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人間としての名前を『乃木小路 雪仁(のぎのこうじ ゆきひと)』。 実験体としての名前を『Psy240 ハクジ(白磁)』。見目美しい陶器の如し色の意味。 保有するプライマリ･ディフェクトは『時ヨ、万物ノ理ニ因リテ眠レ《ラプス･エントロピー》』。 素手で触れたものの温度や自らの体温を絶対零度付近まで低下させることが可能になり、またその環境での自身の生存を確約にする。 他者さえ容易く凍らせ、物理的に活動を停止させる力は危険とされ、研究員もしくは警備員の許可がない限り手袋の着用を義務付けられる。 直接相手に能力を行使する場合、手袋を外した状態かつ最初のラウンドで組み付きに成功し、次ラウンドの自分のターンまで組み付きを継続することで以下の恩恵を得られる。 ・無条件で1D6+6のダメージを与える。この効果は組み付きを継続している限り毎ラウンド発生する。 また自身に対して能力を行使する場合、以下の恩恵を得られる。 ・即時5ポイントの装甲を得る。ただし、効果解除に1ラウンドを消費し、解除宣言時点から装甲は失われる。 古来より日本を支えてきた旧家「乃木小路家」の嫡男にして異端児。純粋な日本人でありながら、日本人離れしたその容貌を疎まれ、その身に宿る奇妙な力を危惧した親類により「インビトロ･ゼロ」に研究素体として強制的に送り込まれた。 唯一の救いと言えば、現当主たる父親と母親、また「ハクジ」に替わって次期当主の座へと据えられた弟はこの暴挙に対して極めて強く反対し、研究素体行きを強行した親類を全員滅殺したうえで「インビトロ･ゼロ」に資金提供を行い、その結果月に一度の面会を赦されている。 そうでなければ絶望からの凶行は免れなかっただろうとされ、少なくとも「インビトロ･ゼロ」の一角はすでに絶対零度の地へと変わっていたであろうと噂される。 とはいえ、「インビトロ･ゼロ」内での扱いは他の実験体と同様である。その点は例外を作ると国のためにならないとして、本人を含めた「乃木小路家」の総意であり、ゆえに秀でた教養やかつての立場相応の教育を受けていながら人権を無視される実験体という立場を甘受している、取り扱いの困る実験体となってしまっている。

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