タグ： 柚月ゆい

今から一年前、超能力者の起こす事件が表沙汰になり始めたころに姉（凛月）とともに超能力事件に巻き込まれる。建物が倒壊し巻き込まれ、自分のことを庇うようにして瓦礫の下敷きとなった姉は今も入院し車椅子生活を余儀なくされている。そういった経緯から超能力者を憎み、忌み嫌っている。世を騒がせている超能力事件の発端、人体発火事件の犯人がDAP内部に居るならば必ず自らの手で捕らえるつもりである。 若いころから出世欲も強く努力家であり、また黒田勘九郎の刑事としての腕を買っているため、彼のもとで様々なスキルを磨いていた。しかし個人としては彼の性格は好かない。 情報を集めて来い、そう言われた通りにDAP内では誰とでも仲良く、八方美人と言われるような立ち回りをしている。クッキーを作るのが得意でたまに作ってはDAPメンバーへ差し入れをしている。（得意な理由は手作りのプレゼントを用いて人に取り入ろうとするため。） そもそも、あまり人というものを好かない傾向があり、殊更姉にばかり傾倒しており姉以外に心の底から信用できる人間は少ない。常に八方美人の仮面を被っている彼女だが姉の前では本音を言ったり甘えるような言動をとることが多い。 第一課メンバーとは付き合いも長く、仕事をする上では信用できると思っており、さらに今更取り繕っても仕方ないと考えているため姉を除いて数少ない本音を言える相手である。 自分の持つ異能「クロノス」について、自身の姉が被害に合った建物倒壊事件に酷似した異能であるためこの能力自体も忌み嫌っている。が、同時に当時の自分にこの異能があれば姉が救えたかもしれないと考えることも少なくなく、これ以上被害を出さないためにも忌み嫌う能力であっても相応の場面が来たら躊躇無く使うと心に決めている。 ■ HO3 貴方は、捜査第一課の巡査を務めており、現在“DAP”のメンバーを観察している。 貴方の本当の上司は浅倉チーフではない。 捜査第一課の刑事「黒田 勘九郎(くろだ かんくろう)」 である。故に、DAP のメンバーは仲間ではなく観察対象となるだろう。 本当の仲間は、捜査第一課 の刑事達なのだから。記録されている異能も黒田勘九郎が根回しし、存在しない異能に書き換えら れていた。 本当の異能名は[クロノス]。対象物に10秒以上触れることで、触れたモノの時間を進め ることも戻すこともできる能力である。 つまりは、対象物を粉々に壊すことも、逆に壊れた物であれば 元の状態に戻すこともできる。また、異能薬との適合率は90%と、好成績を叩き出していた。 では、 何故わざわざ本当の異能が隠され、在りもしない異能に書き換えられたのか?そもそも何故貴方は、 DAP のメンバーを観察しているのか? それは、黒田勘九郎が DAP のメンバー内に人体発火事件 の犯人がいると睨んでいるからであった。 故に、彼は貴方に観察の命令を下し、人体発火事件の犯 人を見つけ出そうとしている。異能薬との適合率を低く書き換えられたのは、皆を油断させるためで あり、異能薬の内容を書き換えられたのは、貴方に情報が集まるよう仕向けるためである。 「俺は敢えて浅倉に突っかかる。捜査第一課に居ながら、DAP の奴ら全員を疑える立場になるため になぁ?だが、それだけじゃ足りねぇ。内部の情報はお前が死ぬ気でかき集めろ。分かったな?」 これは、真の上司である黒田からの命令。 DAP の中に人体発火事件の犯人がいるのであれば、こ れ以上被害者を出すわけにもいかない。故に、皆を騙してでも観察を続けなければならなかった。

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