タグ： 鰯と柊

イメージはでっかい犬。教祖様大好き。尻尾ぶんぶん。気に入らない奴には牙を剥いて唸る。止められなければ噛み付く。 かつてはDV被害者だった。父は外面のいい商社マン。典型的な身体的暴行で憂さ晴らしをしていた。激高するとベルトを引き抜き、鞭のようにしならせて打つ。拝の額、前髪を掻き上げると、毛生え際にバックルで切れて3針縫った跡がある。 母は依存気質の専業主婦。洗脳済みなのでDVから逃れようとする思考がない。「柊哉は、ママを見捨てたりしないよね……？」と泣いて縋り、同調しなければ「親不孝者」「人としておかしい」「鬼の子」と咽び泣いて人格否定する精神攻撃型。自分は被害者だと信じて疑っていない。拝は幼少期こそ心底同情していたが、成長するにしたがって、常に自分本位で子に呪いを吐く母の邪悪さに気づき、疎ましく思うようになった。 教祖様に言われるがままお祈りしたところ、地獄は終わった。後日、お礼を伝えたとき、父のように高圧的に突き放すでも、母のように恩着せがましくすり寄るでもない、驕らぬ高潔な佇まいに感銘を受ける。この人が信じる神様もいるのかもしれないが、自分にとってはこの人が神様だと天啓のように思った。 以降、母親譲りの依存気質で、教祖様に尽くすようになる。 ちなみに、父の稼ぎが良かったので、失踪7年後に死亡と判断された際、なかなかの額の保険金が入った。 高校卒業後、大学には進まず宗教団体「拝掌教」に入った（年数の計算が合わなければ、大学中退でも良い）。社会人経験がないので、やや世間知らず。 地頭が悪いわけではないので、教祖様からこれは学んでおいた方がいいと言われることがあれば、教団の書庫で自習する【図書館70】。加護の力を得たと騙る上で知識が必要だと考え、世界で起きた奇跡や神秘体験、超常現象なども勉強した【オカルト75】。 親の機嫌を伺っていた子どものころの癖が抜けず、案外人の言動を観察している【心理学60】。神の加護について信者に尤もらしく語るのは得意【言いくるめ80】。 体が大きく、膂力があるため、力仕事を任されがち。農園の作業後はよく頬っぺたに泥が付いている。 すくすく育った肉体を駆使して、加害者を屠り、山に捨てている。頬に付いた泥は、たまに裏山のものだったりするのかもしれない。いつ何があっても教祖様を守れるように、教団服のポッケ（なかったとしたら公喜に縫い付けてもらった）に飛び出しナイフを潜ませている。加護の力を振るうのも最近慣れてきた【飛び出しナイフ85】。 「加害者」を殺すことに罪悪感はない。相談者が救済されることを、教祖様が望んでいるのだから。 無意識に「加害者」に父や母の姿を重ねて、幼少期のうっ憤を晴らしている。体を動かすのは好きなので、ストレス解消になっている。父親譲りの暴力性。 教祖様に殺人がばれても、いつも通りにこにこで尻尾を振ると思う。悪いことをしたと思っていない。 「ずっと疲れた顔してたから、実はこっそり俺が代わりに片づけてたんです。ちょっとは楽になりましたよね？」 教祖様には慣れない敬語を使う（予定）。名前を呼ぶのは恐れ多いから人前では「教祖様」呼びで、二人きりのときだけ「○○さん」呼びしようかなあ。

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