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森の奥深くにある、村“だった”場所。 家と呼べる家は一つしかなく、他は全て瓦礫と言った方がよさそうだった。 「……そろそろ、行こうかな」 唯一残っていた村のシンボルの樹の上で村を一望してから、彼女は森を抜けるべく歩き出した。 村を壊滅させた“始祖”に復讐するため。 そして、人間に戻る方法を探すため。 大昔に滅んだ村“エルグラ”の生き残り。 小さい頃に村を滅ぼされ、幼心に復讐を誓う女性。 村を壊滅させたのは吸血衝動を満たすためにやってきた純血種である始祖ヴァンパイアの群れ。 その一人に気に入られ、ルヴィアの命は取られなかったが村人や家族は皆殺しされる。 また、ルヴィアは始祖に咬まれたことにより後天的ヴァンパイアとなる。 ある日、村の残骸から“昨日まではなかった痕跡”を見つけたとき、彼女の旅が始まる。 ヴァンパイア 　人とほとんど同じ生態をしているが、肉体が普通の人よりも頑丈。 　ヴァンパイアの間で「クリムゾン」と呼ばれる、いわゆる人間の血液の入った小瓶を飲むことで次の衝動まで先延ばしにすることも可能。 　「クリムゾン」はヴァンパイア連盟に加入している病院から定期的に普及される。 　ヴァンパイアは大きく分けて以下の三種類に分別される。 ヴァンパイア 　死んだ人間が邪法により蘇ったもので、生前と全く変わらぬ姿と、生前よりも遥かに強靭な肉体と優れた知性を兼ね備えるようになる。 　中には生前と同じように街や村で人間に紛れて暮らすヴァンパイアもいるという。 　ただし生きていくためには他の生物の血を必要とし、血を飲まなければ数日で滅んでしまう。 　また、日光を恐れるようになる、流れる水を渡ることが出来なくなる、鏡に姿が映らなくなるなどして、 　人として生きていくには制限が多いため、大抵はひっそりと孤独に生きているようだ。 始祖ヴァンパイア 　邪法により生まれたヴァンパイアとは異なり、生まれながらにヴァンパイアのことである。 　成人してから急速に肉体の加齢が遅くなり、不老不死の肉体を得る。 　日光、流れる水、鏡、、十字架、ニンニクなどに接触しても特に問題はない。 　吸血衝動はあるが、人の食べ物を食べることで緩和することが可能。 　吸血衝動の頻度は10年に1度。 　ヴァンパイア、後天的ヴァンパイアとの違いは、人を咬むことによって相手を後天的ヴァンパイアにすることができる。 後天的ヴァンパイア 　始祖ヴァンパイアに咬まれることで後天的ヴァンパイアになったものを指す。 　始祖と同じく日光、流れる水、鏡、、十字架、ニンニクなどに接触しても特に問題はない。 　吸血衝動はあるが、人の食べ物を食べることで緩和することが可能。 　後天的であっても肉体の加齢が遅くなり、不老不死となる。 　成人してない場合は成人してから成長が止まり、すでに成人していた場合はそのままの状態で成長が止まり、不老不死となる。 　吸血衝動の頻度は年に1度。

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