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「────────『遺された人間の事も、少しは考えろ』か……思い出したよ。じゃあ────ここで終わる訳には、いかないよな」 ◆人物 好き：まっすぐなもの、やる偽善 嫌い：信念のない在り方、やらない善 趣味：これといって語るものはない。けど…音楽は嫌いじゃない ◆性格 　いつもどこか悲観していて、資産家の跡継ぎとしての生き方に辟易している。 逃げる事、受け流す事、やんわりと享受する事を良しとする。何に対してもまっすぐな人間は、すぐに疲弊して壊れてしまうと知っている。……いいや、身を以て知ったというべきか。 自分の定めた正義を重んじる。正しいと信じた事を曲げることは決してなく、 それを力によって強要されるのならば、彼もまた、何かに祈るようにその力を振るうだろう。 ────別に天才って訳じゃない。何かに特別優れている訳でもない。 こんな立ち位置に居ることが既に何かの間違いだとさえ思ってるよ。 ────────けどまあ、大事なものさえ失わないならなんでもいいんだ。 　　　　　　　　　　　私が抱えたものだけ落とさなきゃ、それでいいんだ 傷付けることを畏れるから、何かを失う。傷付く事を畏れるから、何かを手放す。 人とはそういう生き物だ。畏れているから何かを失う。 いいや、それは大切な事なのだろう。生きるための逃げは何も悪い事じゃない。 全てを拾って、大事に抱えていく人間は、結局何度も多くを取り溢すのだから。 だが────本当に大事な部分は、畏れの為に曲げるべきではない。 それで大切なものを失ったら、人はその畏れを畏れるようになる。 それでは駄目だ。我々は前に進む生き物である筈だ。 後ろに下がるのは、前に進むための助走であるべきだ。 だからこそ私がそう在ろう。私の在り方が何を護るかは、私がやらなければわからない。

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