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幼少期に父が他界して以来女手一つで母と生きてきたが、高校の入学式の翌日に母が過労により急逝した。 表には決して出さなかったが、苦しみが限界を超えたある夏の日、学校の屋上の縁に座っているところを祈に見つけられ、家出をしたかった祈と共に2人で暮らし始めた。 明るい性格でよく笑うが、悲しみや辛さといった感情を表に出すのを極端に嫌うため、時には己さえも騙して感情を押し殺す。思いやりがあり、自分がお世話になった人への感謝の心を忘れない。 祈に対して誰よりも信頼を置いている。 彼女たちは親友であり、姉妹であり、親子であり、家族である。 以下は彼女のお話です 「うちの父さんがいつ死んだかは憶えてない。何をしたかもあんまり憶えてない。 うちの母さんは、父さんが亡くなってから一人でずっと頑張って働いて、うちを育ててくれたんだ。うちも母さんの知り合いのとこでバイトとかしてがんばって、なんとか高校にも入れた。 入学式の日に2人で写メとったんだけどさ、母さんほんと優しい顔してんの。『これでもう安心だ、あんたは大丈夫』って何度も泣きそうになりながらうちの頭撫でんの。 その次の日、学校から帰ったら母さんが台所で倒れてた。息もして無かったし、体も冷たかった。母さんって呼ぶんだけどさ、まぁ…返事しないよね。 そんでうち、親戚もおらんからそのまま一人で暮らし始めたんだけど、やっぱ大変やね。家事もバイトも学校もぜんぶ頑張ってたら、なんか母さんに会いたくなっちゃって。 うちらしくないなって思うけど、生きる意味なくねって思ってさぁ。飛び降りよっかなって屋上の縁んとこで足ぶらぶらさせてたら、祈が声掛けてきてさ。 あんま話したことなかったけど、かわいくてきらきらしてて、うちと全然違うタイプだって思ってた子で、急に「つむぎちゃん！！私とお話しませんか！！」って！ まじでびっくりして落ちかけたわ。まぁそのあと色々話して、祈が家出するっていうからさ「え、じゃあうち泊まる？」って軽いノリで言ったら「泊まる！！」って食い気味に言われて笑った。 そっからずっと泊まってて、つか最早住んでて。祈ん家の両親もなんも言わんらしいからそのまま一緒に暮らしてるなー。 死のうと思ってた時の気持ちが嘘って感じるくらい、祈のおかげで今はすっごい楽しいよ！ 家族だわ、うちにとっては。」

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