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しぐれ いづる 数学者 小さい頃は神童と呼ばれたいた。 当然のように高校は日本でいちばんの難関校に通っていたし、大学も日本に留まらずにアメリカまで留学した。 そこでも喰らい付いていけると思っていたが、世界には本物の天才がたくさんいた。天才の前では自分は秀才などではなくただの凡人にすぎないと思い知った。 数学以外もそつなくこなすことができる。 数学が一番得意なのは謎解きをしているような気持ちになれて、遊んでいるような感覚でできるから、幼い頃からたくさん触れていたため。 母親は自分を出産した際に亡くなってしまった。 父親は男手ひとつで育てていてくれたがある時息子が妻の不貞の子であると気がついてしまう。そこからは虐待されるようになる。外面は良い父親だったためお金を出し渋られるということはなかったので、高校は全寮制を選び、大学は奨学金を借りて逃げるようにアメリカに向かったというのが実情。 父親の機嫌を伺うのが得意になっていったため、いつでも人当たりが良い。 KPCとは大学生の頃に出会った。最初は皮肉屋でいけすかないやつだと思っていたが、自分に対してだけやたらと優しくしてくれているように感じたりしているうちに好意を抱いていった。 KPCの卒業が近くなった時に、せめてワンナイトの思い出だけでも欲しいと思いお酒の勢いで誘ってみたところ、関係を持つことができた。 その後はなんとなく恥ずかしくて逃げ回っていたが、KPCが家の前で待ち伏せしており「僕から逃げるな。君が好きだ」と傷ついたような表情で言われた。「抱いたから好きだと勘違いしてるんだよ」とかなんとかいってゴネたところ「勘違いなんかじゃないとわからせてやる」と言われ、時間はかかるもののなんやかんやで付き合うことになる。 優しくしてくれていた父親に急に虐待されるようになったため、人から捨てられることを過度に恐れているが、KPCは自分のことを見捨てないでいてくれるのかもしれない、と思える程度には自己肯定感が回復していっている。 時雨：シグマ 壱弦：弦 191970

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