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帝国：文士にて作成 ≪性格≫＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 興味があることには止められようが刺されようが首をつっこむ程の執着を見せるが、興味のないものにはとことんない。 それは小さな頃からで、子供らしさがなく可愛げがないと言われる事も多かった。母も度々心配しているようだった。 人付き合いなど蜘蛛の糸よりも脆いものだと言うが、忌避しているわけではなく割り切っているに近い。その中にも数人例外はいる。 自分が実際に感じたり見たり、同じと言わずとも近しい経験を得られないとなかなか筆が進まない。想像で書いては後で解釈違いを起こすからだ。 その為女の気持ちを疑似体験する為に男をひっかけてみたり、駄目な男の前で女の心がどう冷えて行くのかを知るために女と付き合いわざと捨てられるなどを繰り返す。 松の木で首をくくる真似事をしてみたり、裏稼業の者の跡をつけてみたり、深夜に褌一枚で川に飛び込んでみたり。その奇行を見て気狂いだと噂する者も少なくはない。 ≪作風≫＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ペンネーム≪咲間葉雪≫　 「萌ゆる紅」… 血の様に赤く染まった紅葉の山で出会った男女の恋愛模様。最後に男が他の女と結ばれ、嘆いた女は紅葉の葉の中で自決する 「夜行牛車」… とある村に訪れた記者が、夜行牛車と呼ばれる怪談話について調べるうちに怪異に巻き込まれる怪奇譚 短編集「消失」「硝子」「草間」…それぞれが単独作品にはなっているが、三作で一つの物語になっている。主人公は三人で、別視点で語っていく。 ジャンルの幅が広く、探偵小説だったり恋愛小説だったり怪奇小説だったりと様々な作品を出している。 ただどの作品も物悲しい結末を迎えるものが多く、明るい終わり方をする作品は片手で足りる程度である。 人間模様や心情描写の丁寧なものが多く、非常にリアリティな描写が持ち味。 ≪過去≫＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ 物心ついた時より父はおらず、母子家庭で育った。働き詰めだった母は自分が15の頃、病で他界した。 母は何も言わなかったが、どうやら良い家の長男との間にできたのが自分で、その男には既に妻が居た為に早急に捨てられたようだった。 しかしそんな薄情者の父が居らずとも、自分の作った稚拙な物語をにこにこと聞いてくれる母がいればそれでよかった。 自分は幼い頃から好奇心が人一倍強く想像力が豊かだった。物覚えも良かった。しかしその頭を発揮する舞台が貧乏な家庭で整えられるはずもなく、 捨てられた本を拾って来ては読み漁り、新しいものが手に入らない時は自分で話を作り書き留め母に話すのが日常だった。 近所の人の態度、死因の病について囁かれる噂、夜に姿を消す母を見て幼心に母がそういった仕事で日銭を稼いでいた事には気付いていたが、 そうしなければ自分も母も生きていけない事を理解していたため何も言わなかった。母が死んだ際には自分を捨て生きてくれと言えば良かったと思いもしたが。 母には遠縁の親戚しかなく、親戚付き合いもなかった為、葬式は酷くこじんまりと行われた。しかしその際、一人の男に声をかけられた。 全く知らない男だったが、その男は自分がしばらくは働かずとも生きていけるほどの大金を渡すだけ渡して帰っていった。 直感ですぐにその金が二度と関わらないようにという見知らぬ父親からの手切れ金だと理解し、ありがたく受け取った。 母の亡くなった後、遺品を整理していたら自分宛にいくらかの貯蓄も見つけた。その後は手元の金でどうにか過ごしつつ文を書き、 親友の死後は≪咲間葉雪≫を名乗り文壇に立った。書き上げるまでは非常に速いが、手を付けるまでが非常に遅い為脱稿が間に合うかはまちまちである。 咲間葉雪とは母が亡くなってこれからどうするかとふらふら散歩している時に軽い日射病で倒れたのを発見してもらい知り合った。 それからは度々彼の実家である神社を訪れる様になり、うちとけるようになると勝手に彼を親友と呼ぶようになった。 預金：260円

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