していった。 家族がどんどん増えていく。 少しずつ少しずつ、子どもだけではない、二万円家が、成長していく。 愛里だって負けてはいない。自身が一番子どもを作るのだと言わんばかりに、詩聖に突っかかる。 そして気がつけば、家族が100人を超え、自身の子どもは8人にのぼっていた。当初言っていた目標はある意味達成したのかもしれない。 詩聖が帰る度に寝技やらハイキックやらをかます姿はもはや日常の景色。止める者は誰もいない。 子どもが粗相したときに追いかけまわすのも日常茶飯事。もしかしたら他の家族との喧嘩や、使用人との口論の姿も見ることができるかもしれない。 そんな中でも優しい時はしっかり優しい。いい事をすれば笑顔で褒めてくれるし、何かを相談すれば一緒に考えてくれる。甘えに行けばめいっぱい甘やかしてくれる。時と場合によりますが…。 時には強き妻として、時には頼れる姉貴として、そして時には怖くて優しい母として、二万円愛里は今日も二万円家を走り回る。 「愛水薬ね。あの節操のないプレイボーイがいつの間にか所帯持ちだってね。会社もみんなで頑張ってる。ホント、詩聖によく似たね~。俺が親父が帰るまで家を守るんだ~ってさ。頼もしいね。もうちょっとだけお兄ちゃんにも甘えちゃおうかな。 …ちゃんとお嫁さんと子どもを大事にするんだよ。」 「愛恵枝にはいろいろ気を使わせちゃったねぇ。お姉ちゃんだからってつい甘えちゃってたところがあるのは否定しないよ。よくやってくれたね、ありがとう。 あなたももう、自分の幸せを第一に考えていいのよ。 結婚式にはちゃんと詩聖引っ張ってくるから安心して。大泣きする準備はしておくからね。」 「楽玖~。いつもチビたちの相手してくれてありがとうね、助かってるわ。 でももう26歳でしょ、遊んでないでそろそろ身を固めなさい。 …わざわざ留学修行するくらいには勉強熱心で努力できる子だってのは、私がよく知ってるから。」 「夜伽里、知ってるわよ。あまり男遊びをしすぎないこと!やりすぎるとその内痛い目みるからね? 早い事相手を見つけて、しっかり自分の幸せ見つけなさい…! あなたのそのお菓子作りの腕は世界一なんだから、そっちには期待してるわよ~?またお菓子作って頂戴な。」 「祢叶里…なんで…そんなに私と詩聖のダメなところだけ似てしまったの…? あーもう、この際女遊びはいいから!生徒に!手を出すのはやめなさい!!!アンタもう21歳でしょ!? 大人なんだから、立場はわきまえなさい!! わきまえろって言ってるでしょ祢叶里こっちに来なさいおいコラ祢叶里ぃ!!」 「舞光~やりたいこと見つけれてよかったわね~…!自分のやりたいことを見つけられるって幸せなことよ!手に職をつけるのもとても大事!しっかりと頑張りなさいね! …ただ、あまり遊びすぎはダメよ?ちゃんと相手を見定めてからやりなさい。誰彼構わずやるのはだめよ。わかった?」 「美慧留、調子はどう? 勉強も大切だけど、勉強以外にもたくさん学べることがあるんだから、ちゃんと周りも見なきゃだめよ? でも、慌てなくていいの。あなたのペースでゆっくりと、いろんなものを吸収して行ってね。 あとね…もうちょっと鍛えなさい。よく言うでしょ、筋肉は全てを解決してくれるって。文武両道、強い武力と聡い知力があってこそ…強い精神が生まれるの。覚えておきなさい。」 「羽早ぁ? お稽古をしっかり続けてるのはいい事だけど、この間のテストはどうだったのかしらぁ? …いい?強くあるのは大事。でもね、勉強も大切なの。やみくもに戦ってるだけじゃダメ、ちゃんと学んでいかなきゃ。学べばこうやって…、相手の急所を的確に強打できることも可能なの。あなたは毎日お稽古できる子なんだから、きっとできるわ。期待してるわよ。」 「どう? 子どもも100人超えて。家族なんてもっと増えて。とってもにぎやかになったわね。」 「あとは、アンタが。アレにケリをつけるだけよ。」 「ちゃっちゃとケリつけて、早く家に帰っておいで。」 「みんな、アンタのこと待ってるんだから。」 「…アンタがずっと欲しがってた、大家族の中の幸せな時間をさ。みんなで一緒に過ごしましょう。」 「待ってるわ、詩聖。」
※
歌詞を引用、及び記載することは禁止となりました
(Youtubeや歌詞サイトのURLだけ書くことをお勧めします)。
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の著作物です。
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